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広田町での三週間とは

生活を共にする同期や町の人、若者移住者…
くらしの中で、他者と共に、自分の生き方・在り方を見つめる学び舎、Change Makers' College。

2022年 3月21日~4月10日に開催した 3週間のリトリートコースに参加してくれた真衣が、体験記を書いてくれました。
様々な他者と出会い、自分を表現しようとしつづけた3週間の中で、様々な学びがあったようです。

髙橋 真衣(たかはし まい) さん プロフィール
20歳でChange Makers' College リトリートコースに参加し、広田町と出会う。
大学ではまちづくりと被服学を学び、様々なジャンルから社会の仕組みや改善点を考えていきたいと思っている。

広田町での三週間とは


私はとても変化を好む性格だ。今回私の参加の目的は、知らないところを見ていたい!と言う冒険心だった。約束の小友駅に向かうBRTでたくさんのことを考えた。三月末の東北はまだまだ寒くて、周りは津波の跡地で汚れがなく白くて、人はほとんど居なくて、そんな景色の中で寂しさを感じた。

小友駅に着いて、私の心に登ってきた思いがある。初めましてだけどほんとにすんなり、そして自然に思っていることを口に出せた。感じたことを伝えたくて、一生懸命話した。頭で考えていること、感じていることを包み隠さず表現したいと思った。時には言葉にならない複雑な思いでも口に出さないといけないと思った。ほんとに私の全てを表したいと思った。そして共有が始まる。リアクションもアクションもしてくれる町の人との対話は、私が夜な夜なノートに書き留めた思いをさらけ出しているように思えた。それを朝方からみんなで話し合っていた。その感動がものすごく大きかった。そこに自然で、違和感なく溶け込めた。わかってくれる人、新たな気づきをさせてくれる人と話した時間はとても濃厚で、みんな迷いながら助け合っているように感じた。
この町の人は柔軟であると思う。それは自分の考えに固執することなく多くの人と話をして、自分に付け加える部分を見つけ出す。さらには新しい人との出会いを大事にする。そうすれば新しい風が吹いてまた自分の考えが広がる。そんな人との出会いの連続で、私の考えていることも納得されたり、受け止めてもらえた。だからこそ私の全てを伝えたくなって三週間たくさんのことを考えた。

まずはロジックが変わった。うまくいかないことがあると人のせいにしていた私が、人に期待するではなく自らで動き出そうと思ったり、明日やる!を少し減らせたりした。忘れられない言葉を見つけた。「いつまで生きるかではない、一日人生」この言葉は広田で過ごした三週間を象徴する言葉だと思っている。日が昇る頃に活動して、日が沈めば途端に眠くなる。
その生活の中で私は忙しさを感じた。
心をすり減らす生活ではなく、本来の人間生活を直訳したようで無駄がなく、充実感に溢れていた。衣食住の喜びと言うものはとてつもなく大きかった。プラスαのお楽しみだって顔馴染みの人と美味しいご飯を囲んで笑いあう。生活の本質にこそ充実感を持たせることができる。

明日はないかもしれない。大地震を経験した地域の人だからこそ生きる意欲や、意識がとても高い。だからこそ日々を後悔なく笑って生きようとする姿勢が私に欠けていたもので、羨ましく感じた。

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