「1通の手紙 」 伊良コーラ物語 第4話 IYOSHI COLA STORY
ポパイ
世界初のクラフトコーラ専門メーカー/専門店「伊良コーラ」として初めて青山ファーマーズマーケットに出店してから2ヶ月が経った、まだまだ夏の暑さが残る2018年9月半ば。
コーラ小林のもとへ一本の電話がかかってきた。
「マガジンバウスのポパイ編集部です。クラフトコーラを作っているという手紙を頂いたのですが、軽くお話できませんか?」
時を少し遡ること、9月の頭、コーラ小林はポパイ編集部に伊良コーラのことを紹介した手紙を出していた。
ポパイ編集部の方がその手紙を読み、直接電話をくれたのだ。
そんなポパイの編集部の方から電話をいただいたものだから、すぐにスケジュールを調整し、東銀座にあるマガジンバウス本社へ向かった。
トイレで持参したいつもの水兵の衣装に着替え、待ち合わせの階へ向かう。
担当の角田さんと挨拶をし、どういう経緯で送った手紙に返事をしてくれたのかを聞いた。
それは驚くべきことだった。
経緯はこうだ。
早速、角田さんに持参した伊良コーラを飲んでもらった。
並行して、今までの経緯を説明した。
すると、なんと「取材させて下さい。」との言葉をいただく。
あのポパイに掲載してもらえるなんて夢のようだ。
その後、軽くスケジュールの打ち合わせをして、ポパイ12月号に掲載いただくこととなった。
サラメシ
POPEYEに掲載されるなど、雑誌やWEBメディアに取り上げていただいたり、ラジオ番組に呼んでいただり、コーラ小林は忙しくしていた。
12月の初めのある日。
本業である広告代理店の仕事でCM撮影のため、コーラ小林は原宿のハンバーガー屋さんでのロケの準備をしていた。
突然、電話がかかってくる。
見知らぬ男性の声で
「森田と申します。ポパイを読みました。取材させてくれませんか?」
とのこと。
怪しいな。と思い、
「なんの取材ですか?」
と聞いた。
すると、
「NHKのサラメシという番組です。」
とのこと。
NHK?ん?NHK!?なんとNHKの番組から取材依頼が来たのだ。
電話を切った後は気が気ではなかった。
翌日以降、メールで改めてやり取りをする。
改めて事情を聞くと、担当の森田さんがたまたまPOPEYEを読んでいて、私のことに非常に興味を持った、とのことだった。
スケジュールについて聞くと、ある程度の期間取材いただき、放映は来年の春頃になりそうとのこと。
ダメ元で出した1通の手紙がこんな形で繋がっていくなんて思いもしなかった。
嵐を読んだサラメシの放映はまたのち話。
次話、コーラ小林の人生が大きく動き出す。
続く。