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【小説】 男運のなさ

1回目は大学1年
レイプにあうも大学に相談したら
あなたの人生に傷がつくからと
言われた

気にしなくなった
24年後
大学時代に振った友達に
カラオケだけだから、何もしないからと、602号室はカラオケがあるからと
コロナ禍で歌えなかった佳世子を
まんまと騙した
祐輔に
背中をサワサワと触られて
お金を払ってと言えばやめると思ったが
いくらでも払うと言われ
やった
社会人のおじさんになった彼には通用しなかった
ホテルの前の防犯カメラは時が経っていたこともあり
消えていたみたいだ
早く行けば何分間以上も嫌がって
傘を横に振ってる佳世子が見えるのに

左手を触られて入ろうと言ってるのも
見えたのに

そこから転げ落ちるように
祐輔は念密に仕込み作業をして
不倫に仕立てあげた
神田のホテルでは
自分自身が犯されたと
祐輔は言ってきた

2月14日性行為のトラブルと書かれた示談書を
持ってきたが
性行為という言葉が嫌いで
男女のトラブルに自筆で祐輔は書き直した
それは、離婚する示談書へと
祐輔はウソをついた
最初から最後までウソをついた
男だったが
最後に話した時
佳世子にキチガイと言った言葉は当たっていた
そんな人が教育支援事業など
してると思うと怖いけど
世の中の政治家も
クリーンだらけではないし
人、1つの命など大したことはないと祐輔は
思っている

佳世子の人生は男運のなさだったけど
それに命を
とられるとは思わなかった

新宿のとある警察官の優しい人が
この世にいて
警察官もいい人がいるとわかってよかった
あれは、祐輔の会社の株が下がり始めた時
佳世子のせいだと遠回しに
関係ないのに
ストレスがたまっていたんだろうな
警察に祐輔が文句を言った
民事介入はできないのに
警察の人が電話をしてきた時
ジョコと病院にいた

でも、優しい警察官に出会えてよかった
いつもは今までの人生で
これだけの警察官と話したことはなかったが
いろいろな警察官がいるとわかった

大きく渦巻く権力の中
どうか
弱い立場の人間にも声を傾けてくれる人が
もっと増える世の中に
なっていたらいいな





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