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 小学2年生の僕は初恋をした。色が白くて絵がうまい、お姫様のような女の子。でも、誰かにこの気持ちを伝えたことはない。誰かに知らるのが恥ずかしかったから。けど、小学3年生になったとき、友だちから彼女のことが好きだという話を聞いた。僕の方が先に好きだったのに。僕はどうしようかと悩んだ挙句、彼女に年賀状で伝えることにした。
「僕の好きな人は席が隣の隣の人です」
 どんな返事が来るだろうと思って待っていると、その年は丑年だったのだが、1月6日に、牛があっかんべーをしている年賀状が届いた。どういう意味か分からなかった。けど、3学期が始まってから、そういえば僕は彼女とあまり話したことがないことに気づいた。つまりあれは、振られたということだろう。
 そんな中で迎えたバレンタインデー。何と彼女からチョコを貰ったのだ。
「恥ずかしいよ。ああいうの」
 と、一言。あぁ年賀状出してよかった~。

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