見出し画像

「蜂の巣をそのまま齧っているような甘さ」の超希少種コーヒーとは【MEMO】

珈琲に関するニュース/情報をインプットし、
噛み砕いてアウトプットするマガジン。
「COFFEE_MEMO_365」のマガジン記事です。

2020.6.24

【今回の引用記事】

【概要】
「ネクスト・ゲイシャ」とささやかれる新しい品種。その名も「シドラ」
WBC(ワールド・バリスタ・チャンピオンシップ)2019にて、
優勝した韓国代表や、3位のカナダ代表が決勝戦で使用したコーヒー豆がこのシドラ種だった。

シドラ種は南米エクアドルで発見された品種で、レッドブルボンとティピカが自然交配してできた品種。
レッドブルボンの甘さとボディ、ティピカの明るいテイストと酸味を受け継いでいる。
シドラの味わいは強烈な甘さと鮮やかな酸味、ベルベットのようなテクスチャが特徴。
まだ希少のため、非常に高価格だ。

【MEMO】
COFFEE LOVERSのみなさん、知ってました?

シドラ種

とりあえず僕は今回初めて知りました。
なんとなく、TAKAMURA COFFEE ROASTERSの通販ページを見ていたら、なんかこんなん出てきたんですよ。

画像1

テイストコメント
・ドライマンゴー
・蜂の巣をそのまま齧っている様な甘さ(!?)
・味噌を思わせる発酵感(!?)
・バターの様な滑らかさ

値段
100g/¥5,400(!?!?)

いろいろとアンビリーバブルや!!

シドラ種?聞き慣れない名前、、

ってことで色々ググって、今回の引用記事に辿り着きました。

で、コイツがどうやら、
最近の珈琲界隈を賑わせているらしい。

要チェックや!

WBC(世界のバリスタが競う大会)では、
ここ10年以上、上位に上がる競技者たちがこぞってゲイシャ種を使用していたのが、
最新の大会の優勝者と3位がこのシドラ種を使用していた。とのこと。

そんなこんなで興味をそそられ、
さらにそのスペックを深掘りしていくと、
ついにはこんな長〜〜〜い横文字に辿り着いた。

「アナエロビックファーメンテーション」

なんかの技か、、???


そして実はこれが、
一部の農園で最近新しく行われている精製方法なんです。
精製とは、生産地でコーヒーチェリー(果実の状態)を収穫したあと、中の種子を取り出して出荷できる生豆の状態にする工程のことです。

そして、
アナエロビックファーマンテーションとは、
日本語に訳すと、嫌気性発酵プロセスというようです。

どういうことが行われているかというと、

コーヒーの加工には発酵の段階が生まれる。
通常ナチュラルプロセスで加工するときは空気に晒され、酸素に触れながら発酵していくが、
発酵酵母の中には酸素を嫌い、酸素がないところで活動的になる酵母やバクテリアがいる。
これらが活発に活動し発酵すると、通常の発酵時とは違った味わいやフレーバーが生まれる。
酸素が嫌いな酵母を活発にするために、空気を抜いて発酵させるやり方を「嫌気性発酵」と言う。
つまり、コーヒーチェリーをタンクや容器などにつめ、空気を抜き、その状態で発酵させる方法。

わかります??

今までの珈琲のフレーバーは、酸素によって発酵していた酵母が生み出していたけど、
どうやら酸素がない状況を作り出せれば、その状況下で発酵する酵母によって、今までにない風味が出せるかもしれない。

でもこのプロセスの課題は、
・設備投資や手間にコストがかかる
・風味の完成形がどういうものになるか(成功するか失敗するか)が未確定であること。

、、、

ガチャやん。

けど、やっぱり品質の良いチェリーを用いることで良いフレーバーは出やすくなる。

今回のシドラ種は、
そうして引き当てた超スーパーレアだったのかもしれませんね。

いずれにせよ、
やってることはすごい技術や装置使ってるのに、仕上がりは酵母や環境による偶然次第。
ってのが、
実に自然食品らしくて面白い。

今回改めて感じたのは、
新しく品種やこれまでにない味わいも、
結局は人々が新しく風味を求めようとする冒険心からきているということ。
そして、生産工程ではこのアナエロビックファーメンテーション以外にも様々なプロセスへの取り組みが行われているということ。

精製プロセスなんて、
僕が珈琲店に身を置いてた頃は、
ウォッシュドかナチュラル、ちょっとハニープロセスが注目されてたくらいだったのに。

希少性や、変わった精製方法で作られた珈琲が必ずしも「飲む人みんなの口に合う」ってわけではないけど、
今なおトレンドや最新技術が生まれてくるのが「珈琲」の面白いところだと思う。

それで今回生まれたのが「シドラ」
これからコーヒーシーンにどんな影響を与えていくのか、楽しみです。

とりあえず今回は、
・「シドラ」というニューカマー
・アナエロビックファーメンテーションという最新プロセス
だけでも覚えていってください。笑


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?