Yayoi Kono

NPO法人西中国山地自然史研究会の事務局スタッフ。 好きな言葉は「晴耕雨読」。 八幡高…

Yayoi Kono

NPO法人西中国山地自然史研究会の事務局スタッフ。 好きな言葉は「晴耕雨読」。 八幡高原の暮らしと自然が大好きです。 NPOでの働き方や、地域づくりにも関心があります。 もんぺるもやってます。

最近の記事

オピニオン_中国新聞

    • ガ類の標本教室(霧ヶ谷湿原のモニタリング事業)

      2023年7月16日・17日 霧ヶ谷湿原のモニタリング事業の一環として、ガ類の標本教室を実施しました。 草原性のガ類相を研究している山岸瑞樹先生が今回の講師です。 1日目は暗くなってからのライトトラップ(灯火採集)、2日目はライトトラップで採集したガ類を展翅して、標本にする作業です。 幼児から大人まで参加したライトトラップでは、夜に活動するガ類を20種類以上を確認することができました。暗闇が濃くなるにつれ、集まるガ類も増えてきます。 狭い場所なので網は使わず、採集ケースを片

      • 職場体験のひとこま「茅葺き屋根の上で」(2022/8/2)

        茅葺き屋根の見学 中学生が芸北茅プロジェクトに取り組む関連で、茅を購入してくださる下杉さんのお宅がちょうど茅葺き中と聞いて、見学に行きました。 昨年集めた茅が芸北の民家で使われるなんて、すごいこと!との思いで行ってみると職人さんが屋根にいます。 若手の女性3名が屋根を葺くにぎやか・にこやか・ハッピーな現場でした。 特別に中学生も足場にあがらせてもらい、「がんぎ」を使って屋根を整える作業をしました。 屋根からの景色はとってもよかったそうです。そして腕もものすごく疲れたとか・・

        • 【八幡をあるく】職場体験のひとこま「Today Birds, Tomorrow Man」(2022/8/2)

           中学生の職場体験の受け入れがありました。野鳥の専門家上野さんにガイドしてもらい、フィールドワークを一緒に。  絶滅危惧IA類 のチゴモズを観察。肉眼ではほとんど見えないものの、フォールドスコープでしっかり見れました。すごい!  そして、霧ヶ谷湿原上空をみていたら、中学生くんがハチクマを発見。オスメスともに出現し、すごいすごいと興奮しました。  上野さんより、野鳥の観察はただ単に楽しみでやっているわけではなく、鳥の生態、生息状況を知ることは人間の暮らしに関わる環境のバロメータ

        オピニオン_中国新聞

          可愛川のオオサンショウウオ観察会(2022/7/30)

           世界で最も大きい両生類「オオサンショウウオ」の観察会です。この仕事についてほぼ毎年運営側として参加しています。役割は前後と当日の調整、見守り係です。水辺の観察会は、安全面を考慮しながら実施する必要があるのですが、大変さを上回る楽しさです。  なんといっても国の特別天然記念物でもあるオオサンショウウオを間近で観察でき、その生態を知る調査のお手伝いにもなるからです。  昨年同様あっというまに定員いっぱいとなり、人気の高さもうかがえます。参加に北広島町内者がいないのがちょっぴり残

          可愛川のオオサンショウウオ観察会(2022/7/30)

          滝山川の水生生物観察会(2022/7/24)

          雨が続いていた芸北ですが、観察会の日は気温もあがり川の活動もできる天候となりました。26名が集まり、内藤先生と足利先生が講師となり、滝山川の水生生物観察会のスタートです。最初に内藤先生から、網の持ち方など川のいきものを探すコツを教わります。「カワシンジュガイとアブラボテを見つけよう」との声かけから、約1時間の間ガサガサしながら各自でいきもの探しです。 参加者のひとりが、カワシンジュガイの殻を見つけました。貝の内側が真珠色をしていること、大きさから30年~40年生との解説があ

          滝山川の水生生物観察会(2022/7/24)

          山焼き後の雲月山植物観察会(2022.4.23)

          雲月山山焼きより2週間。どんな花が咲いているのか?を楽しみに、植物の専門家にレクチャーいただく観察会がありました。 まだまだ山は黒く、山焼きの雰囲気が楽しめます。 歩いてみると咲いている花の多さにびっくり。 今回はスミレも多く、全部で8種類観察できました。 見分け方を教えてもらったり、「匂い」と名前のつくスミレは実際に鼻を近づけてみたりと、図鑑だけではわからない部分をしっかり堪能しました。 匂いといえば、頂上付近の尾根で、「なんだか鼻につく匂いがするな・・」と思ったらヒサカキ

          山焼き後の雲月山植物観察会(2022.4.23)

          【学び】NPOの監事のためのMeetup Vol.04「監事監査の前に・・・」(2022.4.21)

          NPOの監事のためのMeetup を受講しました。 基本的な監事の役割の再確認と、監事側から、理事側から、運営側から見た監事像がいろいろと見えてきました。 地方ならではの「監事の人材がいない」「どんな人に頼んだらいいの?」といった悩みと、大原則である監事の「独立性」との兼ね合いなど、これ!といった解決策があるというより、何を大切にしたらいいかということが少し見えたように思います。 作業としての監事、そして心構えなども明文化されており、写真にもある「NPOの監事ハンドブック」は

          【学び】NPOの監事のためのMeetup Vol.04「監事監査の前に・・・」(2022.4.21)

