奈落の底に落ち、そこから這い上がろうともがく自分の物語
私の物語は、簡単に語れるものではありません。勝利や成功の物語ではなく、むしろ失敗、落ち込み、喪失の物語です。奈落の底に落ち、そこから這い上がろうともがく人生の物語です。
すべては大正時代から続く事業を継いだ時から始まりました。
いつかご先祖様に喜んでもらえるようにたくさんの人に事業を伝えていくことを自分の使命だと思っていました。
会社を素晴らしいものにしようと、朝早くから昼も夜も働き、全身全霊を注いできました。
しかし、私の大きな過ちにより、先祖代々続く老舗の会社を私自身の手で最悪な状況に追い込んでしまい、私には、莫大な借金と打ち砕かれた夢しか残りませんでした。
失敗の重圧が私を蝕み始めました。
暗闇から抜け出す方法が見いだせず、深い憂鬱に陥った。家族や友人とも距離を置き、苦しみの中に閉じこもりました。
うつ病が私生活に影響を及ぼすようになるまでに、それほど長い時間はかかりませんでした。
結婚生活もうまくいかなくなり、ついには妻や娘たち二人に見捨てられてしまいました。私は、完全に一人ぼっちになってしまったのです。
これ以上悪いことはないと思うほど、私は家も財産もすべて失い、何より信頼を失いました。家族や銀行は私の所有物をすべて奪い、私には衣服しか残されていませんでした。
私は、生きるために必死で路上生活を送っていました。
自分がどんな人間になってしまったのか、どんな選択をしてここまで来たのか、考えて思い出すたびに恥ずかしく情けなくなりました。
そして、自尊心も含め、すべてを失いました。
痛みや苦しみに耐えながら、何年もかけてようやく、自分には助けが必要だと気づきました。
セラピストに相談したところ、少しずつですが希望の光が見えてきました。
相談することで、私の人生は私が望んでいたようなものではありませんが、それを受け入れることができるようになりました。
単純なことに喜びを見出すことができるようになり、与えられた一瞬一瞬に感謝することを学びました。
私の物語はこれからも生きている以上、続いていきます。
うつ病に苦しむすべての人に、たとえどんなに暗い時でも希望があることを忘れてほしくない、忘れないでほしい、それだけを伝えるためにこれから立ち上がります。
何もない、何もできないと自信を無くしてしまっていた私ですが、私にできることを精一杯、やります。
どうぞ、応援、宜しくお願いします。