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【医療系アプリ、VR動画撮影】株式会社flixy、福島VRプロジェクト 片岡悠人さんインタビュー

皆さんこんにちは!
一般社団法人グロウイングクラウドインターンシップ生の坂本綾乃です!

東京から郡山市にIターンされ、リモートで医療アプリを運営されている片岡悠人さんに、起業までのストーリーや事業内容、そして移住についてのお話をお伺いしました。



はじまりは大学時代のコンテスト
ー片岡さんは、医療系アプリを運営されているということで、起業に至った経緯やきっかけを教えてください。

片岡さん:僕は大学生の時に研究者を目指していました。でも大学院に行ったときに研究がとてもつらくて、思ったようには進みませんでした。
 その時「自分は何をやりたいんだろう」と考えた時に、0から1みたいなことをやりたいなって思いました。大学ではプログラミングを専攻していたので、研究ではなく、プログラミングを活かしたサービスを作れないかなと思うようになりました。
 その時に医療系の学生とIT系の大学生を集めた、「アプリケア」というコンテストがありました。僕は当時DNAデータの情報解析をやっていたので、なんとなくヘルスケアには興味があり、おもしろそうと思って、コンテストに参加しました。
 コンテストでは、僕はエンジニア系の学生として参加して医療系の学生とチームを組みました。このチームで、薬の飲み忘れを防ぐIoTデバイスが搭載された薬ケースとアプリを作りました。薬のケースから薬を取り出すとケース付属のセンサーが感知して、その服薬情報がスマホにBluetoothで送られて、自分や家族、医療従事者が服薬の管理ができるというものです。これらのアイディアとデモ機で、コンテストで優勝しました。
 そしてこれを学生時代に3人のチームでビジネス化することを決めました。これが一回目の起業です。その時のチーム名のflixyが現在の会社の名前にもなっています。


人生を変える仲間からの言葉
ー大学院を卒業された後は、どのように経営されていたのですか?

片岡さん:僕は大学院を卒業して、普通の社会人になりflixyは週末起業という形でやっていました。でもなかなか芽が出なくて、最終的にはこの事業は終わってしまいました。
 その後、医者でかつ現在のflixyの代表が、医療✕ITというコンセプトは変えずに別のプロダクトで、本気でもう一度起業したいと言い出しました。僕はその時リクルートでエンジニアとして働いていたのですが、一緒に本気でやろうという声かけで会社を3年前の4月に辞めて、2回目の起業としてもう一度flixyに入りました。今となっては、思い切った決断だったと思います(笑)


ー2回目の起業後の経緯を教えてください。

片岡さん:2017年4月にflixyに全力を注ぐようになりました。その後、LINEのbot機能を利用した、「あなたのヘルスケアパートナー」をコンセプトに病院と人々をつなぐアプリを作りました。どの病院に行けば良いかもチャットで答えてくれて病院の予約もできて、事前にチャット上で行われた問診票も病院に送られます。病院に行った後も、薬をしっかり飲んでいるかなどのチャット上でアフターフォローもしてくれます。チャットbotの時代が来ると確信して事業を行っていたのですが、途中で意外とニーズがないことに気づきました。
 検索・予約・問診・アフターフォローの機能の中で、問診の機能は使いたいという病院が結構ありました。そこで、WEB問診に特化したプロダクトを作成しました。WEB問診によって、医師の負担も減りますし、診察の効率化が図られます。それに加えて、チャット形式で答えていきながら、子どもの診療が1分でできる「メルプkids」も作成しました。これは、子どもの体調が悪くなった際に、病院に行くかどうか、何科に行けば良いのか、ホームケアはどうすれば良いのかを教えてくれます。結構利用してくれている人も多いんですよ(笑)

M&Aによる事業拡大への期待
ーWEB問診など新しいプロダクトを作成されているということで、最近会社に何か変化はありましたか?

