アートとは!? 完結編
「アートとは!?」という問いから出会った『13 歳からのアート思考』
いよいよ最終回です。。。
これまでの4回で、
1. 現代社会と『アート思考』
2. 『アート思考』とは
3. 『アート思考』の誕生
について説明してきました。
最終回は、この本との出会い
4. 「アート」とは!?
です!!
ではさっそく、下の写真をご覧ください。
これはアメリカのアンディー・ウォーホルの『ブリロ・ボックス』という作品です。
**ん!?何かの商品の出荷前じゃないの!? **
と思われた方もいるのではないでしょうか?
それもそのはずです。
この作品は、アメリカでは誰もが知っている「ブリロ」という、実在する食器洗いパッドの外箱をそっくりそのまま木箱に写したものを積み立てた作品です。
もちろん、元となる「ブリロ」のロゴやパッケージデザインもアンディー・ウォーホル自身が作ったものではありません。
アンディー・ウォーホルはこれをニューヨークのギャラリーに出展しました。
すると、既存の商品の外箱をただ模倣しただけの作品が故に
「これはアートではない!!」
と、批判にさらされました。
しかし、それに対してウォーホルは飄々として、こう言ったそうです。
**「ええ、そのとおりですよ。だって、これはオリジナルなものではありませんから…」 **
「……。」
もう何がなんだかわからないですよね… 笑
しかし、
これがウォーホルの『探究の根』だったのです。
つまり彼は、
『これがアートだ』などといえる『確固たる枠組み』は、じつはどこにも存在しないのではないか?
という問いを投げかけていたのです。
そしてまた、世界的に有名なニューヨーク近代美術館では、『パックマン』のゲーム機が展示されているそうです。これもウォーホルと同様に「ゲーム機を美術館に置くのか!」と批判されたそうです。しかし、ニューヨーク近代美術館は、
「自分たちなりのものの見方」によって、「本当に優れたもの」を選びだしているのです。
そうです。これが、
**「アートとは?」 **
に対する答えなのです。 つまり、
**「アート」というのは、「アートという枠組み」があるわけではないのです。 **
**あるのは、『興味のタネ』から『探究の根』をのばし『表現の花』を咲かせた「アーティスト」と、それを「自分なりの見方」で鑑賞する「あなた」なのです。 **
どうでしたか?
「アート」という形無きものに少しばかり近づけたのではないでしょうか?
これまでに紹介してきた『13 歳からのアート思考』の著者である末永さんは現役の中学・高校の先生です。
本では、「アート」に大きな影響を与えた6人のアーティストによる作品をベースに、実際に手を動かしながら読み進める体験型授業が展開されます。
さすが、現役の先生!!と言わんばかりに、その展開はとても楽しく、最後までとてもワクワクするものでした。なので、アートには縁遠い方でも、構えることなく読んでいただけると確信しています。本当にオススメの1冊です!!
『13歳からのアート思考』の説明は以上です。最後までご覧くださり、ありがとうございました!
これからもよろしくお願いします!!
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