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仲良し夫婦と「巣立ち」

私たちは巣立ちが苦手なのかもしれない。

・・・

これは以前書いたことだけど
夫婦が仲良しで居続ける夫婦というのは
お互い努力を続けている夫婦なのだと思う。

・相手を一個人として尊重して接する
・感謝やねぎらいの言葉をおろそかにしない
・現状で停滞することなく自己研鑽を続ける

こういった努力を続けられる夫婦は素晴らしいし
私はこれが仲良しの必須条件だと思っています。

これに加えて、夫婦が仲良しでいる家庭は
「巣立っている」かどうかも重要な要素だと思う。

ここで言う「巣立つ」というのは
互いの親から離れ自立するという意味です。

・・・

仲良しな夫婦っていうのは
精神的にも物質的にも自立している夫婦。

これは夫と妻のふたりがトップになり
「夫婦」というコミュニティを
運営しているようなもの。

「実の親」の意見に振り回されることなく
決定権は自分たち(夫婦)が握っていると
はっきり自覚できていることが大事なこと。

あ、誤解をしないで頂きたいんですけど
親と縁を切れだとかガン無視しろだとか
そんなことを言いたい訳じゃないんです。

優先順位の話です。
夫は、妻を一番に優先するし
妻は、夫を一番に優先する。それだけ。
自分の子、親はギリギリその次という話です。

少し話が逸れますけど・・・

横溝正史の小説に出てくるような昔の世界観では
「一族」の権力者として「年長者」が
よく幅を利かせているんですよね。

一代で財を成した者が尊敬と畏怖の対象となり
その子、その孫への影響力をずっと持ち続ける。
一族の者達は絶対に逆らえない象徴、みたいな。

私的には小説の設定としてはとても分かり易くて
すんなり受け入れられるから大好きなんですけど
これは全くの創作物でフィクションかと言ったら
そうじゃないですよね。
私たちの親の、そのまた親の世代あたりでは
年長者の権力が絶対で、結婚にも年長者の承諾が
絶対に必要だった時代が確かにありました。
「政略結婚」「かけおち」なんて言葉が
あるくらいですから。

現代の価値観に当てはめると「時代遅れ」ですが
それが悪だなんては思っていません。
現代と違って物資が乏しく健康であることが
当たり前でない時代ですから、生きるために
ある程度適したシステムだと思っています。

ここで私が言いたいのは
現代で「仲良し夫婦」になるんだったら
「一族」から自立すべきだっていうことです。

先ほども述べましたけど、親との関係を断てと
いうことじゃありません。
親の援助に頼ることなく生活できる基盤の下で
自分の家庭を作ったほうがいいということです。

・・・

未だに「ウチの嫁になったのだから
ウチのしきたりに従ってもらう」という
「一族」は日本では数多く存在します。
ちなみに私の親もその考えを持っています。

個人的に
「正気なの?頭昭和で止まってる?」
と目を見張りますがそれは個人の価値観なので
外野があーだこーだ言っても絶対に変わらない。
個人の価値観は尊重すべきです。

でも、尊重すべきとは言っても
自分がそれに合わせる必要は全くありません。
それがたとえ実の親であってもです。

私は、現代では「巣立つ」ことこそが
自分のためでもあるし
夫婦のためでもあるし
最終的に親のためにもなると思っています。

もちろん、この考えを受け入れられない層が
一定数いることは承知の上です。

もとより、全ての人が納得する
完全無欠の道理なんてものは存在しないので
たとえ一部から非難されても
自分のスタンスを示すことが大事だと思います。

一生どっちつかずの態度を取り続けて
全部親任せ、他人まかせの人生を送るより
よっぽど良いですから。


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