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私のフランス

最近は、YoutubeやインスタグラムなどありとあやゆるSNSで様々な場所から、たくさんの人が自分の暮らしを発信するようになりました。

以前はフランス旅行に行く時は、公的な機関のホームページはもちろん、現地に住む人のブログなどを読み込んで情報を得たものです。今は情報量も比べものにならないくらい。細分化されて、パリだけではなく、この地域のココの村やアノ店、言うように検索すればかなりの確率で情報が入手できるようになりました。

特にYoutubeで発信している人の数が急増していると感じます。私はフランスはパリだけでなく地方も大好きなので、行ったことのない地方に住む日本人のYoutubeチャンネルなど、興味深く観ることもあります。

「へ〜、そうなんだ。」
と思うこともあれば
「私もフランスに住んでいるとき同じだった。」
と思うこともあります。

「フランス」には興味を持つ人が多いと見えて、「フランス人は〜」的な本も情報もたくさん出されています。私もそんな本を書いた1人です。

でも、これだけフランス論の数が増えてくると、人が出会うフランスも様々でひとくくりにはできないなあと思うのです。基本的なマインドの部分では共通点は多いのですが。

パリ在住で、結婚したフランス人が元貴族の家系の人と、私のように地方都市出身のごく一般的な家庭のフランス人と結婚した人では暮らしも慣習も、「フランス」と言う言葉が指すものは全然違ったりします。そんな当たり前のことに気付かされるこの頃。

私の本の中のフランスは、私が好きなフランス。パリコレとか、上流階級の人々のきらびやかなパーティーなどは見たこともありません。

でも、イースターの前にお義母さんが庭のつげの枝を何本か切って、教会に持って行ったものを部屋に飾ってくれたり、昼食後に親戚や知り合いの人がコーヒーを飲みがてら近況報告に寄ってくれる何気ない習慣だったり、夫の叔母が私のことを「姪です」と人に紹介してくれるその心の深さだったりを愛しているのです。

私は私のフランスを届けていきますね。

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