見出し画像

「平静と喧騒のあいだ」

〜時をかけるワンダーランド〜

コラム:中央線芸術祭実行委員 山科


中野駅。北口改札を抜けると目の前にサンモール商店街が「こっちにおいで」と言わんばかりに構えている。引き込まれるように商店街のアーケードを進む。
その日はちょうど「中野サンモール空中水族館 こいのぼりアート展」がアーケードの天井を飾っていた。色とりどりのこいのぼりが飾られていて、なんだか元気になります。
ちなみに昨年のこいのぼりアート展の写真がスマホの中に入っていました(笑)

中野サンモール商店街のアーケードは224mもあるそう。
商店街のインスタグラムありました。チェックしよう!

さて今日の昼食へ。お店はアーケード内の「甘味処梅家」創業昭和31年、66歳ですね。
ここはまず店構えが好きなのです。あんみつ、くずもち、おはぎ。老舗のいなりに期間限定竹の子ごはんの紹介と、視線はふらふら目移りが止まらない。
中に入ると落ち着いた和の空間。商店街の喧騒がウソのよう。ふっと一息ついてメニューを見ると、あぁぁぁ悩む。どれにしよう、全部頼めたらどんなに良いだろう!そんな叶わぬ思いを抑えつつ視線を隣のおじさまに向けてみると、なんだか美味しそうなものを召し上がられています。聞けば「おぞうに」だそう。決まりました。私も「おぞうに」と必食の「いなり」を注文。

梅家さん。目指せメニューコンプリート!
写真上手になりたい…。

さあ、やってきました。まずはおぞうにの器の蓋を開けると、うん、ふわりと良い香り!まずは少し汁を飲んで、お餅を一口パクリ、やっぱり美味しい!おぞうにの中には、焼き餅(焼き♡)、三つ葉、椎茸、竹の子、かまぼこ、うずら、別皿に塩昆布が添えられています。いなりは創業から代々受け継いだ味だそう。ごまが効いていて、大人な感じでこれまた美味しい!いなりは1ダースくらい食べたいです。
食後は勢いに乗って「あんみつ」をいただきました。美味しいフルコースを楽しんで大満足!しばらく節約せねば……。

満足な胃袋を抱えて次に向かったのはサブカルの聖地!中野ブロードウェイ!開業は昭和41年。先駆的な商業住宅複合ビルとして生まれ、バブル崩壊後に「サブカルの聖地」と言われるようになったようです。
中野ブロードウェイについては公式サイトをチェック!

B1から4Fまで歩いて、歩いて、クラクラするほどいろんな店舗があります。サブカル系だけではなく、喫茶店や時計、宝石、書店、治療院などジャンルは多種多様。

そんな中、今回注目したのはB1の地下商店街。ここには食料品店、飲食店をはじめとした様々な店舗がお店を連ねているのです。
地下にこんな所があったのかとびっくりしました。8段特大ソフトクリームで有名な「デイリーチコ」もB1にあります。
ブロードウェイでは地下商店街もぜひ行ってみて!

目眩がしそうな異空間が広がっている。

街歩きの最後はブロードウェイを北に抜けてすぐにある「薬師あいロード商店街」
ここは古くから新井薬師の門前町としてにぎわっていたそう。土地の歴史を知るとより楽しめますね。
薬師あいロード商店街公式サイトはこちら。商店街の歴史も書かれていて面白い!

ここで出会ったのは「手やきせんべい雷神堂 新井薬師店」ここはなんと、オリジナルのお絵かきせんべいを注文することができるのです。せんべいは普通サイズから大人の顔より大きなものまで。店内には巨大ハッピーバースデーせんべいや、東京の街や、かわいいキャラクターが描かれたせんべいが並んでいました。
注文は1枚からうけてくださるとのことで、今回ClafTオリジナルせんべいをお願いしました。
中央線の絵の下にClafTの文字!これは嬉しいです。今後は「電車の妖精」をお願いしようかな。

ClafTせんべいを作っていただきました!

今回街歩きをした中野駅周辺は、多くの人が行き交う街の喧騒と、ふと平静を与えてくれる場所が交わる不思議な街でした。また中野の街を旅しに行こう!

中野区役所付近は五代将軍綱吉の時代に作られた犬屋敷があったそう。

Center line art festival Tokyo 中央線芸術祭【ClafT】は街と人とアートを繋ぐ回遊型アートフェスティバルとして2021年にスタートしました。
フェスティバルを通して「人・地域・世代を繋ぐ、芸術・文化の創造と発信のプラットフォーム」 として、東京の中心から西へ向けて文化領域を拡大してゆくとともに、都市から自然への文化のグラデーション化を図り、緩やかに繋げてゆくことを目指しています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?