ゲーム制作初見プレイから1年、アクションゲーム一筋で学んだこと(Unity)
私はテトラさんだ。TETRADOTOXINという個人サークルでゲームを作っている。BIGになるので、早いうちにフォローとかしておくとお得だ。
まずはこれを見て欲しい。
わあ!かっこよくて絵が上手い!
専門学校の卒業制作で「架空のゲームパンフレット制作」としてこんなものを作った、のが1年前、2022年の年度末。
タイトルにもあるように、この架空のゲームを実在させるために約1年、Unityという素晴らしいゲームエンジンを触ってきた。
この記事は自分の活動の振り返りと、活動を発信するというあらたな活動でもある。なんかこの記事だけ言い切り口調で書いているが、酔っているだけなので安心してほしい。
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作品の企画概要と動機
スタートは卒業制作
制作内容はパンフレットとA1パネル。テーマは自由だが、生徒の半数程度は架空のゲームのものを制作していた。私もそうだ。
出来上がったものが先程のもの。
タイトルは「CITRON WORLD」(シトロンワールド)。サイバー都市探索型2DARPGというテーマで制作した。アカウントの名を冠しているように、弊サークルのメインタイトルになっている。
この「架空のゲーム」の概要は、「シトロンというエネルギーでSF風に発展した世界で、特徴的な武器を持ったキャラを切り替えながらフィールドを攻略する2DアクションRPG(美少女重点)」のような感じだろうか。うまくまとまってない気もするが、個人制作ならではの好きなものの集積だ。妄想詰め込み放題!
制作の変遷
企画
この企画がどういったものか、あらためて簡単に書き出してみる。まずは動機。
幼い頃「どうやって作ってるんだろう」といって疑問を抱いてからゲーム制作自体にそれとなく興味があり、プログラムを学ぶべく入った虚無のブラック工業高校を終え、ホワイトキャラデザ専門学校に入学。
そこでオリジナルの作品制作にトライする中で、突如として「自己形成したい」といった自我が芽生え、好きなものとアーティスト性を詰め込んだ何かを作ろうと思うように。今まで考えたこともなかったが、課題制作を行う中、少しずつそれがわかってきた。
科学、武器デザイン、メカニック、サイバーパンク、都市、アクション、メタフィクション、美少女、おっぱい。
文字起こしするとちょっと違う。もう少し具体的に。
変形武器、内燃機関、化学、サイバー都市、美少女、おっぱい。
自分が求めている制作とは何か。やはりゲームだ。自身が何よりも楽しいと思えるゲームを作りたい。「好き」を詰め込んだ世界に整合性をもたせ、アーティスト性を込められる概念…。自分の理想の世界を実現させるために必要な…架空の科学が必要だ。
そうだ、フィクションを説明付ける科学を作ろう。
そうして、「シトロン」という概念が生まれた。
エレクトロン的なニュアンスや、テトラさんが柑橘系美少女であることみたいななんか100万個くらいの要素から抽出して「シトロン」と名付けた。
シトロンがあれば、近未来風の風景が広がり、フィクションのような変形武器をまともに稼働させたりと、「ゲームの都合」のような既知の物理法則を無視した演出が可能なのだ。ゲームにおけるあらゆる概念は、シトロンがあれば説明ができる。詳細はまだシークレットだ。
私はそんな世界を「CITRON WORLD」と呼ぶことにした。
こんな理論派みたいな説明をしているが、実は未だに、企画が完全には固まっていない。パンフレット作成時からもかなり変わっている。シトロンが禁断の果実だったり、イブの墓がどうのこうのみたいな候補もあった(この創世記構想の名残はかなりある)。
創作では当然のことだと思うが、妄想するのはたのしいし、創作を通して自己実現がしたいとか、フォロワーたくさんほしいとか、おれを見下してたやつに復讐したいとかそんな感じの一般的思考のもとで楽観的に企画を練り上げていったのが本音だ。ただ漠然と思いながら、いつの間にか形成されていた企画なのだ。
パンフレット制作
パンフレットは、課題として求められた架空の物であり、自分で載せると決めた要素は、架空として完成させる必要があった。この点、α版β版からメディア宣伝へと移る一般的なゲームブランディングとは全く異なるものだと思っていただきたい。
課題は2ヶ月程度の期日で行ったものだが、スムーズに制作を進めることが出来たと思っている。自由なテーマの中で「ゲームを扱う」といった、解釈に比例して膨大な概念の中に、偶然にも自己の顕現たる企画があり、道筋がはっきりと見えていたからだ。
この制作の場合、
作りたいゲームは何か
どの面にどの要素を載せるか
どのようなレイアウトで載せるか
この極めて単純なプロセスの一段階目をフライングスタートを切って始められたのだ。
この学校に通ったのも、漠然とした「ゲーム作(るための素材描けるようにな)りたい!」といった願望からであり、シトロンワールドはその結晶のような企画であった。メディアの集積たるゲームを作るのは実際一心では済まないが。