片岡さん:僕たちは今年の3月に企業をM&Aという形式でヘルスケアデータプラットフォームを作っているJMDCさんに売却しました。
 これには2つの理由があります。一つ目は、僕たちが行っているWEB問診の事業は、IPOできるほどのフィールドではなかったということです。二つ目が、自分たち以外の多くの関係者がいた方が、もっと大きなことができるんじゃないかと思ったからです。親会社ができることで資本も入ってきますし、JMDCさんから出向という形でflixyのために働いてくれる人もいるので、数人で事業をやっていくよりもWEB問診で得たデータを利活用しながら、大きなことができるんじゃないかと期待しています。


応援してくれた数え切れないほどの仲間の存在
ー起業の際に、協力してくださった方はいますか?
片岡さん:いろんなタイミングで、様々な方に協力していただきました。一番身近なのは、妻です。リクルートという大企業を辞めて起業する際も、「人生一度きりだからやってみれば」と言ってくれました。
 妻以外にも、相談に乗ってくれた先輩やアドレスをくださるクリニックさん、営業代行をしてくださるco-baの会員さん、ラサール中高のネットワークの起業されている先輩方がいます。数え切れないです(笑)


子育てと仕事の両立の難しさ
ーなぜ東京から郡山市に移住されたのですか?

片岡さん:ベンチャーで働いているときに、仕事と子育ての両立が大変でした。その時妻もフルタイムで働いてたので、僕が仕事に熱中すると、妻が仕事に加えて子育てをフルタイムでやらなければならない状況でした。その様子を見て、僕自身も子育てを一生懸命やらなければならないと感じ、仕事と子育ての両立ができる環境作りが必要だと思いました。そこで妻の実家の近くに行けば良いんじゃないかという話が夫婦間で出て、その方が妻の実家の助けも得られるし、子どもたちものびのび成長できて、なにより生活費が下がるんじゃないかっていう期待がありました。そして、現在僕は育児と両立させながら、リモートでflixyの仕事をしています。


co-ba koriyamaにしか出せないアットホームな雰囲気
ーco-baとの出会い、魅力を教えてください。

片岡さん:co-baに来た理由は、2つあります。1つ目は、家で作業を1人でしていたら息が詰まると思ったことで、2つ目は、僕自身郡山市に知り合いが1人もいなかったので、知り合いやつながりが欲しいと思ったからです。実際にco-baに来てみたら、アットホームで良い雰囲気でした。やっぱり一番の魅力が、アットホームな雰囲気の中に刺激的な人がたくさんいることです。来てもらえばわかると思います。
 コワーキングスペースの中で、誰が何をやっているのか、そして顔と名前が一致しているアットホームな雰囲気が好きです。これはco-ba koriyamaだからこそだと思っています。東京の自習室のようなコワーキングスペースとは全然違います。


福島への恩返し
ー福島VRプロジェクトについて教えてください。

片岡さん:福島VRプロジェクトは、VRで福島の魅力を伝えて1人でも多くの人に福島に来てもらいたいというのが目的です。実際には、VRカメラや3D映像が撮れるカメラを使って、福島の観光スポットに行ったり、福島の良いところにスポットを当てて動画を撮っています。その背後にある想いは、2つあります。1つ目は、僕自身福島に身寄りがいない中、移住したにも関わらず、現在楽しく生活できていて、福島の人はとっても温かいと感じたので、福島に恩返ししたい気持ちがあります。2つ目は、VRメガネに出会って、表現の幅が広がると感じたので、これを利用して福島の魅力を多くの人に伝えたいという想いです。co-ba koriyama会員の鈴木さんとの出会いがなければこのプロジェクトはなかったかもしれないですね(笑)



ー最後に今後の展望について教えてください。

片岡さん:今後の展望は3つあります。1つは、組織として大きくなって、メルプのサービスを人々にとって当たり前の存在にすることです。2つ目は、福島VRプロジェクトを成功させることです。多くの人に僕たちが作った映像を見てもらって、1人でも多くの人に福島に来てもらうきっかけになって欲しいです。3つ目は、何か新しいおもしろいことをしたいです(笑)今僕がホットだと思っていることは、人工生命と、資本主義社会の中で利益を優先するのではなく社会にとってよりよいことをする社会的企業です。あと、自分はもう若者ではないと感じているので、今後世界を変えていく若者に投資することです。人工生命、社会的企業、若者への投資といった3つのキーワードの中から何か見つけたいです!




1時間のインタビューの中で、片岡さんの起業家としてのチャレンジ精神がしっかりと私の心に伝わりました!またメルプkidsのサービスが、1人でも多くの子育て中の家庭に伝わって欲しいと思いました!片岡さんの今後にご活躍をお祈り申し上げます。ありがとうございました!

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