ココ

最近心を痛めたり世に憂うような事が増えましたが、あまりにものんびりと生きてきすぎたせい…

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最近心を痛めたり世に憂うような事が増えましたが、あまりにものんびりと生きてきすぎたせいでペースを変えられないでいます。 日々なにかしらにときめいてそれなりに楽しく生きています。雑記や謎の想いを時々ぶちまけています。

最近の記事

なんにもなくてもいいことへの憧れその2-③ 古い家や林ですごした思い出

家の隣には林があり、秋になれば何本も並んだ大きな栗の木が実の入ったイガをたくさん落としてくれた。 そして私はその林でよく遊んでいた。遊ぶといってもとくに何かがあるわけでもないが子どもにとってはどこでも遊び場所になるもので、遊びといっても走り回っていたくらいだと思うけど。ずいぶんと多くの時間を林で遊んだ。 踏みしめられて固くなった土やまだふかふかと柔らかい土の感触、走り回っていると足にあたる草の感触、ゴツゴツした木やザラザラした木の感触、そういうのを直接感じながら子どもにと

    • なにもなくてもいいことへの憧れその3 不穏の始まり

      今となってもあの男が家を新しく建て替えるという提案に母の信用をどうやって得たのかはわからない。 あの男は当時は建築設計士だったので時々家で図面を書いていたのを見たことがある。ただ、たくさんの量をこなしていたようにも見えずずっと働いていたような覚えもない。図面と向き合うのは時々で、あとは忙しそうにしている母とは反対に、あの男は家にいる時はゴロゴロしていたことが多かった。 そしてあの男は夜遅くになるとほとんどは外出していた。麻雀に行ってきた、とかそんな話ばかりを聞いた記憶があ

      • なんにもなくていいことへの憧れその2ー② まだまだ暖かく楽しかった素晴らしい時間

        当時大人にとっては、とくに母にとってはネズミに齧られた穴がある家、夕飯のお片付けの最中やその後だろうと人の事情など一切関係なくいつだってお構い無しにネズミの現れる家、そのようにあからさまに古く狭い木造住宅というものは住みやすいものではなかったと思う。 しかし当時子どもだった私にとっては古かろうがなんだろうがそこで暮らした時間が楽しく素晴らしいものだったので何も不満など感じたことはなかったと思う。 ネズミとの出来事も、 古い木造の家屋も、 居間の青いカーペットも、 急勾配の

        • なんにもなくていいことへの憧れその2ー① 古い家ですごした時間のまだ暖かかった家庭の楽しい思い出

          家庭が崩壊したのは私が小学五年生の頃だったが、そこまでおちていくにはもちろん段階があった。 私が幼い頃、5歳まで住んでいた家は古い二階建ての木造住宅だった。いつからかドブネズミがお風呂の下の壁を齧り穴を開けついには台所までやってくるようになり母を半狂乱させたものである。 幼かった私は黒く大きな素早いその小動物を目で追うのがやっとだったが、母からしたら好奇心いっぱいの子どもがうっかり触ろうとして噛まれたりしたら大変なわけである。とはいえ逃げ走り回るドブネズミの速さったら、、

        なんにもなくてもいいことへの憧れその2-③ 古い家や林ですごした思い出

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          なんにもなくてもいいことへの憧れ その1 幼少期〜

          タイトルの通りだが私はある程度の歳になってから、なんにもなくてもいいことへの憧れをもつようになった。 なにもなくてもそのままの存在を許される、これができないあれができないからと卑下することをせずに、そのままの存在を唯一の"ある人"に認めてほしいと願い続けていたのである。 それだけを聞くとすでに何かを持っているかのように思えるが私自身とくに秀でた何かがあるわけではない。 ただ、許されることに憧れがあった。 誰に許可を得ずとも人は生まれながらに人権が備わっているが、私は幼い頃

          なんにもなくてもいいことへの憧れ その1 幼少期〜

          追い焚きのできないさびしさを知った

          追い焚きのできない寂しさを味わいました。 タイトルそのままその通りですが初めて味わいました。 みなさまはお家のお風呂に追い焚き機能はついていますか? 私のところはついていません。 というか今まで恥ずかしながら標準機能だと思っていました。つまり、最近のシステムバスの中に追い焚き機能のないお風呂があるとは知りませんでした。 追い焚き機能がない、つまりお風呂を沸かしてもすぐに入らなければただひたすらぬるくなってしまう。のんびりしていたいけれどだんだんとぬるくなっていってしまう。

          追い焚きのできないさびしさを知った