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【小説】 密室の示談書


示談書を交わしたんだよね
でも、密室でね
ホテルで
LINEは穏やかに過ごすなら、ずっとするって
それは、1月の時から佳世子がこだわっていた
ことだけど

ウソに決まってるじゃん
おかしな男だよ
早く縁を切りたかったんだよ
その男は•••。
そうなんだ
じゃあウソの示談書だったんだ
と、佳世子は少し悲しんだ

罰則規約がないから
何してもいいって言われたから
書いたの
嘘だよ!
その言葉

でもね、その言葉
音声にとっているの
と、までは言えなかった
たぶん佳世子は
信用できないほど怖がっていたから
音声をとっていた

佳世子は
家に帰ってきた
郵便ポストに高校と大学の
封筒が来ていたけど
中身を見ないで破り捨てた

イヌの散歩に出かけた
川では何の魚かわからないけど
たくさんの魚が飛び跳ねていた
エイもいた

なんかなぁ
疲れた
そう佳世子は思い
イヌの散歩をした

魚がうらやましくて
元気をなくした人がいることも
ウソによって

仕方ないよね
世の中差別はなくならないし
祐輔も人だから
差別して
わかって示談書を書かしたんだと気づいた
時、佳世子は自分の存在価値を
問うてみた

次回
【小説】道なかばでごめんなさい

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