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言わなくてもわかってほしいへの対処法
多かれ少なかれ
看護師という存在に対して
患者さん利用者さんは(あと新人さんも)
「言わなくてもわかってほしい」
と思っているのではないでしょうか。
「言わないとわからない」
という意見もごもっともですが
皆が皆、自分の気持ち、自分の状況などを
言語化するのが得意とは限りません。
むしろ苦手な人のほうが多い
気がしています。
今回は私が学んだことやそこから何を意識しているのかなど紹介します。
知識に助けてもらう
私達がなぜ
人間の欲求、発達段階、全人的苦痛
などについて学ぶのか
といえば
私は「言わなくてもわかってほしい」
に対処するためであり、
「この看護師さんなら話せばわかってくれる」
と思ってもらえるため
だと考えています。
スピリチュアルペインを村田理論で捉える
先日スピリチュアルペインについて
セミナーに参加した時
「村田理論」というものを学びました。
人間を時間性、関係性、自律性により支えられる存在として捉えるのですが、これらが揺らいだ場合、どのような苦悩を感じるのかというと・・・
時間性の喪失:心残りや希望のなさ、死の不安、身辺整理に関する気がかりなど。
関係性の喪失:家族の心配、孤独感、申し訳なさ、信仰に関する苦悩など。
自律性の喪失:自分のことができないつらさ、役割や楽しみの喪失、自分らしさの喪失、ボディイメージの変化など。
これが頭の中にあると
その方の漠然とした訴えから
どこに当てはまるものなのか
探っていくことができ、
また、探った上で
漠然としていたものがはっきりとしてくると
「だから辛かったのか」
と患者さん本人も看護師も理解でき
それだけで患者側の心が軽くなったり
看護師も質の高い情報を入手できたり
何より理解を示せたことに
ケアできたという充足感も得られ
センシティブなやり取りに
疲弊ばかりすることも防げそうです。
不満の仕組みを知る
大抵の人が不満は
「言わないで我慢」します。
そして受動的攻撃性をもって
少しずつ間接的に表す場合が多い。
そうしているうちにも
不満貯金のようなものが
どんどん溜まっていくと、、、
ついに閾値を超えたとき
直接的な表現として現れると
ものすごい怒りの感情となったり
クレームのような形になったりすることが多いです。
「受動的攻撃性」とは、本人が感じている「怒り」「不平不満」などに代表される否定的な感情を相手にぶつけず、消極的かつ否定的な態度・行動を取ることで、相手を攻撃しようとする心理。
このことも念頭にあると
何かクレームを聞いた時に
クレームになった事柄に対する応答のみで
終わらせず
「これまでにも看護師の関わりによって、辛い思いをしたこと/不安にさせてしまったこと/不満を感じさせてしまったこと/があったのではと想像したのですがいかがでしょうか。」
と踏み込む必要性があることがわかります。
そして、踏み込むことで
多くの方が「この管理者はわかってくれる」
と感じていただけることが多いです。
いかがだったでしょうか?
少しでも参考になれば幸いです。
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