【ラストマイル】間に合っても変わらなかった絶望【感想・考察】
遅ればせながら見てきました、ラストマイル!
「MIUとアンナチュラルのオタクとして最高の映画を見せてもらったな」という気持ちと、社会人としてあ〜わかるな〜が交差していたのと、簡単に面白かったでは片付けられないビターでヘビーな部分も多く、感想と気になったことの考察とまとめて垂れ流し。
感想垂れ流し
・「全部手に入れたい」貪欲なエレナと、最低限生きていけばいい無気力な孔の対比
・エレナが赴任してから事件が巻き起こり、いきなり職場泊まり込みになったにも関わらず、指輪やピアスなどのアクセサリーだけはゴテゴテ装備していたこと。他人から見てアクセサリーはただの飾りかもしれないけど、女にとってアクセサリーはお守りであり装備の一部
・志摩と伊吹が登場シーン、特大ビッグスマイル
・あのコンビっぷりからMIU最終話から異動とかなくおそらくバディは続いているはず。尊い。伊吹とコンビを組みたがる人がいなかったのか…?いや、相性が最高ということにしよう
・伊吹の「きゅるっ」勝俣「報告書には書けませんね…」←しっかりした新人
・MIU404の第7話(King Gnu井口やベビメタガールが出てくる回)の指名手配犯である梨本健とラストマイルの梨本孔は関わりあるのか?苗字が同じなのは偶然?(よくある苗字ではないのが気になる)
・ドライバーの佐野親子とアンナチュラル第4話の被害者である佐野家族は関連はあるのか?"職場の労働環境の悪さが起こす最悪の事態"のテーマは共通している
・桔梗隊長が所長に完全出世していたの感動
・まめじどうしたん?出てきてないけど、九ちゃんの天下り禁止提案が通って警察クビ?天下り失敗した?
・UDIラボの仲の良さが健在すぎてたまらん。ミコト&東海林の女性コンビ大好き
・やたら出てくるアンナチュ刈谷&MIU毛利のベテランおじバディ。事件解決の進捗に加担しているかと言えば割とそうでもないし、妙に気が合わず日常的にバトってるのおもろい
・MIUとラストマイルはゲーテの「FAUST」、MIUのガマさんの回はキリスト教、意図的に選んでいるとは思うけど野木先生は西欧の文化とか好きなのかな
・五十嵐さんみたいな人の命より売上一番な経営者いるよね、お前がやれよ
・エレナが「辞めるんですよ、せーので!」と八木さんに共謀持ちかけた時の若干キラキラした表情最高。人間が全てを諦め覚悟した時のやりたい放題はいつ見ても爽快
・未だにFAXでデータ管理していた羊急便のアナログさにブチギレるエレナ←一番好きなシーン
・間違えて社長に電話でブチギレた八木さんこと阿部サダヲが良すぎたし、業者と顧客と上席の板挟みにされる中間管理職感もリアルでよかった
・この通販時代で配達料1個150円は安いと思う。田舎でポツポツとした家がないところはコスパ悪そう… とか現実的なことを思ったのだけど、これが現実なんだろうな
・佐野親子、息子が倉庫で荷物引き受けで爆弾がバランス崩して落ちてきたとき&親子の家で2回も爆弾にやられたのに生きてるのと子ども守ったのカッコよすぎる
・冒頭で佐野親子のトラックにつけていたいくつかあったお守りが映し出されていた。きっと神様が守ってくれたんだな
・日々配達のドライバーさんには感謝しているが、さらに感謝が増した。出来るだけ置き配にしたりしているけど、いつもありがとうございます!
