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誰が恋愛ベタやねん

物語のテーマに潜む感情には復讐が多い。

復讐したい。


そんな感情を今まで人生で持ったことがない。
と思う。
キライとか、いなくって欲しいといかぐらいはあるよ。
人間だもの。

でも復讐したというのは穏やかじゃぁない。
復讐とは仕返しをする 敵討ちという意味合いだろう。

うーん。
仕返しぐらいはあるか。
あれは復讐心だったのか。

子どもの頃 誰でも同級生と喧嘩のひとつやふたつはあるだろう。
理不尽なことをされ 仕返してやろうと黒い気持ちをたぎらせる。そんな経験は僕にもある。

なーんだ復讐したい気持ちになったことあるじゃん。

知っている感情だから そういう物語に共感できるのか。

なるほどなるほど。
だからゲームでも物語でも悪役の方の理論に惹かれるのか。

いや主人公サイドがラスボスに対して復讐するという構図もある。

復讐VS復讐


これが物語の基本か。

復讐する目的ではなくその手段が 善と悪を決めるのだ。

サスペンスモノもトリックよりもなぜ犯人はそんな犯行に及んだのかに読者は惹かれる。

完全犯罪で復讐をきっちり終える物語も面白そうだ。

復讐心というのは誰しもが日常的に抱える可能性のある感情だからこそ人を惹きつける。

もし本当に復讐という感情をもったことがない人がサスペンスモノを読んでも全く理解できないんだろうか。

そんな理由で罪を犯すのはおかしい、異常者だ と。ありえないだろうと。
この感情はフィクションだと思うかもしれない。

あ、だから僕は恋愛モノには惹かれないのか。
恋愛経験が乏しいから。奥手だから。愛を知らないから。

うぉい!


急に悲しい事を言わせるんじゃぁない。

そそそそそ、そんなわけあるかいな。

大恋愛してきとるわ!


と謎の弁解をしているが そんなことはどうでもいい。

人が物語に求めるのは「自分では達成できない感情」だ。

それこそが復讐という感情なのだ。

世の中ではおいそれと復讐はできない。
(恋愛はできる。)

だから復讐の物語ドラマに惹かれるのだ。
(だから恋愛には惹かれない。)

なーるほど。
僕が恋愛ベタというわけじゃなかったんだ。
よかったよかった。

しかし 復讐心を物語で肩代わりしてもらうとは。
なんて醜く歪んだ心。

やっぱり物語でも大恋愛して大失恋を肩代わりしてもらおう。
そして復讐の始まりだ。
さぁ巧妙なトリックでアイツを懲らしめてやろう。

ここまで書いて気が付いた。
どうやら僕はハッピーエンドがキライなようだ。

僕の周辺が平和な証拠。

平和だから物語の中にバイオレンスや悪意が欲しくなる。

今日も読んだ小説ものがたりの中で次々と人が死んだ。

でも僕は今日も平和だ。

あなたにはハマっている物語があるだろうか。
そのハマっているテーマがあなたの中で不足しているエッセンスなのかも。
飢えていると言い換えてもいい。

ん?
僕はバイオレンスに飢えているってこと?

えらいこっちゃ。
はやく復讐心を捨てないと。

捨てるには肩代わりしてもらうしかない。

さぁ物語ふくしゅうの世界へレッツゴー!

こうやって物語にふける言い訳を考えてばかりいる腑抜けの僕。

まぁそういう日もある。

ではまた。

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