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自由に動く。とにかく挑戦。現役のBL・TLレーベル編集長が語るCLLENN

こんにちは! CLLENN公式noteです。

CLLENNでは、現在、新たに100名のマンガ編集者を採用することを掲げています。
今回はBLとTLレーベルの編集長をしているSさんをお呼びして、働き方や編集業務で一番大切にしていることなどを聞きました。


プロフィール

S.Sさん(CLLENN編集部 編集長)
入社年/2017年
これまで手掛けた作品/「溺れるオメガ」「ふたりじめアンダードッグ」「甘えていいよ、満たすから。」「夢中でつながる午前4時」等多数
好きな作品、作風/自分の予想を裏切られる作品が好き

とにかく作品づくりに関わりたい マネジメントとマンガ編集を両立

ーー前職は雑誌の編集をしていたとのことですが、なぜ転職してCLLENNに来ることに?

S:
BLマンガが好きで、マンガの編集をやってみたかったので、CLLENNを受けました。面接のとき、現・代表の石黒さんの感じがすごくよくて。楽しく働けるかなと思い、ここに決めました。

ーー現在、SさんはBLとTLレーベルの編集長ですが、業務内容を教えてください。

S:
編集長でも、通常の編集部員と同じくらいの数の連載作品を担当しています。もちろん編集部員のマネジメントもしますし、あとはクオリティコントロールと言って、作品が世に出せるものか、内容のチェックもしています。

ーー編集長でもバリバリマンガ編集できるんですね。

S:
そうですね。大手だと、編集長はマネジメントに時間を割くことが多いと思います。ですが、自分の場合は、とにかく編集をやりたい、作品を出したい気持ちが強くて、石黒さんに無理を言ってやらせてもらっています。

ーーなるほど。上に上がったからといって、作品が作れなくなるわけじゃないんですね。

S:
そうですね。今のところ、組織がそれほど大きくなく、きっちりとした役職もあまりないため、すごく流動的にいろいろとやっていますね。自分のようにBLとTLを兼任したりと領域をまたいでやっている感じです。

BLレーベルをイチから立ち上げ やりたいことを後押ししてくれる環境

ーー入社してよかったことや、DMMの強みを教えてください。

S:
一度、TL作品の音声化をしたのですが、そのときにDMMグループのStorytime Gardenさんがお手伝いをしてくれました。すごくスピード感をもって実現できたのはよかったですね。これからもDMMのいろいろな部署と連携して協力していけたらいいなと思っています。

ーー意思決定が早いのはいいですよね。

S:
そうですね。やはり、一つに集約されていると早いですよね。あとはグループ会社の出版社と連携して紙コミックスを出すための準備を始めているので、そこを一本化できるのは今後の強みになるかなと思います。

ーー会社のカルチャーはどうですか?

S:
あと、これはDMM関係なくCLLENNのいいところですが、自由なところがすごくいいですね。自分はBLのレーベルを2つ担当しているのですが、そのうちの一つは自分が企画して立ち上げました。もともと、コンセプトの異なる別レーベルをやりたいと思ってそれを相談してみたところ「企画がちゃんとしていて回収が見込めるならいいよ」と言ってくれて。企画書を作って出したらすぐに通って実現に至りました。個人の裁量がすごく大きくて、やりたいことがあるならやれる環境なので、そこはいいなと思います。

「萌えられるかどうか」編集で一番大切にしていること

ーー現在BLからTL、一般コミックレーベルまでさまざまなレーベルがありますが、どのような体制で制作しているのでしょうか。

S:
まずTLでいうと「乙女チック」というレーベルがあって、そこに10人ほど所属しています。TLは今とても熱いジャンルなので、みんなで一緒にレーベルを盛り上げてます。
BLは、今、編集をできる人が少ないのですが、BL好きな新人がたくさん入ってきているので、ひとり立ちできるよう頑張ってもらってます。BLのレーベルは「ボーイズファン」と「spicomi(スピコミ)」があります。どちらの編集長も自分が担当しています。

ーーどのくらいのペースで作品を出しているんですか?

S:
基本的には月1話更新なので、それを一人5〜8本担当していますね。他にも連載準備中であったりを入れると、常に10人くらいは担当している感じですね。

ーー実際に編集の作業をしていて、作家さんの原稿に赤字を入れていくと思いますが、どういう観点で赤字を入れていますか?

