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アジャイルとスクラムについて

久しぶりの投稿

だいぶ日が空いてしまった。

どうにも仕事が忙しかったり、写真撮りに行きたくてもこのご時世だし、木軸ペンはなんだかすごい人気が出てしまって全く買えないしで、投稿モチベーションがほぼゼロだった。
とはいえ、せっかくつくった場所だし、また少し更新してみようかと。でもこれまでとはちょっと異なる仕事に関係することを書いてみたいと思う。

あなた誰?

これといって隠す必要はないけれど、あえて公開する必要性もいまのところないので、細かいことは置いておこう。
とある事業会社でWebディレクター職をしつつ、スクラム開発で言うところのプロダクトオーナーやスクラムマスターを担当している。

Webディレクターの仕事

ひとくちに「Webディレクター」といっても会社やプロジェクト等、環境によって色々違う。
一般的にはプロジェクトの進行管理役であることが多いはず。スケジュールや品質の管理、メンバの管理、現場メンバとクライアント企業やステークホルダーとの橋渡しなどなど。リーダーシップが重要視される。
「Webプランナー」の業務を兼務することも多いと思う。この場合は企画の作成や要件定義もWebディレクターが担う。
アクセス解析やSEO等、グロースハック領域も担うこともあるだろうし、プロデューサー領域にも携わることもある。

うちの会社でも「Webプランナー」の領域を担当することも多い。グロースハックについては別に専門メンバがいるが、全く関わらないということはなく、日々の数字チェックやアクセス解析による課題抽出などは連携して行っている。自分は元々Webデザイナーだったということもあって、たまにワイヤー組んだりもする。設計や開発以外のなんでも屋だ。

悩ましいのは意思決定権はほとんど与えられず、複数いるステークホルダーが担っており、その調整に奔走していることが多い。こういう状況のWebディレクターは結構いるんじゃなかろうか。

アジャイルソフトウェア開発

さてアジャイルである。

随分と昔から知ってはいたものの、知識として軽く知っているだけで「ふーん」という感じだった。同じように言葉としては知ってるけど中身はよく知らん!という人は多いのではなかろーか。

そんな「ふーん」状態から打って変わって、今はガッツリ携わっている。

今の会社には進行管理のためのディレクター補強という意味合いで入社した。かなりの大規模なプロジェクトであったが、進行管理が円滑でなくスムーズ化をしなければズルズルと後ろにずれ込んでいくことが危険視されている状況だった。

事前に仕様をきっちりと組むようなウォーターフォール型ではなく、進めながら少しずつ形にしていくような進め方だったので、よく言えば柔軟、悪く言えば行きあたりばったりな感じで、「さぁどうしたものか」と悩んだ結果、アジャイルを思い出して本格的に使い始めた。反復的なプロセスによる経過観測とブラッシュアップでなんとかできるのではと考えたためだ。

そういう考えをきっかけに、あれこれ勉強したり試したりCertified Scrum Product Owner ®を取得したり、今ではすっかりアジャイルについてあれこれ考えたり社内活動しているアジャイルおじさんになってしまった。

アジャイルソフトウェア開発とはなにか? という情報はウェブに大量にあるので、いまさら自分がどうこう言うよりもそちらを参照していただいた方が明確だと思う。とはいえ、根っこの考え方は下記のサイトだ。

アジャイルソフトウェア開発宣言

この考え方に基づいてソフトウェアを開発していく、という考え方だ。現場のチームが主導して、設計・実装・デプロイを短期間に繰り返し、フィードバックを随時得ることで、ユーザーが得た価値を学習し適応・最適化を進める、すなわちトライアルアンドエラーで開発が行われる。

先ほども言ったとおり情報は膨大に転がっている。が、この根っこの考え方が極めて重要なので、アジャイルに興味のある方、少なからず携わっているが悶々としてる方などは存在だけでも知っておくといいと思う。

もう一つ、この界隈で有名なものとしてスクラム開発というものがある。スプリント、レトロスペクティブ、バックログといった単語を聞いたことがある人もいると思うが、チーム主導であったり、トライアルアンドエラーを繰り返すというところは同じ考え方だ。

よく知らない人からすると「何が違うの?」という話になりがちだろう。

スクラム開発

スクラム開発についてもウェブに膨大な情報が転がっているが、その原典は下記だ。

https://scrumguides.org/

このページにスクラムガイドという各国語に訳された文章もあるので、詳しくは見てほしい。概要については「What is Scrum?」と簡単な要約が書かれているので、ここではそれを翻訳して引用してみよう。

スクラムは、複雑な製品を開発し、持続させるためのフレームワークです。このガイドには、スクラムの定義が記載されています。この定義は、スクラムの役割、イベント、成果物、および、それらを結びつけるルールから構成されています。Ken SchwaberとJeff SutherlandがScrumを開発し、Scrum Guideは彼らによって書かれ、提供されています。彼らは共に、スクラムガイドを支持しています。

https://scrumguides.org/

アジャイルとスクラム

さてこの2つ何がどう違うのか?

端的に言えば、

アジャイルとは、原理原則
スクラムとは、開発手法

となる。アジャイルは思想とも言ってもいい。その原理原則、思想に基づいて具体的に活用できる手法としてまとめられたものがスクラムだ。

エンジニアのためのもの?

アジャイルはソフトウェア開発宣言とも記載されているように、そちらにフォーカスされた考え方になっているのは間違いない。

この宣言は2001年に米国のソフトウェア開発者が集まってつくられた。実はアジャイルソフトウェア開発宣言が作られる前に様々なソフトウェア開発手法が存在し、それらを提唱・利用していたエンジニアたちが「俺らの共通項ってなんだろね?」と議論した結果生まれたものだ。

だからこそソフトウェア開発宣言と書かれているが、生み出されて20年。その考え方はその範疇を超えつつあるらしい。

スクラム開発の項に書いたスクラムガイドにはこのように記載されている。

成⻑を続ける複雑な世界において、スクラムの利⽤は増加しており、我々はそれを⾒守ってい る。スクラムが誕⽣したソフトウェアプロダクト開発の領域を超えて、本質的に複雑な作業を 必要とするさまざまなドメインでスクラムが採⽤されている。そうした状況を⾒ると、我々も 光栄である。スクラムが広まったことにより、開発者、研究者、アナリスト、科学者、その他 の専⾨家もスクラムを利⽤するようになった。スクラムでは「開発者」という⾔葉を使ってい るが、開発者以外を排除しているのではなく、単純化のために使⽤しているだけである。スク ラムから価値を得ているのであれば、そこにあなたも含まれていると考えてもらいたい。

https://scrumguides.org/docs/scrumguide/v2020/2020-Scrum-Guide-Japanese.pdf

元々がソフトウェア開発起因であるがため、エンジニアに寄り添った考え方が非常に多い。ウェブの情報もエンジニア視点での話が多いと思う。

しかしスクラムガイドにも記載があるように、決してソフトウェア開発エンジニアのためだけのものではない。ということは自分のようにWebディレクターでも扱えるし、ウェブやソフトウェア以外の領域でもきっと活用できる。まぁこちらは自分はやったことないので具体的な想像は難しいけれども。

そんなわけで、Webディレクター視点でアジャイルやスクラム、もっと広く言えばプロダクトマネジメント領域の話を、これまでの経験や学習したこと、考えを不定期にアウトプットしていきたいなーと思う(続くかどうはわからない)。


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