証券会社辞めてよかった【メンタルが平和になった】
証券窓口がとっくに閉まった、PM8時の証券会社の事務所。
約100人の営業社員の前でマイクを持ち、ご高説を垂れているのは営業部長だ。
VERSACEのスーツに身を包み、足元はLOUIS VUITTONの革靴。
マイクを持つ手からは、ROLEXの腕時計がギラギラとのぞく。
金融マンらしからぬ彼は、陰で「極道」と呼ばれていた。
そして、彼の言う「腐ったやつら」とはわたしが所属する1課のこと。
残業中、成績の悪い1課が公開処刑されていたのだ。
こかです。
証券営業が苦しくて苦しくて堪らず、新卒で入社した証券会社を約3年で退職しました。
「二度と営業はしたくない!」と思い、今は経理・人事労務担当者として働いています。
証券会社では、ハラスメントなんて日常茶飯事。
手数料獲得ループで、10年も、20年も続けられる仕事ではありません。
退職から10年以上経ちましたが、証券会社を辞めてよかったと思っています。
大学卒業後の無知な自分を育ててくれたことは感謝していますが、証券営業を続けることはできませんでした。
コンプライアンスやワークライフバランスなどが叫ばれるようになり、証券会社も変わったかもしれません。
しかし、法の下の大義名分を掲げたところで、業界の根本的な体質は変わっていないのではないでしょうか。
随分と昔の話ですが、わたしの経験が証券営業で苦しむあなたのお役に立てばと思い、本noteを執筆しました。
しつこく退職を引き止められ、引き止められたときにどのような対応をしたかを書いております。
世の中にはいろいろな生き方があります。
今は苦しいかもしれないけれど、あなたが活躍できる場所や安心できる場所はかならずあります。
どうか、どうか。完全につぶれる前に、外の世界にも目を向けてくださいね。
✅ 証券会社を辞めてよかったこと3つ
まず、証券会社を辞めてよかったことを3つお伝えします。
1️⃣ 売りたくない商品を売る必要がなくなった
「わたしは本当はこんな商品を売りたくない…。お客さんに損させたくない…」と思っていようと、コンプライアンスをガン無視した売買指示も仕事の一つです。
入社2年めくらいから、顧客の利益を後回しにして、自社の利益を最優先する証券会社の姿勢についていけなくなりました。
変額年金保険やデジタルクーポン債、ラップ口座…
売りたくない商品を売る必要がなくなり、退職後はジレンマから解放されました。
2️⃣ 「目標」という名のノルマとサヨナラ
「目標」と言っても、目標数字に達しなければ詰められるし、ノルマと何ら変わりありません。
担当顧客数と販売方法が変わらない一方、販売目標ばかりが増える…
毎月、毎月、投資信託を3000万円も売れるわけがありません。
終わりなきノルマから解放され、心底安心しました。
3️⃣ 怒鳴れない職場で働けるようになった
証券会社を辞めて転職したとき、怒鳴られない職場が存在することに驚きました。
証券会社は常に誰かが大きな声を出していましたから…
ピリピリした環境から心穏やかに仕事ができる環境に移れました。
🥀 辞めて失ったものはひとつだけ
失ったものなどほとんどないですが、あえて言えば肩書きがなくなったことくらいでしょうか。
ハラスメントだらけの職場でも世間から見たら「いい会社」「エリート」「大企業勤め」
退職後は「大企業の一員」の身分を失いましたが、自分の身体と心の健康を得られたので、後悔していません。
✅ 退職までのストーリー
最初に退職の意思を申し出てから退職まで半年以上かかりました。
当時、管理職の査定項目に部下の定着率が入っていたためか、必死に引き止められました。
退職を申し出ると、しつこい引き止めにあうかもしれません。
何度も戦う覚悟と意思を貫く強い気持ちを持って、退職交渉に臨んでくださいね。
1️⃣ 退職の意思を伝える→引き止められ撤退
最初に課長へ辞意を伝えたのは、退職の前年の6月でした。
退職の意思を全否定され、一度めの退職交渉は玉砕。
今なら反論もできますが、当時のわたしは素直に引き下がってしまいました。
退職の自由は労働者の権利ですし、課長にどうこう言われる筋合いなどないのです。
もっと強い意思と知識が必要でした。
2️⃣ 6か月後、再度、退職の意思を伝える
最初の退職交渉後も、会社を辞めたい気持ちは変わりませんでした。
在籍中に転職活動を始めたり、趣味の活動をしたり、徐々に「よそにも活躍できる場所がありそう!!」と確信するようになりました。
最初の退職交渉から6か月後、再度、退職の意思を伝えました。
ここでも手練手管の限りを尽くし、引き止められました。
あなたがこれから退職交渉をする場合、話す内容を念入りに整理してから交渉することをおすすめします。
■ 課長から引き止められる
今度の退職交渉は強い意思を持って臨み、わたしも負けませんでした。
「両親とも話し合った」「転職活動もはじめ、内定を得ている」と伝え、以前よりも退職の意思が強いことをアピールしました。
また「わたしは人を支える仕事がしたい。やりたいことがあるから辞めたい」とも伝えました。
もちろん、こちらが熱弁を振るったとしても、ことごとく否定されました。
などなど。
パワハラ過ぎてドン引きです。
わたしはガンと意思を曲げず、2時間半くらい交渉して、課長が折れました。
「部長に伝えておくから、あとは自分で話しなさい」と。
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退職交渉の場ではどんな罵詈雑言を浴びるかわかりません。
念のためにボイスレコーダーを忍ばせておいてもいいでしょう。
■ 先輩から引き止められる
「次は極道(部長)との対決か…」と思っていましたが、次なる刺客は先輩でした。
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