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【PRプランナー体験談】壊滅的に文章下手な私が、センスあるリリースにするために努力していること

◆この記事が必要な方はこんな方

ー メディアに記事を書いてもらいたい人
ー プレスリリースをもっとうまく書きたい人
ー どんだけ壊滅的だったのか、失敗談を読んでみたい人
といった、プレスリリースに関するお悩みがある方にピッタリな記事です。なお私も現在進行形で勉強中です。偉そうなことは言えないので、私のしくじりストーリーが誰かのヒントになったら嬉しいです。
なお、今回体験談になるので、中々長いです。結論だけ読みたい方は、最後までスクロールしちゃってください!

最初から上手に書ける人はいない

みなさん、文章作成は得意ですか?

皆さんこんにちは。
添削してくれる人がいない状況だと、自分のリリースがいいのか悪いのか、判断することが難しいですよね。よいリリースについての情報はたくさんあっても、結構概念的なものが多いですし、いざ自分のリリースに置き換えたときにうまくいかないこともあると思います。私もそうでした。

ちなみに私はライターでもなくコピーライターでもないので、その筋のプロフェッショナルにまでスキルアップした!とも思ってないですし、そんなプロに助言できるほどでもありません。ぶっちゃけリリースには、ライターになるまでのスキルは必要ないとも思っています。プレスリリースという特殊な書式を作成するにあたっての記事です。twitterやnoteなど、書くという行為をたくさんやることで少しは読めるものになっているかと思いますが…プロには到底及びません。
つまりこの記事は、文章を上手に書くためのものではなく、プレスリリースの質を上げる記事になりますので、ご承知おきください。

そもそも、センスのよいリリースとは?

タイトルにもさせていただいた「センスのよいリリース」とは、

  • 長く読んでもらうための的確なタイトル

  • 言いたいことが正確に伝わる文章構成

  • 読み手を迷わせない言葉選び

のようなものを指すと思ってます。また、プレスリリースはほんとに特殊なので、初めに以下必ず頭に入れておくとよいです(広報の著書でも書かれていることです)。

  • プレスリリースはちらしじゃないので、宣伝文句はいらない

  • 過度な文字の修飾はしなくてよい、むしろしないほうがよい

  • タイトルで読まれないならその後は読まれない

  • 正確ではない、不明瞭なものが一番嫌われる

私が伝えたいのは、かっこいいリリースを作る、とか、誰も思いつきもしないかっこいいタイトルを付けるとか、そのような方向性ではありません。これ初めに言っておかないと、話していることに違和感感じてくると思うので、初めに言いました。これほんとに大事です。

悲報。私は文章が壊滅的でした。

実はPR会社に入社したての頃、結構な回数リリースの質が低すぎるとクライアントにお叱りを受けました。今考えるとかなりやばいことなのですが…。文章を書くことはそこまで苦手意識なかったので、自分がまったく文章を書けていないと自覚するのに結構な時間がかかりました。文章なんて誰でもかけるでしょ?日本人なんだし。と思っていて、私もその一員でしたが、このお仕事をするにあたり、あぁなんて傲慢だったのか…と恥ずかしくなるほどです。
文章が書けてない理由はすごく明確で、頭の中を言語化できてなかったわけです。平たく言えば「で、何を言いたいわけ?」という感じ。なので私がすぐ取り入れたのは、言いたいことをまとめる、という作業でした。

プレゼン資料作成で開眼

転機はプランニングセクションへの異動でした。プレゼン資料作成とは要は頭の中を資料に具現化させるお仕事なのですが、文章が壊滅的な私の資料は、とにかく言いたいことが不明な状態でした。ほんとに見せられない。「この人何が言いたいの?」という状態。
このままじゃいかん、と思い、とにかく言いたいことを端的にまとめる、という練習をするようになります。具体的には、映画や漫画、見たり聞いたりしたものを、20~30文字くらいでまとめてみる、という作業をできるだけ毎日実施しました。もちろん業務で担当するリリースも、あとは送るメールや、社内SNSでの返答などなど…文字にするタイミングはすべて、なるべく短い文字数で、言いたいことを言うためにどうしたらいいか?を意識して実施しました。
メールなどを含めると、1日いくつも文章って書いてるんですよね。その一つ一つを意識する様に取り組みました。文章が上手になるにはある程度の年月が必要だと感じたので、とにかくこの練習を数多くやろうと決めました。

はじめは紙に書いて

頭の中でやろうとしても結構難しいので、当時は紙にひたすら書き出してました。とにかく思いついた言葉を紙にかいて、それをつないでいく、みたいな作業です。壮大なものが出来上がったときもありました。紙に書き出すことで、文字を見ることができて、つなぎ合わせることができましたので、やはり書くということは大事なんだなと気づきました。
そのうち紙に書かなくても何となく整理ができるようになってきましたよ。

