見出し画像

【MTG レガシー】 オリジナルデッキ、青単ステイシス“ニヴルヘイム”で100敗してみた 準備回 【初心者、復帰勢、自分と同じ親に向けて】

1.本当は全ての実験を終えてから、あらためて記事にするつもりだったのですが。
しかし、それだと内容をまとめられるのは、かなりの未来になり、分量も膨大になりすぎると判断。小分けに報告をしていくことにしました。
いま、何をしているのかって? 前回、記事にした「モノブルー・ステイシス」を紙でも組んでみたので……実践形式でブラッシュアップをかけるために、“レガシー環境を代表する上位10種のデッキ”を用意して、激突させています(狂気)。

対戦相手のラインナップは
1「グリクシス・デルバー」 2「青黒リアニメイト+スキャム」 3「ゴブリン」 4「ドゥームズデイ」 5「4c豆の木コントロール」 6「スニークショー」 7「黒単ミッドレンジ」 8「デスアンドタックス」 9「8-Cast」 10「土地単」
という予定(げんなり)。おおむね晴れる屋さんで紹介されている上位順になっていますが、多様なデッキと戦いたかったため、顔ぶれは独断で入れ替えています。
今回は、その準備編で、簡単なデッキ紹介が目的。“前回の記事の時点”でのデッキリストは、こう!

ご覧のとおり、「モノブルー・ステイシス」は打ち消し呪文を主体にした「青単パーミッションコントロール」の流れを汲んでいるデッキで、いつも僕が好んで手にするような、押しつけ力が強い高速コンボとは異なります。
100回くらいは負けて、勝負の勘どころを覚えないと話にならぬぇ!

……というはずでした。実際、初戦の「グリクシス・デルバー」には、この「コントロール」タイプで挑んだのですが、途中で“デッキビルダー魂”が動き出してしまいまして。
さらなる大改造を施した、“現時点”でのデッキリストは、こう!

2.青単ステイシス【ニヴルヘイム】。【ニヴルヘイム】の銘は、宇宙有数のドレノ愛の持ち主にして、オリジナルデッキ使いの同志、kazu1212さんから頂きました(氏の最新デッキ解説も必見やで↓)。

北欧神話における極寒の世界が【ニヴルヘイム】。時さえ凍らせる「ステイシス」にふさわしい名です。素敵だわ……(心は中学生)。

内容も、戦い方も、まるで違います。まず、デッキの根幹から復習を。

お互いのアンタップステップをスキップする
最古のロックカード《停滞》を
対戦相手のターン終了時に
最軽量バウンス呪文《錬金術師の挽回》で
手札に戻すか
時間差ブリンク呪文《テフェリーの時間改変》で
明滅させることで
対戦相手にだけ強固な拘束効果を押しつけます
この3枚が、うちの「ステイシス」パッケージ

誤解を恐れずにいえば、前回までの「モノブルー・ステイシス」は既存の「青単コントロール」に、上記の「停滞」パッケージを足したようなデッキ。オリジナルといえるほどの、発想の飛躍がありません。
しかし【ニヴルヘイム】から先は、胸を張って、僕のオリジナルデッキだと断言できます。飛躍点になったのは、このカードの採用。《サファイアの大メダル》。

初出は「テンペスト」
懐かしの「メダリオン・ブルー」の真核
奇しくも、あのデッキもまた
凶悪なロックデッキでしたよね……(白目)

数ある「ステイシス」の中で、僕がなぜ“最後のステイシス”=「噴出ステイシス」の系譜に連なる、バウンスやブリンク呪文で《停滞》を出し入れするタイプにこだわるのか。

「ターボステイシス」での《吠えたける鉱山》など、置物の専用パーツを多数採用したタイプほど、
“デッキ内に4枚しかない《停滞》を早期に引けなかったとき、他のデッキの速度に太刀打ちできない”
“そもそも《停滞》が効きにくい軽量デッキと互角に戦うのは難しい”
と、僕自身は判断したからです。

もちろん、世界には「ターボステイシス」やほかのタイプを試行する愛好家がたくさんおり、それぞれが、この問題にどう取り組むのか(または、割りきるのか)、さまざまな考え方があると思います。

相手も遠慮なく引く上に
《オーク》の矢がツラすぎるンだ……
(一応の追記。僕は“ターボステイシス”も、超、好きで
常に新しいリストをGoldfishで探し求めてます
あくまで、いま自分が使うなら、というお話!)

