見出し画像

波打ち際の姑息


何を成そうが、何をしようが、振り払えない

僕の頭の周りには薄いベールがかかっていてそいつが僕に死を運んでくる
走る、血流が良くなって肩の靄は晴れていく
走る走る、逃れられたか、何かを成したのか

ふとした停滞

ベールは戻ってきていて
僕は一歩も進めていなかったことに気が付いた

何者か、にはなれない
足跡は波にのまれてただのへこみになる

それでも「もう一度」
たった一瞬でも心から安らえたその瞬間をもう一度

走る、走る、走る、いつか本当に死ぬまで


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?