料理経験ゼロが母へ作る初めてのお弁当

どうしよう

時間がない

(前回の続きです)

そうだ

以前作ったコロッケ弁当の

じゃこ大葉梅ごまご飯

これにしよう

これをおにぎりにしよう

急いで取り掛かる

しかし急な展開に

料理経験ゼロのこじゅは

あたふたあたふた

しかも

おにぎりといえば

あのおにぎりが

フラッシュバックする

どの加減で握れば

固くならずにすむんだろうか

弱いとポロポロ

強いと固おにぎり

加減が難しい

にぎるか

まずは手に

ご飯を乗せ・・

しまった！！

水つけてない！！

まとまるどころか

米たちが

手のひらの

あちらこちらに分散

やばいやばい

みずみず

べちゃ！！！！！

つけすぎた・・

おにぎりがべちゃべちゃ

母への初弁当

終わった・・

固おにぎりかもしれない

べちゃおにぎりかもしれない

そんな失敗おにぎりを

母に渡す

すると

お弁当のことを知らなかった母が

『えーー作ってくれたん？！』

『ありがとう、楽しみ〜〜♪』

すごく嬉しそう

失敗おにぎりなのが

ただただ心残りだった

昼時になり

念願のエビピラフ弁当を

わくわくしながら

袋から取り出そうとした

その時

ブーブーブー

ん？メール？

弁当を置き携帯を開くと

『おにぎり美味しいよ』

『握り方もちょうどいいよ』

『ありがとう』

読んだ瞬間

失敗してなかった安堵と

『美味しい』

と言ってもらえたこと

『ありがとう』

という言葉が

胸にしみ

ああ、

人に作るって

こんなに幸せなもんなんだ

と

心が暖かい気持ちになった

こじゅでした

料理

がんばろう