それができたら構造化にチャレンジ

一言で言えば伝わるのか、というとそんなことはありません。やはり文章にしないといけない場面はたくさんありますよね。そのために私は「箇条書き整理術」というものを取り入れました(今命名しました)。要は章立てしながら整理する、ということです。この頃から紙に書かなくても言いたいことが整理できるようになってきたので、積極的にDropbox paperで整理をするようになりました。Wordでもそうですが、箇条書き状態でTabキー押すと段落が一つ落ちますよね?あの機能を用いて「大項目・中項目・小項目…」と分けて整理するようにしました。
資料にするならば、大項目=1ページで言いたいこと、中項目=その中で言いたいこと、小項目=補足説明など、みたいな感じです。これやっていくうちに、「あれ、リリースも同じだな」と気づきました。

<例>ハンバーガーのことを書く場合

  • ハンバーガーの内容物について

    • 1:国産野菜を使用

      • オニオン、フリルレタスなど。

    • 2:新激辛ソースを投入

      • 3種の唐辛子を使ったソースで本格的な辛さ

      • 夏にピッタリ的なこと書く

    • 3:あとかけライム

      • ライムを別で提供するギミックが新しい

      • 後味がとってもさわやか。

      • カットライムは店舗で切っている。

こんな感じです。ハンバーガーの内容物についてが大項目、中項目は3つ用意。その項目の説明を加える(小項目)みたいにまとめていきます。これが構成的なものにも紐づいてきます。

センスのいい言葉は広告から盗む

コピーメインの広告はヒント満載!

あとリリースに欠かせないのは、「センスのいい言葉」です。ちょっと注意しながらですが、センスのいい言葉は、広告表現にたくさん落ちてます。あれ、お前リリースは宣伝ちらしじゃないってゆうたやん、と思うと思いますが、すみません最後まで読んでみてください…。
職業柄かもしれませんが、広告はたくさん見ました。テレビCM、動画CM、ポスター、中づりなどなど…目につく広告は好き嫌いしないで見ました。やはり優秀な広告代理店のクリエイターが作った表現は、非常にセンスが良いです。
広告関連の専門誌(宣伝会議など)には、どうしたら上手な表現ができるのか、なんでそんなクリエイティブを思いついたのかなどのヒントがたくさん詰まってます。どこに着目したのか、どうしてこのコピーが生まれたのか、という部分をぜひ読んでみてください。PRの事例もたくさんあるので、そもそも勉強になりますしね。
着眼点さえ間違えなければ、また、宣伝じゃない、と意識すれば、広告の表現を参考にすることで、センスは磨かれると思います。

聞こえがよい単語に要注意

無意識で使っている単語や、聞こえがいいから使っている単語ってありますよね?これに気づくことができて初めて、センスのよいリリースになるなと思っています。この部分が最難関でした。
「厳選された食材で」は、何をどう厳選したのか?厳選したら美味しくなるのか?そもそも厳選しないで作りましたって言わないよね?などなど、意地悪に考えると出てくる「聞こえの言い言葉」にいかに気づくかで、リリースのセンスが大きく変わってきます。私はこのあたり、メディアのみなさんからご指摘いただき、勉強することができました(今も)。「これ根拠あるの?」と言われて、何も言えなかった経験が何回もあります。
ちなみに。何もしなければ根拠がない部分に、有識者を活用したり、調査を実施したりするのが、いわゆる広報施策です。広報はこのあたりの予算をもらうとよいです。
この聞こえがいいだけの、書かなくてもいい単語に気づくためには、意地悪になりましょう。競合企業の担当者だと思って蹴落とそうとしたら、どこを攻めるだろうか?という疑いの目を以てリリースを構成すると、結構出てきます。私がお仕事でリリースの添削を依頼されるときも、申し訳ないと思いつつかなり意地悪な目でチェックします。そうするとパラパラと必要のない単語が出てきますので、それを丁寧に図解する、根拠出す、別の言い方をするなどで、変更していきます。

リリースのセンスを上げるまとめ

なんだかんだダラダラ書いてしまいましたが、そろそろ結論です。私が実践したことは、以下です。

  • 長く読んでもらうための的確なタイトルを付けるために、映画や漫画、見たり聞いたりしたものを、20~30文字くらいでまとめてみる、という作業をできるだけ毎日実施。また、広告表現をたくさん参考にした。

  • 言いたいことが正確に伝わる文章構成にするために、「箇条書き整理術」を取り入れた。Dropbox paperやWordでTabキーを使って箇条書きを章立てして構成を整理した。

  • コピーのセンスは、広告から全力で盗む

  • 一度意地悪になってリリースを点検し、聞こえがいいだけの不要な単語を修正する。

今いろいろと悩んでいる人が、少しでも参考になったら私のしくじりを公開したかいがあります。ぜひ実践してみてくださいね。


私のプロフィール

リクルート関連会社で求人広告の企画営業、カフェプロモーションの企画制作会社でのシニアアカウントエグゼクティブを経て、ブランドプロデュースカンパニー株式会社マテリアル入社。化粧品/日用品メーカーの新商品販促企画、PRディレクションを経験。クリエイティブやプロモーションと連動したPRコンストラクチャーを得意とし、PRに紐づくクリエイティブディレクションも行う。現在新規事業を推進するため、株式会社CONNECTED MATERIALに出向し、広報とメディアとのマッチングプラットフォーム「CLOUD PRESS ROOM」のカスタマーサクセス責任者、広報アドバイザー、PRプランナーという複数の顔つきで従事。

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