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理学部の男が、高校数学「数と式」を語る。

 前回まで2回にわたって数学全体の勉強法を書いてきました。今回からは細かいところを見ていきます。

 今回は数学Ⅰの[数と式]の分野です。

 この分野は難しい点も含めて全部基本です。それゆえ見所がたくさんあります。3次式や対称式(文字を入れ替えても変化しない式)の因数分解ももちろん重要で、ここは演習を積むのみです。

 1次不等式は方程式と同じと見せかけて範囲に気をつける必要があります。不等号の下にイコールをつけるかつけないか、どちらを向いているのかはまず注意しましょう。図に描くとわかりやすいです。これが複数の不等式の連立系となるともっとタチが悪いです。それぞれ範囲を出した後、条件に合う物を見つける必要があります。きちんと面倒がらずに範囲の吟味をしましょう。ちなみにこの不等式については数直線が有能です。活用しましょう。

 さて、一番の見所は「集合と論理」です。これは確実に共通テストにも出るでしょう。共通部分(∩)と和集合(∪)がとても見分けづらいです。このような記号はベン図や日本語(数学の記号ではなく)の説明をすると覚えやすいはずです。また、命題の真偽について考えるときは反例を探す、対偶をとる、という2つの方法が役立ってきます。対偶をとる時は否定にも触れるので、数学独特の日本語の使い方にも慣れておきましょう。「ある」や「全て」のように。必要条件と十分条件の関係も実は後の分野で役立ってくるので忘れないように。実際の証明や共通テストの演習で慣れるのみです。この分野の最後は背理法。難しい証明ですが、「結論の否定が矛盾する」ように持ってくることを意識すれば分かるはずです。勿論今までの数学で得た知識も必要ですよ。


ここで得た高校数学の基本は後に必ず役立ちます。一方、これを疎かにすると後に「なぜだか分からない」失点をすることがあります。これを防ぐために最初のいわゆる「つまらない」(人によっては面白いと思いますが)部分もやっていきましょう。

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佐々木先生説明(修正版)

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