          ひろしま山の日実行委員会議に参加して

          第20回ひろしま「山の日」県民の集いの第一回実行委員会が開催された。 私は数年出席させてもらっているが、例年通り実行委員の自己紹介、各会場の計画をそれぞれ紹介があった。 当初は、「海の日があるなら山の日を」という山で活動する方の熱い思いでスタートしたこのイベントは、県内の23市町がメイン会場になり山の整備や山の恵みを楽しんだり知らせたりする大規模なものだ。メイン会場になった市町は、翌年からはサテライト会場になり、山の整備を続けていこうという仲間を増やし、整備範囲も拡大する予定

          ひろしま山の日実行委員会議に参加して

          【きゅうにいってもいいやまだ】雲月山山焼き(2022/4/9)

          会報誌「苅尾17号」ここに一冊の冊子がある。2009年に発行された会報誌「苅尾17号」。この11ページ目に自分の書いた文章が掲載されている。 タイトルは雲月山の山焼き日記。初めて山焼きに参加したことのエピソードなどが書いてあり、その時の気持ちが蘇った。 2008年の写真を見ると、1班の参加者の多さにびっくり!反面、ゼッケンは着用しておらず名前のガムテープで色分けされていたのを思い出した。 17号は草原特集で、全国草原サミットが開かれた報告や、草原にいきる生き物の紹介などが他ペ

          【きゅうにいってもいいやまだ】雲月山山焼き(2022/4/9)

          【参加して考えた】「吉野川第十堰の住民運動から民主主義を考える」(2022/3/5)

          最初にろうきん森の学校(豊平)で開催された会に参加した。静かな熱気と刺激のある場で、シンプルだけど大切なことを学ぶ機会となった。参加できて本当によかった。 案内文より 現在、政治のあり方が問われるようなことが起こっています。 政治とカネの問題、投票率の低下など、現代社会においての民主主義が見失われつつあるように感じます。 住民運動・住民投票によって守られた”吉野川第十堰の住民運動”。今回は当時の話からこれからの民主主義について改めて考えていきます。 講演「吉野川第十

          【参加して考えた】「吉野川第十堰の住民運動から民主主義を考える」(2022/3/5)

          【八幡をあるく】早春のトレッキング(2022/3/6)

          3月にはめずらしく積雪のあるトレッキングでした。 朝は氷点下8度〜5度が続く日で、雪は固く動物の足跡も残っておらず、朝一番は歩きやすかったものの、気温があがるにつれ雪が緩み、時折ズボッと足がハマりながら、霧ヶ谷湿原までを2時間往復する中で、観察をしました。 先月も残っていたヤドリギの実、ネコヤナギやコブシの冬芽、エゾユズリハの葉やイヌザンショウの枝の食痕など専門家の上野先生の解説を聞きながら、ゆっくりを歩き、時には耳をすませ、いきものの痕跡や姿を追いながら、季節の変化も感じま

          【八幡をあるく】早春のトレッキング(2022/3/6)

          「未来へつなげ命の輪!」講演会・パネルディスカッション(2022/2/23)

          どんなイベント?広島県では、平成25年に「未来へつなげ命の輪!広島プラン-生物多様性広島戦略」を策定し、取り組みを進めています。 地域での生物多様性の保全を進めるために必要なことや課題について協議するため、県内の活動団体に声がかかり、西中国山地自然史研究会も活動紹介をすることとなりました。 オンライン開催となり、50名以上の参加者が見え、とても嬉しかったです。(若手研究者の名前が見えてさらに!) 講演会では中越信和先生による「広島プラン-生物多様性の現況とその保全」をテーマと

          「未来へつなげ命の輪!」講演会・パネルディスカッション(2022/2/23)

          【八幡をあるく】冬を生きる動物の生態 その2(2022/2/10)

          ヤドリギの実は透明で粘り気がある果肉に包まれており、それを食べた鳥のフンから消化されずに出てきます。これが木の枝に付着し、寄生するのだそう。上野さんが手にしているものは、木ではなく雪の上に落ちていました。 拾ってみると、キラキラしてシャンデリアのよう。長い! ヤドリギ、アカミヤドリギ、ホザキヤドリギの実を観察できました。ホザキヤドリギは落葉し、東北地方など寒冷地に生育しており、数年前に八幡高原で見つかり広島県では初記載となったそうです。双眼鏡で見るとよくわかりました。観察す

          【八幡をあるく】冬を生きる動物の生態 その2(2022/2/10)

          【八幡をあるく】冬を生きる動物の生態 その1(2022/2/10)

          積雪シーズンのうちに勉強会を、ということで少人数で八幡高原を歩きました。講師は、哺乳類、鳥類の専門家上野さんです。 冬を生きる動物の生態を見る、知ることを目的に、2時間歩きました。動物の痕跡をたどることをアニマルトラッキングというそうです。 足跡だけでなく、葉を食べた跡、クマ棚、落とし物(フンやおしっこ)などからも、動物たちの姿が見えてきます。 2つの点々はテン。ウサギを追いかけているのかも? 長い線は尾?ヤマドリの足跡 ウサギの食痕。ナイフでスパッと切ったよう。 足

          【八幡をあるく】冬を生きる動物の生態 その1(2022/2/10)

          可愛川の水生動物観察会(2021.7.31)

           夏は川での観察会が大人気。定員いっぱいとなった30名の参加者とともに、オオサンショウウオの調査も兼ねた可愛川の水生動物観察会を西中国山地自然史研究会が実施しました。講師は、内藤順一先生と、足利和英先生です。 最初に、室内でオオサンショウウオについてのレクチャーです。内藤先生より、オオサンショウウオは世界最大の両生類で、大きさは150cmを超える個体もいること、地方名や日本での分布、生態など、事前知っておくとさらに楽しくなる知識を得ました。中でも、サンショウの木のこぶや葉っぱ

          可愛川の水生動物観察会(2021.7.31)