ポテトサラダ

彼女の料理熱が沸点に達したようで、
さまざまなレシピを見ては、
これを作ろう、あれを作ろう、
そのように宣言しております。
その中でも一つ際立って熱を持っているのが、
ポテトサラダでございます。
こだわりがある人は多いのではないでしょうか。
僕は未だに、
このポテトサラダが一番だ、
そのような究極のポテトサラダに出会ったことはないような気がいたします。
以前は、母の作る、みかんの入った少し甘みのあるものが大好きでしたが、
今は、もう少しビターなものを好んでおります。
じゃがいも、煮豆、
玉ねぎ、きゅうりをマヨネーズで和えて、
そこに、黒胡椒をたっぷりと。
そのようなもの。
お店でたまに出会うような、
カレー味だとか、明太子味だとか、
そのような少しばかり変化のついたものも、
それはそれで美味しいのですが、
ポテトの味が全くしないので、
ポテトサラダだと感じにくいのが正直なところでございます。
彼女の好きなポテトサラダはどんなものか、
これがまた難題でございまして、
これが一番だ、
そのようなポテトサラダに出会うまでは、
彼女本人にしか分からないものでございます。
というのも、
彼女の追い求めるポテトサラダは、
針の穴を通すような繊細なもののようで、
まさにポテトサラダを愛してやまない人のそれでございます。
スーパーでパック詰されているものも、
よく食しておりますが、
一番ではないようで、
これから彼女の一番を求めて、
さまざま試行錯誤しながら、
作っていきたいと思っております。
今すぐに一番に出会いたい、
そのような急を要するものではございませんので、
いつか彼女のベストを作れたらな、
そのようなリラックスとした姿勢で、
徐々に徐々に近づいていきたいですね。
彼女のポテトサラダを作りたい熱を超えて、
僕が熱を持ってしまっておりますので、
他の作りたいという料理は彼女に任せて、
ポテトサラダは僕の担当に、
とても身勝手にしてしまいました。
so yummy
そこを目指して。