苦手な数学に癒されました

先月、学習塾をやっている友人から
アルバイトのお誘いがありました。

生徒が増えて手が回らなくなったので、
少し手伝ってみないか、とのこと。

以前、私が塾で英語を教えていたことを
思い出して、声をかけてくれたのでしょう。

科目を聞くと、なんと数学 !！

私は全くの文系です…

「私には難しいと思う」と、答えると
「すぐに慣れるよ」と友人。

数学…、確かに、中学までは得意だったけど、
高校で完全に挫折しました。

１年の１学期末は、なぜかクラスで最高点、
２学期末は、いきなり赤点。

以来、数学のテスト用紙を前に
何も書けずに冷や汗がでてくる悪夢を
繰り替えし見ることに…

友人は人柄が良く、明るい、優秀な先生タイプ。

子ども向けの絵の教室をやりたくて
相談していた私に、応援の気持ちもあって、
声をかけてくれたのでしょう。

確かに、教室を始めるうえで
学べることがたくさんありそうです。

子ども好きだし。
苦手なことに挑戦するのは、認知症予防に良さそうだし…
コロナ禍で、外出を控えるようになったので
定期的に出かける用事があるのは良いことだし…

でも、数学なんて、私に教えられるだろうか？

さんざん迷った末、
試用期間を作ってもらうようお願いして、
お引き受けしました。

…

塾で答え合わせを手伝いつつ、
テキストを頂いて、自宅学習しています。

なんと、40年ぶりの数学。
最初は独特のルールや言い回しに慣れず、
「ああ、やっぱり、無理…」となりましたが、

続けていくと不思議なもので、
だんだん楽になってきて、

方程式を解き始めたら、逆に面白くなり、
一度手をつけると止まらなくなって
時間を忘れて没頭するように。

なんだろう？
この気持ち良さは…

私、数学に癒されてる…？

数学には、たった一つの
明らかな「正解」があって、

一見複雑に見える式も、ルール通りに
解いていけば、必ず正しい答えにたどり着ける。

大人になってから、
何が正解か分からないことが、次から次へと起きてきて、
その都度、答えを出して
生きていかなくてはならなくなった。

自分で決めたことでも、
あれで良かったんだろうか？と
迷いや後悔が出ることがあります。

数学には、それがない。
だから、こんなにすっきりするんだ、と。

少し前から、大人の間で数学が人気だと
何かの記事で読んだことがあります。

最近知り合った人で、企業で働きながら、
数学の本を出版してベストセラーになった人も。

なぜ数学？と
人気の理由が分からなかったのだけれど
こういうことだったのか…、と腑に落ちました。

そう、「解決できない問題」が山積みの大人
だからこそ、数学なんですね。

コロナ禍でリモートになり、自由時間が増えたなら
数学で気分転換するのもオススメです。