私の本当の部分⑤

彼に特別な相手が出来たと聞いて、頭が真っ白になった。

ホントはそのまま我慢してやり過ごそうと思った。しばらくしたら状況が変わるかも。気持ちも落ち着くかもと思った。

その後で今後どうするか考えよう。頻繁に怒る女なんて嫌われるだけ。

そう思いながら帰ってきた。道中覚えてない。彼と会った場所からうちまで車で二時間くらい。記憶がない。運転したのは私だよな。ってぼーっとしてた。

まだこんなことになるような感情が私の中にあるんだなあって冷静に思った。この激しい感情を味わってみようか。

色々考えてみた。どうやったら良い状態でいられるか。私のこの感情をぶつけてもいいのか、我慢したらいいのか迷ってた。

そしたらそんなところに彼の相手の女性が彼ではない人とデートをするっていう情報が入ってきた。

そこでつい本人に連絡してしまった。

私の気持ちの問題だし、彼にぶつけるのもおかしいのに、彼女に何か言うのは全く間違っている。それを分かった上で連絡してしまった。

どちらかにパートナーがいてね、他の人と関係を持つのはダメなことやけど、本人たちの気持ちがそうしたいと思うのならしょうがないと思うの。家庭を壊す危険があるのは承知した上での関係なら、勝手にすればいい。

私はそれはしたくないと思うからしないだけ。

でもその彼女が彼以外とデートをする。彼女は独身だからそれでいいんだけど、自分から彼を誘ってるのに、他とも遊ぶのか。そう思ったら彼の気持ちはどうなるんだと思った。

簡単に不倫をして都合の良いとこだけ持っていこうと思ってる子なんやなって思った。

そりゃ彼の方も彼女のことは、遊びかもしれない。奥さんがいる以上遊びじゃないといけないのだけれど、なんかいろんなことが私の中でグチャグチャになった。

でも彼女は彼のことは知らないと言った。関りがないと言った。デートなんて滅相もないし関りも繋がりもないと、断固否定した。

おかしいな。じゃあ彼が嘘をついた？なぜ？嘘をつく必要がない。

だったら彼女が嘘をついた？私は彼と彼女が不倫関係にあっても、それはそれでしょうがないと思った。

もう既に彼とは縁を切る覚悟をしているから、どっちでもよかった。ただ彼の家庭とか奥さんとのことを壊すようなことをして欲しくなかった。

彼が奥さんと彼女と関係を築きながら、「寂しさ」を克服できるのならそれどもいいかと思った。

でも彼女は一切を否定した。

彼の相手が彼女だったことが一番嫌だった。その理由は以前口説いているところを目撃してしまったから。とてもいやらしい感じでしつこく誘ってて、それを見た時に私は彼に「やめて」と言った。

男性のいやらしさが出ていて爽やかさもなかったから。そんな彼を見たくなかった。この時に一度疎遠になった。数か月間。

そんなことがあった相手のその彼女は、しつこくいやらしく誘われたことを受けれていたんだと思ったら、男と女の肉欲的な部分を目の前で見せられた気がして、吐きそうなほど気持ちが悪く、まだそんなことしてたのかと怒りがこみ上げた。

でも彼女は彼のことは知らないと言った。それが嘘でなければ、本当におかしな話。彼が嘘をついたのか？

もし彼が嘘をついたのであれば、私がそんな話を聞いたら気分を悪くするのは分かるはずで、ということは私を遠ざけるためにそんな話をしたとか。そんな小細工をするタイプではないのだけれど。

どちらにしてもそれは私には関係なく。彼とは縁を切るしかないと思った。

ずっと耳に残ってる「連れて行って」の言葉。だからデートにいくと。

彼にラインをした。

相手が彼女だったからむかついた。聞きたくなかった。知らせないで欲しかった。私の気持ちを知っていてそんなことを報告してきた趣旨は大体わかった。

あなたに何も求める気はないのだけど、辛いのでもう会いません。

一緒に仕事がしたかったです。　と。

それっきり。

また私の軸が少しぶれた。でも今度は大丈夫。覚悟をしたから。

素直に正直に　私の気持ちは伝えた。彼女が「連れてって」って言ったみたいに私も言いたかったの。でも我慢してた。奥さんいるから男女の仲にはなるわけにいかないし、誘うわけにはいかない。彼の幸せが一番だから。

でも素直に言いたかったし「すき」だって言いたかった。この気持ちにやっと気づいた。ほんの数日前。

自分で自分の気持ちがよく分からない。

大切な人で必要な人で、私が生きるために不可欠な人なのは分かってた。愛があるのも分かってた。でもよく分かってなかったの。

ちゃんと「すき」だった。

好きにならないようにしていただけかもしれない。でも何があってもこれは本人には言わない。

これだけは私の「意地」

彼には奥さんを大事にして欲しい。自分自身を大事にして欲しい。

それには私の存在も気持ちも邪魔だから、捨てることにしました。

きっと私は大丈夫。たぶんあと半年もすればこんなことは忘れてる。

後悔はない。気持ちは伝えた。私なりに一生懸命に彼に向き合った。別の道を選んだ。人を愛することの意味を、理由を知った。

彼が私の世界から消えたことで、私の心が泣いてるけれど、一方でドキドキワクワクしてるエネルギーが存在している。

これだけが納得できなくて、こんなに辛いのに嬉しいエネルギーが伝わってくる。たぶんこれは彼のエネルギー。彼女とのデートが楽しみでそのエネルギーかなぁと思ったら複雑だけど。

まだ二人のエネルギーが切れていないことが分かる。こんなところがちょっと困る。これもきっとしばらくすると切れると思うから、寂しいけれどそれも頑張ってやらないといけないなあと思ってます。

出会えてよかった。辛かったけどたくさんのことを学んだね。少しは私強くなったかな？

黙って見守るようないい女にはなれなかったけど、最後の最後に自分のシンプルな気持ちに気付けて、感謝します。

別れは　新しい出会いのためだから　うん大丈夫。私は大丈夫。

彼は私のツインソウル。

それでも一緒にいられないこともある。

全部　自分次第。

本当の愛を学ぶ相手。

彼のおかげで。

ありがとう。

長々と呼んでくれてありがとうございました。

本人は読みませんようにと願う。