俳句 晩秋 五句と日記
ぬくもりよ秋の小径で繋いだ手
帰りみち母と踏みしめ落ち葉鳴く
紅葉よ時よ止まれと伸ばす影
夕まぐれ一歩一歩と秋熟れる
秋風に揺れる戸惑い初恋よ
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こんばんは、親友からもらったお香を炊くようになってからリビングがなんとなくラグジュアリーになった気がする素直な笹塚です。
暦の上では立冬も過ぎましたが、まだ暖かい日が続きますね。でも、だいぶ日も短くなってきて秋もかなり深まってきました。
俳句を始めて、日常生活のなかで、「五音」と「七音」を意識するようになりました。こう書くとなんか高尚な話に聞こえるかもしれませんが、そうは問屋がどっこいしょ。ここで取り上げるのはまさかの筋肉少女帯です。
もしかしたら、広いネットの世界ではもうどなたか言及されているかもしれませんが、2017年リリースの「Future!」というアルバムに「わけあり物件」という歌があるのです。その歌詞が妙にしっくりくるのですね。出だしを引用します。
わけありですよ この物件は
かまいませんか? 曰く付き
運命的な出会いだなんて
夢見ちゃダメさ調べりゃすぐわかる
わけありと
お気づきでしょうか。見事なまでの奇数文字数の構成に。都都逸にも似たイメージになっています。私、リリースの直後からすごく好きな曲なんですが、このことに気づいたときにはテンションが爆上がりしました。
全体的にみても、いいこと言ってる歌なんです。人は皆、わけありなんだってねェ……。
さらに日常生活のなかでも五音や七音が自然と馴染んでいる気がするのです、なんて書くとさも文化人のようですがそこは笹塚クオリティ、仕事のメールのお話です。
満員の電車に揺られ今日もまた
疲れることはファイトの証。
どんな仕事メールだよ、と自分でツッコミを入れておきます。ちゃんと五と七で構成されているから無問題(?)。でも受信相手には気づいてもらってないなきっと……。
これからも、こっそりメールに五音や七音を忍ばせる遊びをしたいです。でもこれ、たぶんずっとバレなくてだんだん寂しくなって、
「いや、実はね……」
と、まるでギャグにおいてどこが面白いのかを自ら解説するような寒々しい事態になりかねないのでやめておきます。まじめに働くよぅ。
でも改めて、やっぱり創作はこころの清涼剤だなぁとしみじみ。上手い下手は割とどうでもよくて、こころの声に耳を傾けて素直にそれを表出できるかどうかって、とても大切なことですよね。
お、自称ひねくれ者が素直さについて考え出したぞ。これだから人生、面白いんですよねェ……。
よくぞここまで辿りついてくれた。嬉しいです。