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ゆっくり長々と結核のお話⑥

みなさんこんばんは。
昨日もソフトクリーム🍦今日もソフトクリーム🍦
どーもMittsuです。

ゆっくり長々と結核のお話をさせて頂いておりますが、本日は昨日の検査の解説をしていこうかと思います。

検査の種類は色々あるのですが、どの検査をどのタイミングでやるべきなのかということを流れ的に見ていきたいと思います。

まずは、皆さんが小さい頃に行ったことのある「ツ反」についてです。


ツ反は、BCGの接種歴や非結核性抗酸菌の影響を受けてしまうので、これだけでは検査の結果を鵜呑みにしてはいけません。

ただし、乳幼児などが結核接触者となった場合には、IGRA検査と併用して行うことを推奨されています。

次にIGRA検査です。


IGRA検査は、多くはスクリーニング検査の意味合いがあります。
たとえば、医療機関ではいつ結核患者が発生して職員が曝露するかはわかりませんから、その曝露した時と入職時の状況を比較するため、入職時に検査することが多いです。

また、結核の濃厚接触者となった場合や基礎疾患の治療によるステロイド長期投与や生物学的薬物療法をする患者、移植前患者、HIV患者などは、曝露後の感染がないかどうかを判断する目安になる検査です。

ツ反・IGRA検査については、実際にレントゲン画像での空洞所見や長期的に続く咳や痰、倦怠感などの症状が出現した患者やその結核患者に接触した患者およびリスク患者のスクリーニング検査としても実施されることもあります。

所見からさらに結核を疑った場合には、現在の感染性を把握するため、昨日もお話した喀痰検査を進めていきます。

まず、喀痰検査は、3点セットで実施するべきと私は考えています。
①喀痰塗抹検査 ②喀痰培養検査 ③PCR


この3点セットで検査する理由は昨日の検査の詳細を見ていただければと思います。

結論から言うと一つの検査だけでは、結核の感染性を判定することができないため、3点セットで実施します。

①喀痰塗抹検査は、結核か非結核性抗酸菌を判定することができませんが感染性を強く疑いますので、③PCRも一緒に行い結核菌なのか非結核性抗酸菌なのかを判断します。

例えば、喀痰塗抹検査(+)PCRで結核と判定された場合は、結核を排菌している可能性があります。
しかし、検査の信頼度は100%ではないため、より信頼度の高い②喀痰培養検査も同時に実施して判断を行います。

ただし、培養検査には時間がかかりますので、①③の結果を基に最寄りの保健所へ一度報告を行い、最後に②の培養検査の結果が陰性であれば届出を取り下げればいいのです。

今日は、検査の解釈についてお話させていただきました。
検査解釈は本当に難しく、私も理解するのは相当時間を要しましたので、時間をかけて実践に活かしていただければと思います。

それでは、おやすMittsu💤

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