マガジンのカバー画像

お遍路旅

8
歩き遍路での旅の記録
運営しているクリエイター

記事一覧

お遍路さん【9日目】

※4日目から8日目は順次書いていきます

お遍路さん9日目。今日は、難関が連続する、20番の鶴林寺、21番太龍寺、22番平等寺の予定だった。

しかし、昨日の天気予報とは異なり、実際には午前中に大雨・強風・雷警報が発令された。お遍路さんをしている時に、天候に左右される事がある時は、お大師様から休息を取るようにとのサインだと伺い、今日は無理しないように休んだ。実際、雨の山登りは危険だからね。ホッとし

もっとみる

お遍路さん【4日目】

今日は、昨日の雨で仕方なく温泉で休んだために行けなかった、8番から10番を周ることにした。吉野川にかかる橋を歩いていく。路の途中で、カラカラに乾いた動物の死骸を見つける。

遍路道は、花がたくさん咲いている。お遍路さんのために、地元の方々がボランティアで道沿いに植えてくれているのだ。中には、御自身の土地の歩道側に、花を育ててくれていたりもする。そんなわけで、辛い長距離の道のりの中でも心がホッとする

もっとみる

お遍路さん【3日目】その2

6番札所の安楽寺にたどり着いた。顔とポーズのギャップがたまらない彫刻が出迎えてくれる。

これまでのところで、一番“和”の雰囲気を感じる事ができて、日本らしい所だった。ここで浴衣を着ながら抹茶を飲みたい。

お堂の中に入ると、お寺のなかに飾られている物が売っていた。1個10万円ということは、ここの天井にある分だけでざっと300万円分になるのか、などと邪な事を考えてみたりする。

7番札所に向かうと

もっとみる

お遍路さん【3日目】その1

今日は、前日から予想していた通りの雨だ。朝は、同宿の方に頂いた金柑で目を覚ます。ビターさと甘さとバランスがたまらない。

宿を出る時に、雨の中をどうやって行くのか聞かれ、「コンビニで買ったレインコートと雨傘で何とかしようと思う」と伝えたところ、カバンのレインカバーを頂いた。別の外国人お遍路さんの忘れ物だそうだ。実はルートとは関係のない方向に、30分歩いてレインカバーを買いに行こうと思っていたので、

もっとみる

お遍路さん#番外編その1

お遍路さん2日目から、ブログを書く余裕がなかったので、更新遅れてました。

割とノープランで、今日の宿も決まってない…!探さなきゃ!となったり、「ガチな山じゃん」ってことで、その備えをしたりが理由です。

ネタバレ感ありますが、お遍路の最難関といわれる12番札所の焼山寺は…無事クリアしました!
この辺りも時間がある時に、ゆっくりと書きたいと思います。

では、今日のご報告はここまで。やべ、今日の宿

もっとみる
お遍路さん【2日目】

お遍路さん【2日目】

今、たまたま民宿のドミトリーの部屋が1人で使えたので、寛ぎながらnoteを書いている。この値段でいいのかと思うくらい、お風呂は広く、豪華な食事だった。

かなり良い一日だった。昨日の夜は香港から来た人と話し、お遍路のスタート地点でもアメリカ人と友達になった。2人とも1時間くらいは話したかな。次の2番札に行く途中で立ち寄ったお店の人が、追っかけてきてくれてお菓子をくれたりもした。

あるお寺には「こ

もっとみる

お遍路さん【1日目】

今日は、徳島県に前入りした。

和歌山港から徳島港までフェリーで向かう。潮風を受けながら、フェリーの展望台から夕方の空と海を眺めた。

青い海と空が繋がって区別が出来なくなった時、「なぜ空は青いのだろう?」という疑問が湧いてきた。普段よりも自然に湧いてきた実感があったので、移動する事も案外悪くないと思った。そんなポエミックな気分に浸りながら、これを説明するには大学レベルの知識は必要そうだなと思う。

もっとみる

お遍路さん

今日からお遍路さんに行くことにした。お遍路さんとは、四国にある88ヶ所の寺を訪れることである。それぞれの寺を訪れる交通手段は自由だが、私は徒歩を選択した。目的は、ダイエットである。

映画『星の旅人たち』は、事情を抱えた四人がヨーロッパの巡礼の地で、成り行きで共に旅する物語である。主人公は息子が世界一周の途中で亡くなったから、女性は赤ん坊がDV夫に暴力を振るわれて亡くなったからだ、という切実なる事

もっとみる