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嫁の上手すぎる提案

「ねえ、浴室の掃除と洗濯物たたみ
どっちがいい?」

休日の午前中にパソコンをカタカタしていたら
嫁が聞いてきた。

「浴室の掃除がいい!」

パタリとパソコンを閉じて浴室へ向かう。
ちょうど気分転換がしたかったし
そういえば浴室の細かい部分の掃除を
サボっていたなあと少し反省しながら。

浴室と脱衣室、そして洗濯機周りは
私の想像を超えて汚かった(笑)。
いや笑ってる場合じゃないな。

私が掃除で使う最強アイテムを手に取り
ゴシゴシキュッキュと取り掛かる。


最強アイテム(コストコで売ってるやつ)

私は掃除がキライではない。
むしろ好きだ。大好きかもしれない。
汚れをガシガシ落とすのはサイコーだ。

でもそれは
掃除の成果を分かち合う人がいるから。

おそらく、私一人だけで暮らしたら
掃除なんてほとんどやらないだろう。

私たちは自分が一番大好きなくせに
自分ひとりのためにはがんばれない。
誰かのためにならがんばろうと思う。
そういったワケわからないとこある。

それにしても。
気付いたら私は流れるように掃除していた。
ついさっきまでnoteを書いてたというのに。
心が乱れることなく、嫌な気持ちにならず。

冷静に分析してみると、これはきっと
嫁の提案が上手すぎるからではないか。

「掃除してよ!」
なんて怒り顔で言われたら、たぶんイヤだ。
仕方ない気持ちで掃除に取り掛かるだろう。

「浴室の掃除やってほしいなぁ」
これでも私は喜んで引き受けるけど
心の奥では(じゃあ君はなにやるの?)と
平等を求める気持ちが働くかもしれない。

「ねえ、浴室の掃除と洗濯物たたみ
どっちがいい?」
そう思うとこの誘い文句は完璧だ。
二人でそれぞれやるべきことが分かる。
少しそっけなく言うところもいい。
私と嫁の関係性が良いからしっくりくる。

そんなことを考えながら気付けば30分。
掃除に全力で没頭していた。
我ながらピッカピカである。

「わお!ツルピカじゃーん!」

それを見た嫁が褒めてくれた。
(ツルピカ?)とワードセンスが気になったが
やっぱり褒めてくれるのはうれしい。
今日も最高の嫁様でした。


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