coco0315

中国人の女性です、脚本家になりたい!

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映画『LOVE!TAMAGAWA!』脚本【VOL.7】

○203号室・ベランダ(夜) 瞬、高校時代の卒業アルバムを取り出す。ベランダに入る。壁に寄りかかってアルバムを見る。松任谷由実の「卒業写真」を口ずさむ。 ○204号室・ベランダ 寛人、壁に寄りかかって座る。スマホで高校時代の同級生たちの近況を覗いている。 寛人「へえ、渡部はお子さんもうこんなに大きくなってるんだ。お母さんの身長と変わらないじゃん。望月はフランスか。浅倉結婚したらまた離婚か。木下は銀行員。小田は独身かな。みんな高校時代とずいぶん変わってるね。俺も

    • 映画『LOVE!TAMAGAWA!』脚本【VOL.6】

      ○204号室 寛人、冷蔵庫を開けてぎっしりつまっている食材を見て困りそうな顔。 左手でスマホを持ってレシピを見なが ら右手で鶏肉を炒める寛人。 寛人「にんにくおろし、にんにくおろし、どこ?」 フライ返しを置いてにんにくを探す。 寛人「ここ!あった!」 焦げたにおいがする。 慌てて肉をひっくり返す寛人。それでも何枚か焦げてしまった。 寛人「やっぱりできないな」 焦げっぽいクリームチキンとブロッコ リの煮込みを食べながらテレビを見る寛人。何度も

      • 映画『LOVE!TAMAGAWA!』脚本【VOL.5】

        ○アパート・階段 2階に上った寛人。201号室の玄関前で 菅野涼さんにばったり会う。だらしない身なりでベースを抱えて泥酔。ビールの空き瓶を片付けて、自分の204号室に向かう寛人。 ○204号室 (夜) ベッドで横になってスマホで料理動画 を検索する寛人。 寛人「これ、むずそう…電子レンジ、持ってきてない…これシンプルに見える、お手軽料理だね、ただキャベツない…ああ、せっかく料理を作ってみようと思ったのに、こうなんじゃ、できないじゃん」ウーバーイーツを開いて注文

        • 映画『LOVE!TAMAGAWA!』脚本【VOL.4】

          ○203号室 瞬、出来上がったパスタをテーブルに並べて、食べながら小林裕のバラエティ番宣を見る。 男の司会「今度は小林裕さんと黒木彩華さんにスタジオにご来場いただきました。これから放送するドラマ、お二人のご出演ですよね」 女の司会「少しネタバレしていただけないでしょうか。視聴者のみなさまはきっと私と同じように楽しみにしているはずです」 小林「簡単に言うと、夏頃に起きたラブストーリーです」 黒木「夏といえば、恋の季節というイメージですよね」 男の司会「

        映画『LOVE!TAMAGAWA!』脚本【VOL.7】

          映画『LOVE!TAMAGAWA!』脚本【VOL.3】

          ○翌日 204号室 (朝) ベッドで横になっている寛人。スマホのメッセージの着信音。目を開けて、エアコンがついていることに気づく。 寛人「もう復電か。良かった。ああ、腹へった」 (スマホを手に取りウーバーイーツで注文しようとする)お寿司お寿司」 ○小学校・教員事務室 瞬、保護者に電話をかけている。 瞬「こんにちは、大岡です。小島恵さんのお母様でいらっしゃいますか。先ほど体育の授業中に具合が悪くて早退したいと言ってましたので、今からお迎えできますでしょう

          映画『LOVE!TAMAGAWA!』脚本【VOL.3】

          映画『LOVE!TAMAGAWA!』脚本【VOL.2】

          ○204号室・ベランダ (夜) 夜の帳が降りる ベランダの床に座ったまま眠った寛人。隣の部屋からカギでドアを開ける音が伝わって目が覚める。 寛人「もうこんな時間か」 部屋に入り電気をつける。 電気がつかない。エアコンも消えていることに気づく寛人。 寛人「停電?」 ベランダに出て見回る。至る所に真っ暗。 寛人「冗談じゃねえよ。引越しの初日だよ!」 ふと左の部屋から光を感じる。顔を出して左へちらっと覗く。 同時に、瞬、ベランダに出る。手すりに寄りかかってパンを

          映画『LOVE!TAMAGAWA!』脚本【VOL.2】

          映画『LOVE!TAMAGAWA!』脚本【VOL.1】

          ○ アパート 203号室 (朝) スマホに森高千里の曲「私がオバさんになっても」が流れている。化粧台に座ってシンプルなメイクをしている。メイクをしている間に電子レンジの音が鳴り出す。丁寧に温めたサンドイッチを取り出してテーブルに置く。コップに牛乳を入れて、サンドイッチを食べる。食べ終わったらささっとテーブルを片付ける。また化粧台に戻ってメイクを続ける。時計に目を向ける。その女、大岡瞬(27) 瞬「やばい!早くしないと!(ヘアアイロンから手を離す。櫛を取って速やかに髪の毛を

          映画『LOVE!TAMAGAWA!』脚本【VOL.1】