S:
赤字入れで優先していることは、誰が読んでも伝わるかどうかですね。紙と違って電子だと、流し読みする方が多いし、スマホの画面で読むので画面も小さいですよね。なので、一度読んだだけでスッと内容がわかるか、を優先して見ていますね。戻って読まないとわからないようだと、それは読みづらいマンガになってしまうので。あとは、BLは特になのですが、作家さんの性癖を全部表現できているか、筆が乗っているかは大事ですね。要は「萌えられるかどうか」をネームの段階で入念にチェックしています。

ーーキャラ同士の関係性とかですか?

S:
そうですね。そこは一番見ていますね。TLもそうですけどね。性描写が一個入ってくるので、そこをちゃんと見せられているか、ですね。

未経験でもしっかり編集スキルを身につけられる

ーーこれから未経験者の方がたくさん入って来ると思うのですが、どのように育てていくのでしょうか。

S:
そうですね。基本的には、OJTで学んでいってもらいますが、マニュアルもありますし、習熟度を測るテストも作りました。ただ、基本的には編集者ってマニュアルがないというか、そこはやっぱり対人でしっかり見ていく必要があると思っています。自分も未経験で入ったのですが、入ったらやるしかないみたいな感じです(笑)

ーーマニュアルや習熟度を測るテストがあるのは心強いですね。

S:
自分が入ったときに何もなくてすごく困ったんですよね。そういう思いをさせたくないので、作りました。もうちょっと整えていければいいのですが。

ーー一方で経験者が入社して、成長できる点やメリットを教えてください。

S:
大きなところで言えば、先ほどもお話した通り、裁量が大きくて自由な点なんですよね。あとは、所属の縛りがなくて、やりたいと思ったらジャンルを超えて作品を作れる点はメリットですよね。TLをやりつつ一般コミックもやったりとか。
他には、メディアミックス部という部署があって、そこが一つ、他の出版社とは違うところだと思います。映像化に力を入れているので、やりたいと思えば自分の頑張り次第で実現しやすいのかなと思います。

メガネ屋さんや塾の講師から編集者に転職も

ーー今後はどんなことに挑戦していきたいですか?

S:
自分個人で言えば、ランキングを独占するような作品、レーベルにしていきたいです。今も電子書籍ストアでデイリー1位を取るくらいにはなっているのですが、それができるのであればトップ10を全部うちの作品で埋め尽くしたいです(笑)まずは売ること。その年に一番読まれた作品を自分のレーベルから出せたら、こんなに素敵なことはないと思います。

ーーBLやTLの魅力ってなんですか?

S:
やっぱり「熱狂」というか、好きな人の熱量がすごく高いところが魅力ですね。愛のあるジャンルというか。みんなで盛り上げていっている感じがすごくします。お手紙とかを読んでいても「この作品を読んで救われました」といった声が届くこともあります。そういう声を聞くと、やっていてよかったなと思います。

ーーそれは嬉しいですね。

S:
あと、やっぱり素晴らしい作品を描いてくださっている作家さんっていっぱいいて、それをちゃんと世に出してあげたいみたいな使命感があって。こんなに光るものがあるのに、みんなが知らない作家さんがいると「商業でやってみませんか?」と声をかけて、それが跳ねたときは「やったな」と思います。

ーーどんな人が編集者に向いていると思いますか?

S:
編集者は「人と人との仕事」だと感じているので、人の気持ちをちゃんと考えられることが一番必要なスキルだなと思っています。読者がこの作品を読んでどんな気持ちになるかを想像できる人じゃないと、難しいかもしれません。作家さんとも上手くコミュニケーションを取る必要がありますしね。そういう意味で、コミュニケーション能力はめちゃくちゃ大事ですね。

ーーどんな人と働きたいですか?

S:
自分がある人がいいですね。間違っていても全然いいので、意見を言ってくれる人がいいです。「ここってこうじゃないですか?」とか「これ間違ってませんか?」とか「こういう見方もあります」みたいなことを言ってくれると、「おお!」ってなります。そういう人の方がやっぱりちゃんといい作品を出してくる印象がありますね。流されていてもできない仕事というか。

ーー読者からのコメントだったり時流だったりを考えすぎちゃっても難しいんですね。

S:
そうなんですよね。自分のこだわりがちゃんとある人がいいですね。

ーーちなみに、現在在籍されている方で、変わった経歴の方はいますか?

S:
メガネ屋さんの店員だったり、塾の先生だったり、いろいろいますね。

ーーこれから一緒に働く人や応募を検討している方に対してのメッセージをお願いします。

S:
とにかく、やってみたいのであれば挑戦してみてほしいですね。未経験で編集者になれる機会ってめちゃくちゃ少ないと思うので。むしろ他の仕事をしている方のほうが新しい風を吹き込んでくれるんじゃないかと期待しています。漫画が好きで漫画編集をやりたい人であればまずは応募してほしいです。

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