見出し画像

雪解けのきざし

長く悩み続けていたことを決断した。
無理を重ねていたし、誰にも理解されないと感じることは孤独だった。
毎日ジレンマに身を引き裂かれそうだった。
本気で接しているもので悩むのはまったく苦にならないが、心の底からそういう風には思えなくなっていたことが問題だった。
そのことがわたしを小さく、けれど絶えず蝕み続けていた。
気持ちだけじゃない、生活も、自分のつくってゆくという姿勢も。

あまりにも大きく膨らんでいたものだから、もうこのことと心中しなければいけない、というくらいひどく大げさに考えていたが、ある時に飽和した風船が割れて、もう息が出来ないと気づいた。
落下してはじめて、ひとに相談した。
倒れるまで我慢するのは誰にとっても良いことがないのでもう少し調整が上手にできるようにならなければ。

案外あっさりしたものだった。
わたしは何を、そんなに重大に抱え込んでいたんだろう。
どうしてあそこまで入れ込んで、必死に手をかけて、守ろうとしていたんだろう。
誰もそんな過度な期待もしていなければ、私が自分に犠牲を課す理由もなかったのに。
まったく、なかった。

でも、よかった。
この答えを出すことが出来て、よかった。

*

誰も見ていない場所に花を植えるのが私の仕事だと思っていたが、あたたかい言葉をかけていただいたことも忘れない。
私はここで信じることをとことん裏切られもしたが、けれどその逆だってたくさんあったのだ、もちろん。
だから、だからずっと思い切ることができなかった。

*

連載「自分を責めてしまうあなたへ」。
先着10名様はマガジン500円!ということでしたがそろそろ値上げをしようと思います。
この連載には今後も、自己肯定感を失い、自分を大切にできなくなり、そのことで人も信じられなくなり、精神がひどく弱ってしまった時期のこと、そこから学んで元気になったことについて書いてゆこうと思います。
今の私のように、これを読んで下さるどなたかが元気になったらいいなと思って書き始めた連載です。
…のはずが、最近はちょっと嫌なことをたくさん書いてしまった。まだ私の中で、癒えていないものがあるのだと思います。
「こんな嫌なことあるよね!」というところで共感するのではなくて、自分が得た新しい視点のことも書いていかなきゃな、と改めて思っているところです。
もし今後も読んで下さる方、マガジンのほうがお得に読んでいただけますしまだ500円ですので今のうちにぜひ!

👇
マガジン、1500円に値上げ致しました。頂いたご支援は大好きな踊りを作る時間にあてたり、ここに文章を書く時間にあてたりしたいと思います。
どうぞよろしくお願い致します。

ここから先は

0字
連載を進めるうちに何故私がフランスで生きることを決めたのかにも関わってくるので、そのことを掘り下げてゆけることが自分でも楽しみな連載です。 読んでいただけたら嬉しいです。

いわゆるモラハラを受けていた過去の辛い時代について考えたことを書きました。今の私がどうやって元気になっていったのか、どうやって自分の足元を…

頂いた「サポート」は、よりいいものづくりのために役立てます。