・エレナ、160億円の損害に加えて着任4日で会社クビ 規模もスピードもアメリカンスタイル
・エレナもどこか会社に対して不満を持っていたと思う。働きすぎて精神病を患う前に休職した時の手当をもらっていないとか。ではないとあんなに潔く辞められないし巨額の損害を与えられないと思う
・でもエレナは死なずにたった160億円の会社の損害で人の命を助け働き方を変えた。160億円の重みが違う160億円の女
"404 not found"となった山崎
この映画のキーマンがシークレットゲストの中村倫也演じる「山崎佑」という男だ。
彼が倉庫の3Fから転落し一時は意識があったものの以来寝たきり植物状態、エレナがデイリーファーストの登録名簿から削除したため、データ上でも404 not found=存在しない人物となった。
2.7m/s → 70kg 0
ロッカーに書かれた「2.7m/s → 70kg 0」をエレナが即座に「ベルトコンベアの速度と最大重量」と読み解く。
仮に山崎の体重が70kg(成人男性の平均体重)以上あったとすれば「自分がベルトコンベアに飛び込めば、業務がキャパオーバーするブラックフライデーごと停められる=稼働率が0%になるのでは?」と考えた。
3Fからベルトコンベアに向かって飛び込んだのは人がいない終業後ではなく稼働中、また3F奥にも女性の従業員がいた状況下、人目があるうちに事故死を起こせば”絶対的な効果”があると山崎は考えたのではないだろうか(同時に鬱などの精神疾患も発症していたと思う)。
久部(アンナチュラル時は研修生)が「自殺でも事故でもないと思う、『バカのことした』とポロッと言っていたから」と志摩と伊吹にこぼしていた真相はここだろう。
隠蔽
また山崎の転落事故の異常さは「アンナチュラル」第4話と比較対象にするとさらに分かる。
「アンナチュラル」の佐野の事故現場の目撃者は通りかかった若者グループ数人。
一方、当時のデイリーファーストは人が働いている真っ只中、しかも派遣で勤務しているひとは日々数千人単位とかなり大規模。
その中でベルトコンベアのフロアにいるのは仮に数十人だとしても10人単位の大人数が目撃している、にも関わらず山崎を病院に運んでからは隠蔽し、何事も無かったかのように再稼働しているのだ。
シェア率は国内の半数と業界屈指の大型倉庫で転落事故が起きたと報道すればすぐさまネットニュースになるのは明確、しばらくは倉庫内で働く従業員の間で噂が流れるとしても記録に残らない人事の入れ替わりが激しい物流倉庫で5年前の転落事故を知っているものなぞ皆無に等しくなる。
「0」のもう1つの意味
上記で「稼働率が0%」の意味ではないかと書いたが、もう1つ意味があると思っている。なぜなら劇中では○を重ねたように二重で書いてあるからだ。
以前、「MIU404」の主役2人の名前の由来は志摩一未は1未満、伊吹藍は虚数のiと脚本の野木先生がラジオで話していた(MIUの最終回が終わったタイミングでのラジオ出演で数年前のため確認できるデータがおそらくもうないのだが、そうおっしゃっていた)
この理論に当てはめれば、山崎佑(彼の名は「タスク」だが漢字は「ユウ」と読める)は有理数ではないか?と私は思う。
有理数とは分数で割り切れる数のことで、0も理論上では有理数である。
物流は大まかに下記の流れである。
有理数は物流におけるデリファスのポジションを表していると考えており、この表に当てはめれば、有理数の分岐と物流の流れにおけるデイリーファースト、その責任者や社員に当たるエレナ/コウ/山崎の立ち位置は同じである。
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では彼が書いた"もう1つ"の0の答えとは。
志摩の1未満の数に0に足しても引いてもその数字のまま、また伊吹の虚数のiに0をかけても、もちろん0だ。
つまり、ロッカーに書かれた「0」は無意味を表しているのではないだろうか。
会社のため、復讐のために死んでも無駄、死に損なっても無駄、ベルトコンベアが止まらない限り。
追記:エレナが泣き崩れた時に確信した。2重の0の意味は山崎の覚悟だ、絶対に死んでやると言う。