……
そして創作の構想が爆発的に膨らむのと並行していつの間にか課題制作が終わり、気が付けば就活は後の祭りで家業を手伝いながらゲーム制作をしているのが現状だ。
2年制専門学校に通うなら、入学した瞬間に就職活動を始めよう。職業選択の自由は平等に巡っては来ない。
ゲーム制作
ここからようやくゲーム制作に触れることができるが、早朝からの肉体労働がキツすぎて、週に良くて数時間しか作業できていないという言い訳セットでお届けします。まあ、時間があって身体が動けば一応ゲームを作ることができているが……1年といってもこんな具合だと思ってほしい。
…さて、話を戻して…。
先程のパンフレット制作のおかげで、ゲームとして実現するにはどのような要素が必要になるのか、欲しいのか、ある程度の目星はついていた。ここに作る際の現実的な項目を加えて、まずは列挙。
PCやコンシューマ機で動作するコンピューターゲームであり、ジャンルは2Dのアクションゲーム。
ゲームエンジンはUnity、アセットとしてスクリプト、グラフィックス、サウンド、また、それらを作成する手段やツール、知識とセンス、根気が必要。
ゲームというのは膨大な概念なので、手段をさらに詳細にまとめる。これはSMART、FASTといったフレームワークを若干参考にしつつ、個人開発の融通を考慮し気楽にまとめてみたものである。「なんかをやりたいけど何したらいいのかわからない」みたいな人は調べてみるといいかもしれない。
スクリプト→Unity、C#。「Unityでゲーム作れます」といった所までは開発者さんの発信見て勉強優先の基礎制作。実際のところ、コンポーネント取得とか汎用クラス作成を自在に行えるまで勉強優先で開発してきた。今後…というかこれをやってる限り常に勉強。
グラフィックス→画面に表示するすべての要素。UI、キャラクター、そのアニメーション、各種アイコン、マップチップ、タイルパレットのあれこれ。おれは絵が上手いしUIデザイナーのスカウトも貰ってたし、テンプレ設計してアニメもいくつか描いてみて、だいたい1ステート数時間で描けるので時間的に可能。この創作では自分の作りたいものしか描かなくて済むので筆が乗らないこともおそらく少ない。マップはタイルパレットで実装。グラフィックだけ用意すればOK、組み立て方はそちらの勉強で解決した。
サウンド→BGM、SE。音楽は覚えやすく特徴的なメロディで、キャラクター性や世界観を表現したり、上手くいってミームになったりしたい。中学のころは東方BGMをdominoに打ち込む遊びとかしてたし、最近Studio one6を触ったりしてDAWやプラグインを大体理解したので作曲自体は可能。なるべく自分でやりたいが、まず作曲センスがあるか不明なため不確定要素。外注率高め。決まったスケジュールで休める生活を手に入れたら、半年ほど島村楽器に通って音楽理論とか鍵盤弾くスキルを身につけて判断したい。
その他演出やゲームシステム、バランス等→演出はシトロンという特異的マテリアルがあるため、その性質を活かした演出は可能、Unity側のパーティクルシステムやVFXはこれまでの学習で技術的にも可能。テンポやUXなどは、普段のゲームプレイから一歩引いた目線で吸収出来ていると自負しているので自信だけはある。しかし自分で気付けないような部分は必ずあるため、勉強会で意見を貰ったり、テストプレイとフィードバックは念入りに計画する。
…まあこれは現段階だから具体的に言えることであって、制作当初は「なんとなく行けるだろう」といって曖昧なスタートを切り、ゲーム開発の難しさにちょっとやる気が失せて開発から離れたこともあった。
特に焦りを感じた部分は、ゲームの骨組みから少し横に逸れた、特徴的なシステム面でのブラックボックスだ。
「アクションゲームの作り方」は調べればいくらでも出てくるが、「キャラクターを切り替えられるアクションゲームの作り方」というのは、ゲームとしては沢山存在するが作り方は出てこない。結局のところ自己流でやるしかないのだが、パラメータ管理やキャラごとの処理の切り替えはどうしてるんだ?自己流で実装できたとして、後々調整しにくかったり、整合性が取れなくなるのでは?もっといい方法があるのでは?そういった未知の疑念によって手が止まってしまうことが、自力でコードを生み出せるようになってからも幾度となくあった(まあこれを本職に聞くと「動けばいい」って言われちゃうんだけども)。
まあここのところは列挙したように勉強あるのみで、最初のうちは苦戦しながら覚えるのがいい。慣れてくれば修正が容易にできることもわかるだろう。
なんか文字数すごいことになってたので、今回はここまで。参考とかになればぜひスキ!を押したり、フォローしたりしてほしい。
今後はもう少し踏み込んだ話とかもできるかもしれないし、テトラさんは知見を惜しまず投稿し続けるので、たぶん有益です。それではよい創作ライフを。
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