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ひょっとして「いじめられっ子がいじめっ子をぶん殴る」みたいな映画とか探してますか?

《映画の話は、往々にしてネタバレになりやすいので、気になる方は読まない方が良いかもしれません》

映画の話を「ラクガキ」程度にしたいだが、小難しい理論などではなく、これを読む誰かの感情を揺さぶるような映画を紹介できればと思う。

子供の頃に限らず、大人になっても、何らかのかたちでいじめっ子っぽい人、いじめられっ子っぽい人というのはいるものだと思う。

ただ、大人しそうな人がキレた途端にキャラが豹変してめっちゃ怖くなったり、普段の印象と実際の戦闘能力がマッチしておらず、「わお!」となるような人は現実にもいたりするのかと思う。

映画でも、いつも吠えまくっている犬が、吠えない犬にガブッとやられるような設定とか、結構好きかもしれない。

このようなテーマは、分かりやすくは『スパイダーマン』とか『ベスト・キッド』的な話になるのかと思う。

ただし今日は、いじめっ子への復讐自体がメインのテーマではないにせよ、弱キャラがイキったいけすかない奴らを思いっきりぶん殴るシーンが爽快な映画を5作紹介したい。
当然のことながら、暴力を肯定する趣旨ではなく、フィクションにおける暴力をどう捉えるかは各人に委ねたい

紹介する5作は、いじめられっ子映画で検索してもヒットし辛いかもしれない。

そういう意味で、いじめられっ子の成長がテーマの映画というより、本筋に関係なく、シンプルにいじめられっ子がぶん殴る「みたいな」映画である。そのままである。

またひ弱なキャラが別の道で成功して、いじめっ子をクールに見返す映画、、、とかではなく、あくまでもやっちまうのでご注意いただきたい!

  1. 『N.Y.式ハッピー・セラピー』
    (監督:ピーター・シーガル 2003年・アメリカ)

原題はAnger Management(アンガーマネジメント)である。

そのタイトルのとおり、ちょっと気弱な主人公の男性が、(やや誤解もあるのだが)迷惑行為で逮捕・起訴され、裁判所から「怒りを抑制するためのセラピー」を受けるよう命じられるというコメディ映画である。

内容自体は、主人公が、風変りなセラピストに破天荒なタスクを次々と課され、ドタバタが巻き起こるというシンプルなストーリーである。

注目は、主人公が子供の頃にいじめを受け、好きな女の子の前で恥をかかされたという因縁を持つ相手に会いに行くシーンだ。

当時のいじめっ子は何と出家し、お坊さんになっている。「私も当時は色々とよくない行いをしたものです」などと殊勝なことを言いつつも、どこかにやけたような、いけすかない態度である。

主人公も優しいので、最初はそのまま帰りそうな雰囲気なのだが、セラピストが横から煽りに煽って、、、

このシーンだけでも、定期的に見返したくなる映画だ。

2.『ロッキー5/最後のドラマ』
(監督:ジョン・G・アヴィルドセン 1990年・アメリカ)

言わずと知れた代表的なボクシング映画シリーズの5作目である。

敢えて5かよ!というツッコミがきそうなほど、シリーズ中でも評判はよくない。アメリカでも、駄作に贈られるゴールデンラズベリー賞(ラジー賞)で他部門にノミネートされているほどだ。

しかしだ。
主人公ロッキーの息子が、いじめられとるわけだが、親父さながらにやっちまうシーンが、これまたアレなわけだ。

個人的にはラストのロッキーを食うほどに「わお!」となった格闘シーンだ。

ただし、この映画全体の評価は。。。

3.『ポリスアカデミー』
(監督:ヒュー・ウィルソン 1984年・アメリカ)

私の大好きなコメディ映画の第1作目で、シリーズは第7作まである。

新任の市長の方針により、市警察の採用基準が緩くなった結果、とんでもない警察官「候補」ばかりが集まり、彼らが一人前の警察官を目指してアカデミーでともに訓練に励む、、、というストーリー(の記念すべき第1作目)である。

さて、この映画は主人公が誰か分からなくなるほど、濃いキャラがたくさん出てくる。

その中に1人、太ったいじめられっ子キャラが結構な冒頭から出てくるのだが、彼も後々警察官(候補)となって街へパトロールに繰り出し、結構な豹変ぶりで、かつてのいじめっ子たち相手に結構かっこよく立ち回っている。

なお関係ないが、このシリーズ見たことない方は、マイケル・ウィンスローというコメディアンが口真似する様々な効果音にかなり驚くことと思う。

4.『百円の恋』
(監督:武正晴 2014年・日本)

ここに来て邦画である。

自堕落な生活を送る主人公の女性が、ボクサーの男性に恋をしたのをきっかけに、自分もストイックなボクサーとしての生活を始めるといった感じのドラマである。

注目してほしいシーンは、まあ、いじめっ子というわけでもないのだが、主人公のバイト先の100円ショップの店長だか先輩だかが、まあこれはこれはネチっこいパワハラっぽいやつなわけだ。

元々は自堕落だった主人公も段々と心身ともに強キャラになった挙句、、、何かやばい雰囲気も出てきて、、、キャー何か怖い!という流れである。

ボクサーなのに一般人をやっちまってるってわけかい?あんた、そんなことでいいのかい?という真面目な議論はさて置き、店長だか先輩だかに小突かれた挙句に、主人公がなかなか痺れる動きをしている。

先ほどの真面目な議論をしてた人(誰?)も、スカッとすることはするだろう。

本作は、主演の安藤サクラさんが、本格的にボクサーの役作りをしたことでも話題となり、序盤ではだらしない体型の主人公が、終盤は本当に見た目もボクサーになってくる。さながら『レイジング・ブル』のロバート・デ・ニーロのようでもある。

サクラさんのシャドーボクシングもカッコいいっす!

5.『バック・トゥ・ザ・フューチャー』
 (監督: ロバート・ゼメキス 1985年・アメリカ)

もはや説明不要かもしれないが、マイケル・J・フォックス演じる主人公が、親友の博士であるドクの発明したタイムマシンで過去に遡り、若い頃の自分の両親に身バレしないようドキドキハラハラな冒険をするSF映画(説明が段々と雑!)である。

親子2代にわたって同じいじめっ子のビフから小突かれる流れだが、この主人公の親父、ジョージ・マクフライによるラストの立ち回りこそ、今日の5作の中では一番本編に影響している。
(ぶっちゃけ、ほかの4作は、いじめっ子を見逃そうがやっちまおうが、あまり映画の結論には関係ない)

余談であるが、このビフ演じた役者さんはコメディアンでもあり、素は結構おもろいおっさんで好きだ。ジョージ・マクフライの方が、リアルでは何か気難しい印象である。

さて、今回はスカッとするシーンを含む映画5作を紹介した。

冒頭でもお伝えしたが、紳士淑女各位におかれては、実生活ではくれぐれも誰かをぶん殴ることのないように、このような映画で普段からストレスを解消しておかれたい。

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