筧まりかの実態
全て1人で起こしたテロ
爆弾テロを仕掛けた犯人である筧まりかは、平日は広告代理店で勤めているため、土日のみこの倉庫で勤務。
爆破テロは山崎の転落事故から5年経っている話のため、荷物爆破テロ計画は1人のみで5年の歳月を費やしていたということになる。またデイリーファーストの異常な勤務形態に関しては、以前より山崎から話を聞いていたはずだ。
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職種にもよるが広告業界は他よりかは比較的給料が高い。
彼女が爆発テロを起こしたときの年齢が30歳前後で新卒から同じ会社で働いていたとすれば、かなり高い給料はもらっていると仮定する。
そのため筧自身がお金に困っているとは言い難いが、爆弾テロを起こすに最低限まとまったお金は必要である。
爆弾12個作成以来の240万円
ニセCM動画制作の96万円
単純計算で最低でも356万円の支払いが発生しており、個人のやることとしてはかなりの巨額だ。
爆弾12個作成以来の240万円
まず爆弾製作料の240万円。
山崎転落事故が起こったのは5年前の2018年、荷物テロが起こり始めたのは2023年11月。劇中では安易に海外へ行けている雰囲気があるため、おそらくアメリカまでエレナに直談判しに行ったのはコロナ前の2018〜2019年だと仮定する(追記:2回目を見て確定、4年前と言っていたので2019年。)
エレナに会うためにわざわざアメリカへ飛んだ旅費があるとしても、トンボ帰りならそう高くはつかないはず。また復讐を決意した2020年以降の数年であれば、コロナ不況があったとしてもボーナスやデリファスでの掛け持ちでこの金額ぐらいの貯金は出来ていたはずだ。
実際デリファスで働いていたのは復讐目的だったが、おそらく現場調査も出来てお金を稼げたのは彼女にとって一石二鳥だったのだろう。
2.ニセCM動画制作の96万円
次にCMの製作費。刑事が「思ったより費用が安い」と言っているが、今回のニセCMは劇中で見る限り下記だ。
関東のみとCM放映のエリアが限定されていた
タレントを起用していない
WEBのみのCM制作はピンキリではあるが数万円〜100万が相場
そのため規模も内容も妥当ではある。
担当の動画制作会社は「『DAILY FAST』は大手だし引き受けた」と言っていたが(実際に引き受けたのは偽物の『DAILY FAUST』)、おそらく彼女は広告代理店で勤務していたためCMの制作会社に精通しており、実質的な個人依頼でも制作を引き受けてくれる企業は何社か知っていたのだろうと思う。
爆弾にすり替えた方法
2024.9.24追記 9.25加筆
ずっと気がかっていたことがある。「彼女がどうやって商品と爆弾を差し替えられたか?」、と言うより「どうやって爆弾を倉庫内に持ち込んだか?」だ。
判明していること
「彼女がどうやって商品と爆弾を差し替えられたか?」については劇中で判明されている。
主にピッキングする派遣はスマホ含むメモやペンなど必要なもの以外の持ち込みは禁止されていたため、単純に爆弾を持ち込んですり替えるなど倉庫のシステム上不可能。
デリファスは物流代行サービス(いわばせどり)も担っており、エレナが「商品はバーコードで管理しており、バーコードをはがせば別の商品と差し替えられることが可能」と発見。
これが出来るのは下記の人間。
推察通り、人事データベースから筧まりかがヒット。
つまり行動履歴として
①筧まりかはブラックフライデーでセール対象の品を購入→
②商品を爆弾とすり替える→
③物流代行サービスでデリファスに出品、実質再納品する形をとる
疑問と仮説
エレナが着任初日から急遽泊まり込みすることになり、倉庫内で取り扱っている商品をその場で購入するが、筧まりかもほぼ同様のことをしたまでだ。
犯人発見の工程は上記の通りだが、以下疑問が残っている。
この考察の可能性が当たる可能性は低いかもしれないが一応書いておくと、山崎のデータベースはエレナが削除するまで存在しており、山崎のセンター長の権限を失効していないとすれば、山崎の権限を利用可能ではないだろうか?
