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時々の国

「明日の天気はどうだろう」
急にその様なことを言われても、私は知らない。知らないとかではない事でいうと、晴れるんじゃないか、もしくは雨かもしれないと心の天気を読む。天気は空だけなのか。地面の上にもある。それは空の映したものでもあり、目に映るものでもある。
「月は死んだ」
その様な事を言われても、土星は知らない。輪っかを回して、その上を星が滑る。滑るという事は接地してるのだろうか、もしく滑る様に飛んでいるのだろうか?星は鳥なのか。
あの角を曲がると鳴きながら暗い宇宙へ沈んでいくのだ、上も下もなければ沈んでいく事は登っていく事だ。くるくると宙返りをしながら、太陽の中の三足烏は黒点の中の穴を反対に抜けて、針穴の糸を通して宇宙のほころびを縫う。

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