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誰しも後ろには出来ていくのだが…

美術家の篠田桃紅さんの
展示を観に
昨日勤め帰りに行ってきた。

作品は
リトグラフに筆を入れた
抽象画のようなモダンな作品が
今の主流のようだ。

書家でいらっしゃるが
肩書きでお見受けするのは
“美術家”
大きく括られて
活動の幅は広い。

さて
各国の有名な美術館や博物館も
所蔵する
桃紅先生の作品たちだが
100歳を超えても
まだまだ新しい作品を書かれて
いらっしゃる。

昨日の阪急うめだ店での展示の中で
目にしたものの中には

新作も含まれており
その価格が一千万円(最新原画一点物)
を超えるものもそこにはあった。
(まあまあ普通に飾られていた)

新刊を出されたタイミングでの
今回の展示のイベントでは
その本の中の篠田桃紅先生の
自宅別宅、仕事場の様子が
写真を中心に大きく拡大されていて
文章と共に公開されている。
(つまり、詳しい内容は新刊で
見ることができる)

↑これはわたくし、石川呼穹の書

** 若いときには、いまのような仕事をしているとは一切予想はついていなかったし、予定もしなかった。予想も予定もない、行きあたりばったり。出たとこ勝負でずっとやってきました。高村光太郎の詩「道程」と同じです。

  僕の前には道はない
  僕の後ろに道は出来る

 ほんとうにそう、いつも高村光太郎の詩を心に思い浮かべて生きてきた。私の前に道はない。誰かが歩いた道を歩いているんじゃない。先人のやったことをなぞっていない。でも生きるってそういうことです。
 前半は私にあてはまりますよ。でも、後半は私にあてはまるとは思わない。私の後ろに道などないですよ。なくてもかまわないと思っているんです。道というほどのものができてなくても、作品というものが残っている。それはある程度残っている。どこかに、ある。
 人が敷いてくれた道をゆっくり歩いていけばいいというような一生は、私の性格に合わないんだからしようがない。私の前に道がない自分の性格ゆえの報い。そう思って受け入れてきました。**

 『百歳の力』 はじめに より 篠田桃紅:著 集英社:刊 
 


桃紅先生は、御歳105歳。

半分以下の年齢のわたしが
進む道とは?

昨日写真でも観てきたが
桃紅先生のアトリエは
四季折々
また、時間帯なども含め
自然光の下で創作活動に
勤しむことができるよう
人工的な灯りは控えているのだそう。

そこまでには及ばないけれど
わたしもまた
好きなものと一緒に
書くことのできるアトリエを
構えたい。

まずはパートタイムでもいいから
心地いい空間を求めてみようと
思っているところ。

書く環境は大事。

そこからどんなものが
生まれるのか?

楽しんで。

楽しみに。

同じ大正生まれ。

白髪と佇まいが
母方の祖母と似ている。
が、しかし
亡くなった祖母の十ほど歳上。
そして現役。

“好きなものと生きる”

(書家として)海外へ渡航した
草分け的存在としても
日頃から注目している方の道程。

今回は
書(抽象画)作品のみならず
ものの在り方についても
静謐さを垣間見れた展示だった。

『感じる書』アーティスト 石川呼穹

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