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うつ病当事者が精神保健福祉士になってみた。

うつ病や双極性障害で自分や身内が苦しんだからこそ、同じように苦しんでいる人の助けになりたい!と思っているかたは少なくないのではないでしょうか。

今日は私が精神保健福祉士になろうと思ったきっかけと、実際に働いてみての感想をお話しします。
これから資格取得や福祉業界への就職を考えているかたの参考になれば嬉しいです! 
 

【きっかけ】

私は身近だった人が双極性障害とパーソナリティ障害を発症した時、知識のなさに何も助けてあげられなかった過去があります。私はうつ病当事者でしたが、パーソナリティ障害についてはほとんど知識がなかったのです。
そのことをきっかけに福祉の世界に飛び込む決意をしました。

資格取得にあたり、社会福祉士と精神保健福祉士のどちらにしようか悩みましたが、うつ病経験が活かせそうであること、パーソナリティのことで苦しむかたの支援にあたるためには心のほうにフォーカスした資格の方が良いかなと思ったこと、この2つから精神保健福祉士の資格を選びました。

福祉系の大学を卒業していたのですが、資格取得にあたり足りない単位がありましたので、8ヶ月間くらいの通信制の学校へ入学。
レポートを提出したり、スクーリングに行ったり、就労Bの事業所や精神科病院に実習へさせていただいたりしながら資格を取得。この資格は1科目でも0点を取ると、その他の科目が仮に満点でも不合格になるので、本当にヒヤヒヤでした。
ちなみに福祉行財政の科目で1点しか取れませんでした笑。セーフ!! 
 

【働いてみての感想】

福祉の法人は今勤務している場所が2ヶ所目です。
私の過去の経験が仕事で役に立っているのは、クリニックの評判がある程度わかるのと、薬から症状の程度がわかること、くらいでしょうか。
2ヶ所ともうつ病を隠して働いているので、もし明かして働いていれば、もっと病気のことを利用者さんから質問されて力になることも増えるかもしれません。

クリニックは自分が様々渡り歩いてきたので、実際に医師と接しているからこそわかることがたくさんあります。
薬は自分が飲んでの副作用や離脱症状がわかります。当事者であることは隠しているので、「こんなふうに耳にしたことがありますよ」とうまく伝えています。 
 

精神保健福祉士の仕事は、自分の経験だけでカバーできるほど仕事の範囲が狭くありません。実際に働きながらひたすら知識と経験をつけていく日々です。
資格取得のために勉強したことは、はっきり言って微塵も役に立ちませんでした。
現場で実際に利用者さんや相談にいらっしゃったかたの困りごとを伺う中で学ぶことのほうが何倍も役に立ちます。
今でも支援の仕事をしていく中では、「利用者さんや相談者の方から様々なことを学ばせていただいている」という気持ちを忘れにようにしながら勤務しています。 
 

以上、きっかけと感想についてお話ししました。
現場に入ってみて初めてわかったことですが、資格を取得して勤務している当事者のかたが本当に多いです。前の職場も今の職場も、複数名当事者がいます。また、もしかしたら私のように明かさずに働いている人もいるかもしれませんね。

もし、「当事者の自分が支援の仕事なんてできるんだろうか…」と不安に思っている方がいらっしゃるとしたら。
大丈夫です!「困っている人の力になりたい」という思いがあれば支援者になれます。
当事者だからこそわかることを個性として生かしながら、一緒に福祉業界を盛り上げていきましょう!

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