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AIは恋をするか

昔の近未来小説、映画には人型ロボットとしてアンドロイドがよく出てきた。それは人と共生し、感情を持つこと以外ほぼ人間と同等かそれ以上の働きをした。そして物語はたいてい深窓の令嬢なんかがそのアンドロイドに恋をして、周囲に反対されながらも彼と生きることを選ぶ・・・という展開。

機械学習とくにディープラーニングはどんな動きをするのか人間には解析できないのだそうだ。となるとAIはどこかの時点で感情を持つかもしれない。恋をすることも、人間を排除しようという暴走をすることもあるかもしれない。

ところが、最近観たとあるカンファレンスの発表によると、感情や思考を生み出すのは心臓なのだと(正しくは脳と連絡を取り合ってのこと)!
ハートマスという団体のものだが、医学や心理学の専門家が集まって真剣に研究しているのだ。面白い取り組みだと思った。

これが事実だとすれば、AIの知能がどんなに進化、発展したとしても感情を持つには至らないだろう。心臓がないのだから。(ということはイケメンアンドロイドとの恋も所詮夢物語か・・・)

心臓の思考ということで言えば記憶転移について書かれた『記憶する心臓―ある心臓移植患者の手記』(1998年)もぜひ一読されたし。これは心臓の移植を受けた48歳の女性が手術後、以前は食べなかったファーストフードを好むようになり、乗ったこともないバイクを欲しがったり、おとなしかった性格が快活に変わったり。極め付けは夢に出てきた少年の名前を知っていて、それがどうも以前の心臓の持ち主であるらしいことをすぐにわかったという。そんな実話が収められている。


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