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2021上半期読んだ本13冊と、ちょっと書評

結構読んだ。悪くない。個人的には人生で一番、読書に花が咲いた半年だった。もう少しこの花は咲き続けてくれそうだ。花が種になり、芽を出し幹に枝になっていきたいな。

ぼくは戦争は大嫌い/やなせたかし

アンパンマンの作者やなせたかしさんの遺作。とても平易な文章で、戦争のリアリティを伝えてくれる。戦時中の写真も多く掲載されていて、まるでそこにいたような錯覚を覚える。薄い本だけど、中身は濃い。

日の名残り/カズオ・イシグロ

書評でも投稿したが、時間がゆったりと流れていて、イギリスの田園風景を、高級車でドライブしている空気感を味合わせてくれる。和訳が秀逸。いつか原書で読みたいな。ありますまいか。


SPIN営業術/ニール・ラッカム

書評記事も書いた。法人営業さんには超おすすめ。古い本(1995年)だけれど、内容の古さを殆ど感じない。タイプライターとか出てくるけど。読後の自身の営業活動を振り返ってみると、示唆質問や解決質問を投げかけられるように意識している。問題質問も増えたかな。

姜沆/柳哲雄

うーん、これは正直あまりオススメしない。漢文を読めるわけではないが、内容が薄すぎる。著者独自の視点を入れてもらっても良かったのに、期待はずれ。もともとの姜沆自身が書いた看羊録の中身の解説でしかない。


マーラー/マルク・ヴィニャル

フランス的。音楽家の伝記はたくさん読んだが、テイストが面白かった。作品論が主観的で、とても良い。客観性は怪しいとはいえ、その主観が強いのがこの本の魅力。詳細の作品論を求める方には物足りないかも。書評もご参考。

規制の虜/黒川清

NewsPicksで舌鋒鋭い物言いを聞いて、思わず購入。もっと体制側で権威的かと思いきや、良い意味で裏切られた。国会主体の組織の長を歴任されたとは思えない、頭の柔らかさと懐の広さ。フクシマを通じて、日本に深く根ざす問題を問う。

空気の研究/山本七平

臨在感的把握。戦艦大和の無理な出撃は、「あの時はそうするしかなかった」。日本独特の「空気」について、鋭い視点で語っている。中盤からキリスト教に寄ってくる辺りは著者のバックグラウンドから当然かも知れないが、読みにくかった。

大河の一滴/五木寛之

私の弱った精神と肉体を、大いに励ましてくれた。全体に流れる著者の優しさが、心地よい。刺さるかと言われれば刺さらない。コロナで荒んだ気持ちに、やさしく、寄り添ってくれる癒やしの一冊。

伝達力/青木仁志

某先輩からの推薦文から購入。なんとも、面白い!元気が出る一冊。もはや昭和的ともいえるかもしれないが、ビジネスマンを鼓舞する言葉が目白押し。「セールスとは、サイエンスであり、サイコロジーであり、テクノロジーである」

朝鮮戦争/萩原遼

書評にも書いたが、興奮冷めやらない。この本にたどり着けて、良かった。朝鮮戦争を語るなら、必読書といえよう。某元NHKアナウンサーの書いた分かりやすい本などを卒業したら、こういう骨太の書籍を読むべき。「朝鮮と私 旅のノート」も併せて読むと、深まる。マッカーサー、恐るべし。

迷走王ボーダー/たなか亜希夫、狩撫麻礼

DMM亀山社長とオタキングこと岡田斗司夫氏が推薦していたので、一気に読破。何よりも、漫画として面白かった。今の漫画家にほとんどいなくなった、社会派テイストを存分に味わえる。あなたは、「あちら側」ですか「こちら側」ですか?書評も。

多動力/堀江貴文

これもUnlimitedで読んだ。相変わらず読みやすく、また、同じことを仰っている。堀江本は読み終わるとスッキリするけど、あまり残らない。少し食傷気味かな。ホリエモンは好きです。

習慣が10割/吉井雅之

Unlimitedで軽く読み始めたハウツー本としては、引き込まれる良書だった。脳をだますところとか、今日のありがとうとか。根拠は薄いようにも思ったが、文体含め読みやすく、読み応えのあるハウツー本。書評も。


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