見出し画像

過去の私に手を伸ばして

のんびり生きたいな、と思った。
急かされず、自分のペースでゆっくりと。
いつからだろう、こんなに焦りながら生きるようになったのは。


小さい頃はマイペースで、お母さんによく「早くして」と言われていた気がするなぁ。こだわりが強い性格だったのもあったから、靴を止めるマジックテープのきつさが両足で同じじゃないと嫌で、時間がない朝もこだわっていてよくお母さんに怒られたな。

人見知りであんまりお友達が作れなくて、保育園も苦手で。毎朝泣いた。
体も弱くてすぐ風邪をひくから、よく保育園を休んだ。

私は想像力豊かで繊細でピュアな女の子だった。
お友達が作れなかったから、空想上のお友達を呼んで二人でよく遊んでいた。ああなったらいいな、こんなの素敵だな、そんなピュアな想像が得意だった。だから物語を作るのも好きだった。

美味しいグミをみんなに食べて欲しくて、配り歩いてたら自分の分が無くなってしまって泣いてしまったり。

人見知りだったけど、"好き"と"やりたいこと"に妥協しない強さは今よりもあったのかもしれない。
近所に住んでいたおばあちゃん(血のつながりはないただのご近所さん)と仲良くしていた。ある日お母さんに何も言わず突然いなくなった私は、そのおばあちゃんの家に上がり込んでいたという。呑気にお茶を飲みながら。(ちなみに私は一切覚えていない)
おばあちゃんに会いたい、その気持ちを尊重出来ていたんだろうな。


けれど気づいたら、周りの足並みに揃えて生きれるようになっていた。
自分の"好き"を見失った。鈍感になった。与えることより求めることばかりになった。
本当は泣き虫で弱い私のはずなのに、
自分の"好き"を我慢して物わかりのいい、扱いやすい女になっていた。


そんなことにしばらくは気づけなかった。
大学1年の春に始めた初めてのバイト。昼間は行列が出来てしまうくらい忙しいパン屋さんで、ずっと店長に「早くして」と急かされた。
たった1か月で精神的に病んでしまい、やめた。

好きな人には、自分の"好き"という気持ちよりも「私の不安を無くしてよ、もっと私を愛してよ!!」という気持ちをせがんでしまった。

勉強に疲れて休みたくても、自分の成績が優れてないから、他の誰かは頑張っているから、休みたいと言う自分に鞭を打って我慢して勉強をつづけた。燃え尽き症候群になった。完璧主義になった。

想像力豊か、その裏返しは嫌な妄想もありありと描けることだった。辛い出来事もストレートに心に刺さる。だから心を閉ざして鈍感になった。


昔の自分を思い出しながら、こんなにも私は変わってしまったのかと少し悲しくなった。
それと同時に、私は自分らしくないこと、自分に合ってないことをすると精神的に病むんだなと気づいた。
道を外れていることをお知らせしてくれているんだなぁ。

もっと自分の"好き"と"したいこと"にスポットを当てた生き方をしたいなと思った。昔の私をヒントにして。

・のんびり自分のペースで生きる
・"好き"と"したいこと"に妥協しない
・悪い妄想は自分の想像力の賜物、だから受け止める
・傷ついても私がちゃんとフォローするから、世界に敏感になってもいい


きっとそうしたら、私と小さな頃の私が喜んでくれる気がする。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?