2回目の鑑賞で、五十嵐が山崎について警察から取り調べを受けている際に山崎に関する誓約書を見せるが、これが偽物(五十嵐の自作自演)の可能性が高くなってきた。
エレナが山崎のデータを削除した際「依頼退職」と書かれており、ほとんどの会社員が退社する際の理由が「依頼退職」と記載されると思うが、植物状態になるほどの事故で山崎は依頼退職で安易に対処できるだろうか?
また、「数日は意識があったと聞いていますので」と事故現場に居合わせたにも関わらず他人事であり、また搬送後も自ら直接署名をもらいに出向いていない言動が見受けられた上、山崎は意識はあっても起きることすらままならない、すなわち当時もペンを握ってサインをかける状態にない。明らかに怪しい言動だ。
志摩と伊吹が山崎の自宅に捜査しに行った際、山崎の名刺がまだ自宅に残っていた。通常「退職処理」であれば意識不明だとしても、親などに連絡して職場の名刺は回収するのではないか?
山崎の権限処理などをしていないと理由として、「損害は自身が招いた結果」とエレナは自分の意志で自己申告してクビになったが、仮に事故を隠蔽するための偽の誓約書だとし、両親や意識不明の山崎本人に許可を取らずに無断で会社を辞めさせたとすれば、山崎の事故は劣悪な労働環境が引き起こしたことがいずれにせよ世間にバレてしまうため、五十嵐やサラは自身のキャリアを守るために山崎の権限管理に触れることは出来なかった/したくなかったと推測する。
ちなみにエレナの異動履歴も消去されており、人事データベース自体は工作が可能だと思われ、職務に関連する権限管理もこのデータベースで一括管理していると仮定する。
山崎の権限を残しているのは本部は事故とさせたいため念の為で残している、または労災で実際に賠償金など降りたとしてもその誓約書が偽物で無効だとすれば職務権限を取り下げられないのではないだろうか。
ホワイトカードであれば運営に関する大半の業務、劇中では倉庫で働くブルーカードを持っている人間があれば直接商品に触れられる、つまり筧まりかはブルーカードを持っているため倉庫内に入り込める、またホワイトカードを持っている人間の権限を使えば、私物の持ち込みは可能=爆弾の持ち込みも出来たと思われる。
人事データベースの工作に関しては、五十嵐はそのことを部下からの報告で知った表情をしていたため、おそらくこれは本社のみの権限だと推測。
やんわり「山崎には気をつけろ」と忠告したのは、サラがエレナに濡れ衣を着せようとしたと私は考えている。「サラがエレナのことを気に食わなかった」と思っているのは女の勘。
FAUST=ファウスト
偽CMの依頼企業名が「DAILY FAST」ではなく「DAILY FAUST」と"U"が入ってることに関して。
既に映画をリピートされている方が示唆されているので大まかに説明すると、ゲーテ作の戯曲「ファウスト」は主人公ファウストは学者として成功するが人生に満足しておらず、幸せを得るために自身の魂と引き換えに悪魔のメフィスト・フェレスと契約を交わす話である。
MIUの本編で志摩が「メフィスト・フェレス、悪魔の名前、甘い言葉で人間の魂を奪う」という台詞があるが、言葉や対象が違うだけでエレナの「使っているうちに使われる」にも通ずる。
デイリーファーストの社訓の1つである「カスタマーセントリック」全てはお客さまのために、その”甘い言葉”に奪われているのが従業員の魂。
ラストにリフレインする「What do you want?」も悪魔の囁きだ。
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世のために最期まで善を働いていたファウストは100歳まで生き、肉体が限界を超えて亡くなった時に本来はファウストの魂を悪魔のメフィストが戴くはずだったが、メフィストをすり抜けてファウストの魂は天国へと昇っていく。
では、名の通り筧自身が”ファウスト”になれたと思うか?
