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四季の感じ方。


四季とは?

四つの季節)のこと。世界中の温暖大陸性気候、温暖海洋性気候、季風気候の多くの国々で存在している自然現象の一つで、日本に限らず世界中で様々な四季があります。

四季の感じ方。

四季(春・夏・秋・冬)を、どう体感し感じるか?
自然を相手にしている事なので、その自然現象に沿って五感を通じて感じる事が多いかと思います。
暮らしの中で四季を感じたり、四季おりおりの食べ物を食べたり、作ったりと暮らしを豊かにしてくれるモノのひとつかなと感じます。

①視覚での感じ方

1番わかりやすい感じ方の一つかなと思います。
目で見て四季を感じる。
春であれば、サクラが咲いているのを見たり、
夏であれば、入道雲を見ることであったり
秋であれば、紅葉を見たり
冬であれば、雪を見る事で冬を感じたり。
という感じです。

四季おりおりの視覚情報。左上から春、右上夏、左下が秋、右下が冬。

例えば。
設計事務所開業のおり、群馬県前橋市から地元の長野県に帰ってきた冬に雪がたくさん降った時(前橋もまったく降らないわけではないが量が違う)より強く『冬』をより強く感じました。

日本列島は南北に長く、標高差も人が住む範囲でいうと標高0m~1,000mと幅広く分布しております。
話が逸れてしまいますが、面白いデータを見つけました。
日本での標高別の居住人口の割合や土地面積の割合のグラフです。
ちなみに私が今住んでいる場所は、標高500m~1,000mなので割合で言うと1.8%に該当するみたいです。

出所)社会実情データ図録

なので、四季といってもそれぞれの地域での感じ方や四季それぞれの期間の長さは様々だなと感じました。
前橋にいたときは、冬はそこまで強く感じませんでしたが、夏を強く感じ、あと秋が長いなという印象で、長野に来てからは秋が短いなという印象です。

②聴覚での感じ方。

その季節ごとの昆虫や動物の鳴き声や、季節風のような、その季節独特の風のようなモノを耳で聴く事で季節の感じ方。

春であれば、シジュウカラやウグイスなどの鳴く声であったり
夏であれば、カエルの鳴き声やセミの鳴き声など
秋であれば、コオロギやスズムシの鳴く声
冬は、動物や虫の声が少なくなる季節でシーンとした無音の中で、雪を踏みしめる音であったり。

これも地域ごとで違いがありそうですね。
その地域に住む動物たちの鳴き声も違うでしょうし、生息している数も違います。
長野に引っ越してあらためて感じたのは、カエルの鳴き声の大きさでした💦
慣れてしまうとあまり感じなくなりましたが、ゲロゲロゲロと大合唱をしてます。

③味覚で感じる四季

その季節ごとの食べ物などを食べる事で四季を感じる事。

春は、菜の花やタケノコ、新キャベツなどを使ったモノ
夏は、トマト、キュウリ、ナス、ピーマンなど夏野菜だったり
秋は、サツマイモ、サンマ、サバ、梨
冬は、白菜、大根、春菊、ブリ、タラ

と、季節おりおりの旬の食材があり、それを食べ味覚で季節を感じるというモノ。
不思議なもので、例えば冬にスイカを食べたり、夏に白菜を食べたとしても、それぞれの季節のように感じる事はなく、その季節に食べる事であらためてより強く季節を感じるような感覚があります。
また、スイカを冬に食べたいと思う事も少なく(売ってないというのもありますが)、春にサンマを食べたいと思う事も少ないように思います。

④触覚で四季を感じる。

これも視覚についでというか、あるいは1番、四季を感じる感覚としては大きなモノのなのかもしれないですね。
四季折々での気温の変化、湿度の変化、体感の風の強さの変化、手足のカサカサ具合などなどです。
あと、嫌なモノですけど花粉も触覚というかアレルギー反応ですが、季節を感じるようなモノになってしまっていますね。

先ほど書いたように、日本は南北に長い地形をした場所なので、高温~低温の幅もそうですが、海に囲まれなおかつ、標高差も大きいので、多湿~乾燥までの幅も広いような気がします。

下のグラフは不快指数表というモノです。
ざっくり言うと、温度と湿度の関係によって、暑い寒いをどのように感じるかの目安のモノです。

コレは、人間の暑さに対する対処方法として「汗をかき、その気化熱によって涼しく感じる」というメカニズムが、湿度が高い場合、汗が気化しずらくなるので、より不快に感じる。というものになります。

極端な事を言えば、すごく暑くても湿度が極端に低ければ(日本ではあまり無いと思いますが砂漠よりの場所とか)、上の表でいうとやや暑いという程度みたいです。

前橋に住んでいた時は、外気温が35度~で湿度が70~80%という日は普通にあったので、上の表で見ると「暑くてたまらない」に区分されてますね💦

長野に越してきて、最高気温は35度前後なので、前橋に比べて最高気温が極端に低いという事はないですが(朝晩は20度をきるので涼しいかな)、湿度については50%前後なので、ワンランク下の感じかなと思うのと、長野は日陰にいれば夏でも「涼しい」と感じますが、前橋ではそれはなかったので、やはり湿度が大きく関係しているのかなと思います。

⑤嗅覚による四季の感じ方

最後に五感の中の嗅覚です。
匂いを嗅ぐことで感じるモノってなんでしょうね。

春であれば、サクラや梅などの花の匂いであったり
夏であれば、夕立の時の雨上がりのアスファルトの匂いであったり
秋は、キンモクセイの匂いであったり、稲刈りの時の稲の匂いであったり
冬は、焚火のときのすすけた匂いや、あるいは焼き芋の匂いであったり。

その季節ごとの旬の食べ物の匂いも総じて、季節の匂いとして感じているように思います。

嗅覚(匂い)というのは、記憶や感情を呼び起こす効果が他の感覚とは違い、より強く結びつけられるそうです。

その原因となるのは、脳には思考を司る大脳新皮質と、感情や本能を司る大脳辺縁系という器官があります。大脳辺縁系の中には、記憶を司る海馬が存在します。五感のうち「視覚」「聴覚」「触覚」「味覚」の4つは、大脳新皮質を経由してから海馬に送られます。

しかし、「嗅覚」だけは大脳新皮質を経由しません。大脳辺縁系や、自律神経系を司る視床下部に直接送られるため、他の五感より感情や本能、記憶に働きかける力が強いと言われています。

まとめ

というように、日本には四季があり、五感それぞれを使い相互的に、四季というモノを感じているように思います。
それは暮らしや住まいの中でも、大きな要素として感じる部分です。
自然を身近に感じる事は、四季を感じる事と近いようにも思います。

そしてそれは、特別にどこかに出かけて感じるというようなものではなく、朝起きて顔を洗って、ふと外を眺めた時に見る日常の中で感じる事で、より豊かな暮らしとして感じられるのかなと思っています。

今の建物は、寒くならないように、暑くならないように。と性能を追い求めています。
もちろん大切な事ですし、住環境を良くして、冷暖房における無駄なエネルギー消費は減らし方が良いとは思います。
ただ、そこに動物としての人の感覚を損なわないような暮らしができると、よりよい住み方、暮らし方というモノがあるのかなと思います。

まる。

まるやま設計室

丸山 雄太 yuta maruyama
tel: 080-9837-2860
e-mail: yuta.maruyama00@gmail.com

instagram: https://www.instagram.com/maruyama_sekkei/


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