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先生を卒業する時になってやっとわかったこと②

先生を卒業する時になってやっとわかったこと。

先生が自分自身を客観的に(俯瞰して)見て、感じたことを素直に生徒に伝えると、子どもたちは変わる!


私は昨年度退職(東京都中学校教諭)して今年度は再任用として働いています。
3月で再任用も辞め、4月からは高校受験コンサルティングを始めます。

私たち教師は、「生徒のためだから・・」という言葉をよく使いますが、実際は「教師が管理しやすいから・・」という理由であることがあります。校則などがその一例です。教師は俯瞰して物事を見ることが少ないように思います。(今までの自分も)


教師が授業中に自分を俯瞰できると・・

私は授業中に生徒が私語をしているときには、もちろん注意をします。
「静かにしなさい。周りの生徒が迷惑しているだろう。」と。
しかし、最近になってやっと自分自身を客観的(俯瞰して)に見ることができるようになり、
「実際のところ、迷惑を感じているのは私であり、生徒が話していて困っているのは私なのではないか?」と思うようになりました。
それから、生徒に対して、「すみません!実際には、周りではなく私(先生)が一番困っているんですよね。」と素直に謝ります。
すると、生徒たちは話をやめてくれて、「いやいや、そんなことはないですよ。静かに授業を受けなかったのが悪いんです。」と言ってくれます。

生徒指導中に自分を俯瞰できると・・

私の授業中に、ずっと小説を読んでいた生徒がいました。授業が終わった後、その生徒を廊下に呼んで、「授業中は集中してほしい」とやや感情的になって、長い時間厳しい口調で指導しました。その生徒は不満そうな顔をして、「わかりました」と言いました。

そのとき、授業中に集中していなかった生徒のことを考えて注意したのに、もっと違った注意の仕方があったのではないか?言いすぎたところはなかったか?と冷静に自分を俯瞰することができたのです。

私は、ゆっくり深呼吸をしてその生徒に
「私は少し言いすぎたね。ごめん。もっと違う注意の仕方があったね。」
すると生徒は少し笑顔になって
「先生そんなことはないよ。次の授業からは集中してちゃんと受けるから」と言ってくれました。
私は「小説面白かったか?」というと生徒は笑顔で「はい!」と言って教室に戻りました。もちろん、次の授業からは読書せずに授業を頑張っています。


教師を退職する時になって、多用するようになった魔法の言葉

「ありがとう」
「助かったよ」
「とっても嬉しい!」
「ごめんね」
「悲しい」

自分を俯瞰する力のことを「メタ認知力」と言います。


最後に、もうひとつ「先生を卒業する時になってやっとわかったこと」。

学校も俯瞰して再度見つめ直す必要があるかもしれないということ。


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