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この春「ちょっと待って」をやめてみる

雨のなか、イチゴ狩りに行ってきた。先日、娘たちが「ママ! イチゴを採りに行きたいよー」とおねだりしてきたのだ。

口のまわりを果汁で赤く染めながら、ハサミで切り取ったばかりのイチゴを頬張る娘たち。その姿を愛おしく感じるとともに「娘たちに応えられる私」に変わろうと決めた。

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子どもを産んでから、いちばん多く口にした言葉は「ちょっと待って」かもしれない。

ミルクの準備をしているとき、双子の娘たちにダブルで泣かれて、私まで泣きそうになりながら「ちょっと待ってぇー」。

2歳、3歳になってからも、彼女たちに同時に呼ばれることが多かった。

「ママ、これ見てよぉー! 見てってばー!」

そんなときに限って掃除中だったり、料理中だったりで、私が発する言葉は「ちょっと待ってよー」。なぜ、さっき私の手が空いていたときに呼んでくれないのか。あのときだったら、喜んで即座にかまってあげられたのに。理不尽が過ぎるというか、単にタイミングが悪いというか。

子育てに仕事に家事、どれも進めていくには、タスクを整理し、順序よく片づけていくことが大切なのだろう。会社員時代は、マルチタスクをこなすのはわりと得意だった。けれど、娘たちを産んでからのタスクの重なりようは、なかなかのもの。

つい「ちょっと待って」を連発していた。

娘たちも今年で6歳。大人側の事情や意図をかなりんでくれるようになり、なにごともやりやすくなった。

「まずはご飯を食べてから遊ぼうね」と言うと、その流れを理解してくれるし、かんしゃくを起こすこともない。子育てはひとつの山を越えたのかな、という印象だ。もちろん、これからまだいくつもの山が控えているだろうけれど。

これまでは、娘たちとの時間を大切にしたいと言いながら「ちょっと待って」と彼女たちを待たせることがとても多かった。家事も仕事もあって、どうしても言わざるを得なかったのだ。

でも、めちゃくちゃなタイミングで「ママー!」と呼ばれることが減ったのだから、私も「ちょっと待って!」と娘たちに返す回数を減らしてみよう。

娘たちがお絵かきを「見て!」と言うなら、できるだけすぐ見てあげよう。「いっしょに公園に行こう」と言うなら、着替えて外に出よう。「イチゴを採りたい」と言うなら、みんなでイチゴ狩りに行こう。

小学校入学まであと1年。濃い時間を楽しむ春休みにしたい。へっぽこ母ちゃんも、この春はちょっとだけ変わります。

#春のせいにして変わろう
#みんなで書く部

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