彼女は恋人の山崎の復讐のためにテロを起こした。自分で死を選んだら死ぬ前に泣かないだろう。
この行為をファウストとも思わないが、悪魔のメフィストとも思わない。それに特定の宗教を信仰していた描写もない。復讐すると決めた時点で戯曲の登場人物になれやしないし、テロを起こし無実の人間の巻き込んだ罪を赦されもしない。
ゲーテに当てはめれば彼女は命を差し出したとはいえ結果的に半端者だ。でも彼女は人や神にも頼らず縋らず、全て彼女自身で決断し、彼女の手で行った。
彼女はガマさんと同じ"スイッチが壊れてしまった者"だった。
そして彼女は、MIU404最終話である久住の台詞「お前はお前たちの物語にはならない」を体現した。
ご遺体を解剖したものの明らかに40代ではないことを発見し、その正体は若い女性、”筧まりか”であることをミコトが見抜いた際、中堂先生は「見上げた根性だ」と呟き、その言葉に「そんな根性ならない方がいい」とまたミコトが呟く。
どんな事情であれたくさんのご遺体を見てきたからこその重みがそこに詰まっていた。
ラストマイルが描いた絶望
アンナチュラルは「間に合わなかった」。
UDIラボは法医学。解剖医が様々なご遺体を解剖してミステリーを解き明かす。なので既に間に合っていない状態だ。
MIU404は「間に合わせた」。
伊吹がMIU初回で「誰かが最悪の事態になる前に止められる、いい仕事だ」と言う。
MIU404は初動捜査を担当する警察。「間に合う/間に合わせる」がこのドラマのいくつかある大きなテーマの1つである。
では、ラストマイルはどちらか。
「死=間に合わなかった」と定義すれば、ラストマイルは「間に合ったが救えなかった絶望」ということになる。
山崎は業務中に転落死を選んでも死にきれず植物状態、さらに結果的にブラックな会社の形態は全く変わらなかった。
筧は何年もかけて復讐のために自分の命を差し出し、全くの無関係被害者を何人も出し、恋人をこの世に残し1人で去った。どちらも絶望的な結果/最期だ。
でも、舟渡エレナは間に合った。
自分で買った自社商品が運悪く例の爆弾だったが、勘がよく開封前に爆弾だと分かった上に、そのタイミングで爆弾の処理の仕方が判明した警察を呼べたため、爆発せず死なずに済んだ。
最終的に160億円の損害を与えたが、八木さんと自身の職を失うリスクを取ってストライキを決行した。配達料が20円上がったとはいえドライバーさんの生活も派遣さんも以降豊かになるかは確証はないが、きっとあのたった1日物流倉庫が稼働しない日があっただけでも、物流関係で働く数年分の人の命も働き方も変えることができたはずだ。
では、梨本孔はどうだろうか。
いきなりきた上司に振り回せていただけで、一見どちらでもないように見えるが、無気力だが生きているだけで上出来だと思う。
「絶望」と重いタイトルにしたが、映画と言うエンターテイメントして最高峰だと思うし、同時に事実「絶望」だと思う。
悪質な労働環境が招いた事故、人が死にそうになっても止まらなかった仕事、売上のために命を粗末にする管理者、責任ある上席ポジションを担ってきた人間のこぞった精神疾患の発症、仕事が増えても上がらない給料、B to Bの企業間で起こる業務の皺寄せ、そして民間を巻き込んだ無差別テロ。
社会の歯車として共感出来る部分もあり、考えさせられた。私だったらどうするか、上の立場であったら、復讐するとしたら。
「MIU404」の放映当初、この記事を書いた。「MIU404」というドラマを通してこの記事で私が提示したのは「自分で考えることの大切さ」だ。
「ラストマイル」も例により考察要素の多い映画だが、劇中に謎解きのようにヒントが転がっている。
「ラストマイル」が提示したこと、それはその答えに気が付けるか、そしてその後自分がどう選択し行動できるか?だと思う。
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最後に、MIU404の志摩の台詞を引用する。九ちゃんにルーブ・ゴールドバーグ・マシン、通称ピタゴラ装置を用いて説得する場面だ。
山崎佑も筧まりかも出会えなかった、命を差し出さないで復讐する方法を教えてくれる人に。
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