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「おさがり」という残酷なシステム

現在、2児の父として張り切って日々の生活をおくっている。

次男には長男が着れなくなった服や遊ばなくなったおもちゃがあてがわれる。

悪名高いおさがりシステムだ。

僕は三人兄弟の末っ子だ。

それはもうおさがりシステムにどっぷり浸かってきた。

その残酷さもよく理解している。

このシステムの残酷なところは、姉や兄は新しい物を買ってもらえるというところにある。

幼心に1番ひどいなと思ったのは自転車だ。

初めての自転車はボロボロの兄のおさがりだった。

本当にボロボロ。

兄はピカピカ。

幼い僕はきっと世の中の厳しさや侘びしさを感じたことだろう。

僕がひねくれた性格になったのもきっとおさがりシステムのせい。

素直な可愛い子どもだったのに、残酷なシステムに揉まれてこんなにねじ曲がってしまった。

それほどの破壊力のあるこのシステム。

残念ながら息子にも適応してしまっている。

今なら少しは両親の気持ちがわかる。

その気持ちは「もったいない」だ。

まだ使えるのにもったいない、使えるのにまた買うのはもっともったいない。

これはおさがりするよね。

そして次男は当然のようにおさがり。

まだ物心ついてないし許して。

おさがりが嫌ってわかる頃にはパパがママを説得してやるからな。

ママは三人姉妹の長女だ。

おさがりシステムの残酷さには疎いはず。

パパがしっかりしないと。

次男がひねくれてしまう。

この負の連鎖を断ち切るのだ!

しかし解決策は思いつかない。

もったいないのは事実。

次男が激しく拒否してくれると助かるのだが。

問題は以外と長男だ。

次男に新しいものを買うとなると、長男も黙ってはいない。

絶対「僕もほしい」を唱えるだろう。強く何度も。

そうすると2倍お金がかかる。

おさがりシステムはこれを回避している画期的なシステムなのかもしれない。

出費を抑える効果は絶大だ。

もったいないと無駄な出費を抑える一石二鳥戦略。

それがおさがりシステムだったのか。

先人の知恵。

しかも手間もかからない神システム。

はっ!

いかんいかん。

おさがり被害者の会の僕が、危うくおさがり肯定派にのまれるところだった。

お手軽に一石二鳥とはなんて魅力的なんだ。

あとはこどもに、新品は買ってあげられないけど、お兄ちゃんが使ってたやつなら使ってもいいよ、とおさがりをもらわなければ結果はゼロという嫌な2択を迫れるかどうかだ。

うーん。

次男よ。

すまん。

高価なやつはおさがりシステムで頼むよ。

高価なやつはおさがり、安価なやつは購入のハイブリッド式でいこうと思う。

ひねくれた性格も、見方を変えれば慎重、冷静、客観的などいろんな良い面もあるはずだ。

ポジティブに考えよう。

では、おさがりシステム発動!!

ピロピロピロピロ。

チチオヤノイゲンガサガリマシタ。

カケイガスコシカイゼンサレマシタ。

ジナンガカナシソウナカオヲシテイマス。

システムヲテイシシマスカ?

いえ、続行でお願いします。

ではまた。



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