手札の呪文を主体にした「噴出ステイシス」型は、特定のパーマネントへの依存度が低く、極論、キーカードの《停滞》を引かなくても、豊富な打ち消し呪文でフィニッシャーを守りぬく「青単コントロール」として戦うことが可能。
実際、「ステイシス」とは無関係に、巨大な《濁浪の執政》を高速で繰り出し、瞬く間に殴り倒す“キレ濁浪”モードは、もっとも重要な勝ち手段です。

“ブルードラゴン”
これぞ、パワー
ただし《濁浪》だけをフィニッシャーにすると
墓地対策と除去コントロールに弱くなり
1枚をこっちの“ブルドラ”に差し替えるのが賢い
しかしな~
出しやすさや飛行の有無で、使い勝手の差が大きく
トータルでは割りきるのも手かと
なにしろ《濁浪》統一のほうが、リストが美しいのよ

ただし、パーマネントに頼らないタイプは準備が不要な代わりに、拘束力が弱くなりやすく、何よりも《停滞》の出し直しの際にマナが必要で、隙ができやすい問題があります。
そのため、“コントロールデッキの補助として用いるのが現実的”というのが、過去の結論だったのですが……上記の《サファイアの大メダル》があれば、レガシーにふさわしい速度と鋭利さ、息の根さえ止める“凍気”と呼ぶべきものをデッキ全体が帯びるようになります。

《停滞》は青マナ1つで戦場に出せるようになり、「ステイシス」モードをキープするための《テフェリーの時間改変》も1マナ呪文と化すので、隙が大きく軽減され、2ターン目に《メダリオン》を置いたあと、3ターン目には軽々とロック状態に入れます。元は4マナと、効果の割に重かった《凍りつく霊気》も3マナなら許容範囲。より完璧な拘束で反撃の芽を封じ込めるオプションも選択できるように。

かつての《停滞》の相棒、《宿命》の後継カード
青い=正義
こちらが元祖な

置物への依存度を下げて急所を減らすのが、呪文で《停滞》を維持するタイプの「ステイシス」の利点のはず。
この形だと、もともとの構築理念からは矛盾が生じるようですが、《サファイアの大メダル》の素晴らしい点は、有るとデッキの戦闘速度が倍加される武器になるが、仮に無くても基本の戦略には影響しないこと。そして「ステイシス」モード以外でも、充分に役立つこと。
「青単コントロール」モードでも、マナコストでの支払いを想定されていないはずの《意志の力》や《ロリアンの発見》を撃ちやすくなります。

とくに1マナの《激しい叱責》は
かなり悪辣!

先ほどの《錬金術師の挽回》の切除コストも軽減できるので、対戦相手のパーマネントを退けやすくなるなど、細かなシナジーを数えあげれば、きりはないのですが……理屈では、この「青単ステイシス【ニヴルヘイム】」は最速の「ステイシス」の1つ。
「コントロール」のアクセントとしてではなく、レガシー環境に跋扈する怪物デッキたちの時間を、現代の「ステイシス」は凍らせられるのか??? このことに興味があり、実験は継続中です。それぞれのデッキに対し、メイン戦を10本、サイド戦を10本。記事では次回が初戦ですが、現実では5戦目の「4c豆の木コントロール」戦までを終えたところ。

実際の使い勝手や、各デッキとの相性、それを逆転する対策など、具体的な話は今後の記事にて。

まず1戦目は「グリクシス・デルバー」から
なかなかに時間と手間が要る遊びなのです

3.まあ、やらないよりはマシか~、程度に思わなくもないのですが。この“100敗を目指す”実験は、しょせん一人回しの練習です。できるだけの最善手を選び続けるつもりでも、僕はそれぞれのデッキの専門家ではなく、また心を持つ人間なので、無意識に自分の作ったデッキ“寄り”にプレイしてしまうことも少なくはないでしょう。テーブルの向こうに別の思惑をもった誰かがいる“ゲーム”とは比べるべくもありません。

ちなみに《ゴブリンのゲェム》
品物って、何だよ……何だよ

僕のプレイヤーとしての弱みは、試したいデッキの数に対し、圧倒的に実践のチャンスが少なすぎること。

まだ下の子が
赤ちゃんやけん

そのため、永久に初心者で、復帰勢の域を脱し得ないと知っているのですが……僕は“このデッキのために、出来る限りのことをやってみる”と、言いました。それならば、この実験は充分に、その“出来る限り”の範疇に含まれます。
また、僕の作るデッキは「カジュアルな」遊びを楽しむためのもの。それだからといって、トップメタのデッキたちと対峙したとき、手もなく敗れるような、それを笑って受容するような、牙が無いデッキを作ろうとしたことは、ただの一度もありません。

自らがトップメタにはなれなくても、機を得ればトップメタを叩き斬れるレベルに磨きあげること。それがオリジナルデッキ使いの矜持で、最低限の礼というものでしょう。

まして今回のテーマは、全トレーディングカードゲームで最古にして最強のロックカード、《停滞》。ロマンは充分。性能も随一。素材として最高級です。時の流れさえ凍てつかせる、青単ステイシス【ニヴルヘイム】。この氷点下のデッキを、“出来る限りの”高みにまで引き上げてみましょうか。
そういう遊びも、悪くはありません。ちなみに現在までのスコアは……5種のデッキと100戦を競い、44敗です。思ったよりも、遥かに敗けていません。数字を揃えることに大きな意味はありませんが、100敗を得るために、スパーリングパートナーの追加も考えているところ。

それでは、また。実験を再開します。

3月8日追記。第1戦「グリクシス・デルバー」はこちら↓

3月22日追記。実験完了! 第2戦「青黒リアニメイト」以降の経過はこちら↓

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?