【読書感想文】モモ
書籍の情報
タイトル:モモ 時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子のふしぎな物語
著者:ミヒャエル・エンデ
出版:1976/9/24発売
ページ数:360ページ
読了日:2022/11/27
3時間ほどで読了
子どものころ、好きだった物語をKindleで
子どものころ、大好きだった物語をKindleで読みました。
Kindleだと、軽くて読んでいても疲れません。
また、気軽にアンダーラインを引けるのもよいところ。
しかし、児童書の表紙の装丁が好きなので、モモの場合、手元に置きたいのは紙の書籍です。
灰色の男たちに時間を奪われた人々は、まるで現代人
モモを助けるため、時間を節約することとなった、道路掃除夫ベッポが働いているシーンです。
心を殺して働いている姿は、仕事に忙殺されている現代人そのものです。
月曜日になると憂鬱になったり、仕事のことを考えると気分が重くなったりするのは、心を殺すことを強いられているからかと思いました。
自分の信念通りの仕事をしていれば、心はイキイキとして、仕事=イヤなものという思い込みもないはずです。
しかし、振り返ると、自分も無意識のうちに心を殺す術を身につけていて、モモのようにもっと自然に生きられたらなぁと感じていました。
自分を見つけるための時間と自分を忘れるための時間
話を聞いてもらって、自分を見つけだす。
物語を聞いて、自分を忘れる。
正反対のことのようですが、両方とも大切なことです。
わたしは、肝心なときに自分を見失い、解放すればよいときに自分を意識しすぎて、心がクタクタになることがあります。
上司に小言を言われたことをイチイチ気にして、自信を失い、何もできなくなったとき。
こんなときは、本当の自分を見つけて、自分を立て直したいと思うでしょう。
一方、自分の失敗をいつまでも引きずって、なかなか眠れないような夜。
こんなときは、自分を忘れて、新しい自分で翌朝を迎えたいと考えるはずです。
自分を見つけるときと自分を見失うときのバランスが大事で、うまく使えるようになれたらなと思います。
時間と心のゆとり。
心のゆとりより、一分一秒を急がなければいけないことって本当にあるのでしょうか。
大人になってからのモモ
子どものときには、モモの冒険物語くらいにしか捉えていませんでしたが、大人になってから読んだら、示唆に富んでいて、非常に考えさせられる一冊でした。
10年に一度くらい定期的に読み返し、その時々の自分の心の声に耳を傾けたい。
そんな気持ちにさせる一冊です。
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