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PTSDと発達性トラウマとⅡ型双極性障害

PTSDとは、心的外傷後ストレス障害、トラウマになる圧倒的な出来事(外傷的出来事)を経験した後に始まる、日常生活に支障をきたす強く不快な反応のことです

有名なのは、ベトナム戦争から帰還した兵士達に起こった症状と言われていますが、圧倒的な出来事とは、例えば幼少期の親からの虐待などです

そして、産後だけでなく、産前も含まれたり、出産時のトラブルでも起こるということです

そう言ったことから、表面上は記憶が消えていて、PTSDの症状だけが起こるとされています

本人には思い当たることがないのに、外傷体験を思い出させるような場所や人物などを避ける「回避」や、

自分や周囲の人に対しての信頼や期待がもてない、外傷体験に関して自分や他人を執拗に非難する、恐怖・罪悪感・怒りが持続する、興味や関心の減退する、感情が麻痺する「認知・感情のネガティブな変化」、

フラッシュバックなどの「再体験」、

不眠、イライラした態度、激しい怒り、向こう見ずな自己破壊的行動、集中困難、過度な警戒心、ビクビクする(驚愕反応)、過呼吸など、「過覚醒や反応性の変化」などの症状が起こるのはそのためです

PTSDがあると環境に対して常に不安定で、交感神経が刺激され易く、闘争(逃走)ホルモンであるコルチゾールが多量に消費され、慢性疲労、副腎疲労が起こったりします

また、Ⅱ型双極性障害の症状が出るという精神科医の報告もあります

最新の報告では、PTSDは遺伝子レベルでの変化を起こし、その治療に開発中の慢性疼痛治療薬が使えるとされています

学校に行けない子供たちのお話を伺っていると、決してご両親の接し方に問題があるようには思えない方が多いのですが、どこかでトラウマとなる出来事があったのかもしれません

発達性トラウマの解釈には、ポリヴェーガル理論を取り入れると、より病態の解像度が上がる見方ができます

ポリヴェーガル理論での発達性トラウマの治療には、スキンシップが有効であると実践される医師がおられることから、これら一連の症状全般に取り入れることができるのかもしれません

#漢方薬剤師のnote #ポリヴェーガル理論 #発達性トラウマ #起立性調節障害 #朝起きられない

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