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なるほど東照宮(4)

それでは続きです。

日光市観光協会
パンフレットより

神厩舎

神厩舎

神様に仕える神馬のいるのが、神厩舎(しんきゅうしゃ)です。
東照宮の中でも唯一漆の施されていない素木(しらき)造りの建物です。
長押(なげし)にあるのは、三猿をはじめとする8面の彫刻。
猿の一生を描く物語になっています。
ひとつひとつご説明しましょう。

彫刻 1面

母猿が手をかざして子猿の将来に思いをはせています。
子猿は、安心しきった様子で母猿を見つめています。

彫刻 2面

有名な「見ざる、聞かざる、言わざる」
子どものときは、悪いことを見たり、聞いたり、言ったりしないほうがいいという教えです。

彫刻 3面

一人立ち前の猿。
自分の将来を見つめているのでしょうか。

彫刻 4面

大きな志を抱いて天を仰ぐ猿。
青雲の志を表す青い雲もあります。

彫刻 5面

崖っぷちに立たされた時も、助け励ましてくれる友達がいる。
下を向く猿の肩を、友達の猿がやさしく叩いています。

彫刻 6面

恋に悩む猿。
そわそわ感が伝わってきますね。

彫刻 7面

そして、結婚した猿。
人生の荒波に向かう覚悟です。

彫刻 8面

お腹に新しい命を宿した猿。

こうして、ふりだし(1面)に戻ります。
猿の一生、ひいては人の一生を描いた絵物語になっています。

神馬(しんめ)

もちろん神馬もお勤めしています。
神馬は雄の白馬です。初代は関ヶ原の戦いの際の白馬だとか。
ところで、この建物になぜ猿の彫刻があるかわかりますか?
昔から「猿は馬を病気から守る」とされていたので、ここに彫られているのです。

世界の三猿

ところで、三猿は世界各国にもいるのをご存知ですか?
こんなふうに、いろいろな国にいろいろな三猿がいるのです。


(つづく)

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