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英語を探せ#35-心の大きな外傷トラウマから回復するツール5つの質問

 米国では2020年コロナ禍で屠場の長期閉鎖により、行き場のなくなった多数の豚を安楽死で全淘汰せざるをえなくなった未曾有の悲劇的事件がありました。絶望的な状況で、実際に関わった農場主・スタッフ・獣医師・関係者の心的外傷性ストレス(トラウマ)は大きい。そのトラウマからの「回復」"Resilience"するためのツールが専門家によって米国で開発されました。
 人はいろんな状況でトラウマを持つことがあります。5つの質問からなるこのツールは、多様な状況に応用できると思います。多くの人がトラウマからの回復のツールを知っておくのは有益です。質問することで回復の力を引き出そうとするのです。
 5つの質問に1)自分で自問したり、2)友人とペアで、3)チームで話あうことで、ショックから回復しようする時に役立つように設計されています。出典は米国養豚獣医師会https://aasv.org/resources/depop-resiliency.phpです。
全淘汰後のトラウマの回復ツール5つの質問
Question 1: "Please share if there is anything you cannot shake right now? What is it? What do you remember about it?"「今どうしても心から離れないことがあれば話してください。それは何ですか? それについて何を覚えていますか?」"shake"は「振り払う」という意味です。
Question 2: "Can you think of what you have DONE RIGHT in that situation-even the smallest thing counts?"「その状況であなたが正しく行動したことを思い出せますか? 小さなことでも重要です」苦しい中で"self-efficacy"「自己効力感」(困難の中でも行動できると思えること)と"positive intention"「前向きになる気持ち」が大切です。個人のポジティブな行動に注意を払うことが、"Resilience"「心の回復」に役立つことがわかっています。
Question 3: "Is there anything you wish you had done differently?"「もっと違うようにしていたらよかったと思うことはありますか?」ストレスに単純に圧倒されることを避けることが大切です。厳しい経験から学ぶことができれば、"empowerment"「人が本来持っている生きぬく力を湧き出させること」と"self-efficacy"「自己効力感」が促進されます。 これらの質問は、人がストレスに圧倒されることを避けるために積極的に問題解決に取り組むのにも役立ちます。
Question 4: "Is there anything you have learned or need to adjust for tomorrow or next time?"「学んだこと、または明日または次回に向けて適応する必要があることはありますか?」厳しい状況の中でも明日をみる、前向きになることは大切です。
Question 5: "Is there anything you feel grateful for or made you laugh in this situation?"「その状況で感謝していること、または笑わせてくれたことはありますか?」"Resilience"「心の回復」に感謝と笑顔は大切です。悲劇の真っ最中にもユーモアを忘れない人は回復が早い。

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